J2第30節 町田×長崎(町田ギオン)


 前回も書いたが今日は元々名古屋遠征を予定しており、それが流れた為近隣で行けそうな試合を探していたのだが、この野津田、現在は町田ギオンスタジアムがバクスタを増築したのを思い出した。カードも共に勝点51で上位に付けるチーム同士ということもあり、決定。前回行ったのは18年の9月だから丁度3年振り。
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 という中で想定外の台風接近となったのだが、午後には温帯低気圧になり、雨足が強くなる時間帯はあったものの、まぁ普通の雨天試合ということでスタジアムに向かった。いつも通り鶴川駅から直行シャトルバスで、雨の土曜夕方ということで渋滞してるかなと思ったが意外にすんなり流れて20分ほどで到着。スタジアム外で晩飯を調達してバクスタへ。

新バクスタ外観

ゲートが単にA→B→Cではなく全てZが付いたZA、ZB等となっていたのがまず目を引いた。ゼルビアのZだと思うが、市の施設とは言えホームとして常用するチームがあって地域や自治体としっかり関係を築ければ、こうしてスタジアムの細かい設備にも影響を及ぼすことが出来る。
着いた時(18時過ぎ)はかなり雨足が強かったのだが、席はバクスタ上段なのもあって濡れる心配は無し。

新バクスタ屋根

写真のように屋根はスタンド前方まで伸びている。さすがに最前列や、1階席まではカバーしていない様子だったが、こうしたスタジアムにおける屋根の重要性(特に大きさ)もここ数年で徐々に認知されてきたのは感じる。一昔前は屋根はあっても意味を成さないお飾り程度、せいぜい放送スタンドやVIP席を覆うか日射し避けレベルだったが、近年は(技術や費用面の制限はあるにせよ)出来るだけスタンドを覆うという意図は感じる設計が大半。今日も屋根があるからこうして快適に見ることが出来たが、これが三ツ沢等屋根無しスタジアムなら強い雨に打たれ続けて前半だけで消耗していただろうし、荷物を雨から守るビニール袋等、追加の準備も必要だった。そもそも来るのを止めていたかもしれない。

 そんなことを思いつつ試合が始まったのだが、開始10秒でいきなり長崎が先制。これも雨の影響だが、長崎の縦パスが町田の最終ライン付近で水溜まりに引っ掛かり、本来なら町田DFが確実に処理していたはずが長崎ボールとなって最後はエジガルがミドルでズドン、という流れ。今日は雨でバクスタから見て左手(前半の町田陣内)のゴールエリア付近に水溜まりが幾つか出来ていて、ロングボールやパスが流れずそこで止ったり、イレギュラーな要素を演出していたのだが、それがいきなり出た形だった。エジガルを見るのは久々だったが相変わらずゴールへの嗅覚は鋭い。今日は後半にも2点取ってハットトリック達成。2年前のマリノス時代もシーズン途中の大怪我で途中離脱となってしまったが、それまでにリーグ戦16試合11点と得点王を狙えるハイペースで、間違いなく優勝の立役者の1人。
 元マリノスと言えば町田は長谷川アーリアと吉尾がスタメンだった。アーリアも今年33歳で様々なチームを渡り歩いてるが、意外なことにJ2でのプレーは15年のセレッソ(半期でR・サラゴサ移籍)以来まだ2シーズン目。正直J1でもこれといった活躍はあまり記憶にないのだが、一定以上の体格とスキルで夢を見てしまう指導者がいるのは理解出来る。まさにポポヴィッチ(FC東京、C大阪サラゴサ、町田で指導)がそうなんだろうけど。プロとして生きていく為にはそういう要素も重要だよなぁ。因みに東京時代に出来たアーリアのチャントは好きw
 
 試合は前述の通りエジガルのハットトリックで後半半ばまでに長崎が3-1としたのだが、そこから町田が猛反撃した。町田は後半頭から鄭大世が入ったのだが、ユニの袖を肩まで捲って「雨でもオジサン頑張っちゃうよ~」と言わんばかりのコンタクト上等なプレーでチームを勢い付かせ、チームもピッチ状況を考慮して、今時高校サッカーでも見ないような最終ラインからロングボールを蹴りまくるサッカーでチャンスを作り出し、終盤に同点に追い付いた。吉尾、平戸と質の高いボールを蹴れるタレントがいて、中央に中島や鄭大世がいればやはり何かが起こるよなぁ。1-3から2点決めたのは途中出場の太田だったが、プロフィールを見ると中高は甲府ユースで日体大進学後に甲府に加入(復帰)し、今季から町田と。登録はFWだが、後ろから飛び出したり、一歩引いた位置からフリーで決めたりと、セカンドストライカー的な印象を受けた。
 ATは7分もあったのだが、まず長崎の決定機(GKが飛び出した所を押し込もうとするも町田DFがクリア)があり、終了間際にはカウンターから町田が決定機を迎えるが枠を外す、というシーンもあり、そのまま試合終了。3-3という結果は勝点で並ぶ両チームの力を反映したものだったと思うし、スペクタクルな試合だった。ただ昇格を狙う意味では痛み分け。今季は上位2枠自動昇格なので、勝点60台の磐田、京都が抜け出しつつある。例年の様に3~6位プレーオフなら3位甲府(勝点54)から8位山形(同49)まで何が起こるか分からない状況だったと思うが。

 帰りも鶴川駅行きバスを利用し、行きよりも更に道が空いていて10分程度で着いた。次は秋晴れの昼間の試合にまた是非。