東京五輪女子サッカーGL オランダ×ブラジル(宮城スタジアム)


宮城スタジアム
 今回はチケ1枚で2試合観戦出来るのだが、第2試合まで1時間空くので買い物がてらスタジアム内を歩いてみた。今回はメインスタンド上層席なのだが、ピッチ全体を俯瞰する点では悪くない。まぁこれは日産スタジアムも同じ。一方で上層階へは短い階段を螺旋状に3回転くらいしないといけないので長く感じた。
 またメインスタンドのコンコースは他のスタジアム同様に平面なのだが、バクスタではスタンド上部に沿うようにコンコースも坂道になっており、しかも屋根が一部無いので雨の日は難儀しそうな作りだった。このスタジアムで雨というとあのトルコ戦を思い出してしまうが・・。

バクスタ側コンコース

その他意外だったのは座席にカップホルダーが無かったこと。日産然り、日韓W杯開催地は球技としての見やすさはともかく、少なくとも座席に関してはカップホルダーは標準装備と思っていた。
 売店に関してはこういう国際大会なので普段のJのスタグルレベルは期待してはいけないのは理解しつつ、内容的にはかつての国立を思い起こさせるラインナップ。

フードメニュー

 牛タン弁当と唐揚げを買ったのだが、席に戻る途中唐揚げを手に持つ自分を見た人に「それどこで買えますか?」と食い気味に質問されるなど、売店によって扱う品が異なるので多くの人がコンコース内を巡っていた印象。因みに売店スタッフのIDカードを見たら「所属:ベガルタ仙台」という人が何人かいたので、地元開催の五輪で派遣されたという人も多いのだろう。その他スタンドには代表ユニだけでなくベガルタモンテディオのユニを着た人がいて、これも宮城開催ならでは。そうそう席に座って試合を待っている時に、すぐ近くで爺さんがボランティアの若い兄ちゃんに「サッカーで一番良い席てどこ?」というような質問をしていたのだが、そのボランティア君は「自分は普段こういう場所(メイン2階)では見ないんですけど・・選手に近い場所が良いという人もいればピッチ全体観れるのが良いという人もいて一概に言えないです」と答え、その見事な回答に拍手したくなったと共に、彼は普段どこかのチーム(ベガルタ?)のゴール裏民なのかなと思ったりもした笑。彼に限らずスタジアム内外にボランティアスタッフは数多く、皆笑顔で親切な対応だった。

■試合
こうして第2試合が始まったのだが、最初の数分で第1試合とのレベルの違いが分かる展開。世界ランクとしてはオランダが4位、ブラジルが7位だが内容はほぼ互角。どちらも一定以上の技術、フィジカル、戦術を備え、ゴールは相手の技術的な稚拙さではなく意図通りに崩して奪った形が多かった。なでしこがW杯で優勝して早10年が経ったが、この10年で女子サッカーは男子のそれと益々近付いている印象がある。オランダはウイングの7番と11番が仕掛けることで攻撃が始まり、中央で9番がフィニッシュに絡むという絵に描いたようなオランダサッカー。このオランダもそうだが欧州勢の台頭もまた感じる。10年前、なでしこにとって同格以上と呼べる欧州勢はドイツやスウェーデンノルウェーなど北欧勢くらいだったが、このオランダやイングランドなど男子の強豪が女子でも台頭している。オランダは2011年W杯は欧州予選敗退、15年は日本に決勝T1回戦で敗れたが、17年に欧州選手権優勝、19年W杯では決勝T1回戦で日本にリベンジしての準優勝と確実に力を付けている。
 その原因としてはやはり欧州で女子サッカーへの投資が格段に増えたというのはあるだろうな。クラブサッカーもリヨンやドイツ勢がタイトルを独占してきた中で、プレミアやリーガで女子リーグが整備、改革され、今年の女子CL決勝カードはバルサチェルシーだった(バルサが優勝)。特に資金力のあるプレミアのクラブが女子サッカーにも投資するようになったのは大きい。
 試合は点の取り合いでブラジルが一度は3-2と逆転するも、オランダも終盤に直接FKを決めて追い付くなど面白い展開だった。試合後はシャトルバスで仙台駅に戻り、ホテルへ。

■翌日
 次の日はベタに松島に行くことにした。仙台駅から電車に乗ると最寄の松島海岸駅の手前までしか行かない列車だったので本塩釜駅で下車し、塩釜から船で松島に行くルートに変更。約40分の船旅。

 松島に着いた後は瑞巌寺、五大堂など巡って御朱印も拝領し、

瑞巌寺

 12時過ぎには仙台駅に戻って最後は寿司を食って新幹線に乗車。良き旅だった。