ルヴァン杯GL 横浜M×仙台(三ツ沢)


 先週末にリーグは開幕したが、この上限5000人という状況下では等々力の試合は勿論行けず、近隣の試合も同様に完売ということでDAZNを見て終わってしまった。開幕節にどこも観に行かないのは実に2001年以来20年振り。そして今週末の広島戦@日産も完売してしまったので、思い立って今日行くことにした。
 18時開始ということで17時過ぎに退勤して向かったのだがスタジアムに着いたのは結局18時20分頃。着くと例によって試合は動いており、マリノスが先制していた。前半はとにかくマリノスが押し込んでいて、仙台がクリアしてもそれをすぐに回収して次の攻撃に繋げる好調時の動きを見せていた。開幕戦で高評価だった樺山も初めて実際に観たが、前半は左サイドで対峙したDFをフェイントでかわしてクロスを上げたり、後半は連携でエリア内に侵入したりと、技術を試合に活かせるタイプ、相手の嫌なプレーを出せる選手という印象を持った。この辺りがアカデミー出身者には無いポイントだな。去年同じウイングでプレーした松田(今季は大宮にレンタル)がまさにそうだったが、プレーが正直過ぎるというか、綺麗過ぎるんだな。ドリブルでも相手の逆を突くといった強かさが無いので、最初はデータの無い初物ということでそこそこ通用しても、徐々に対策されて消える時間が長くなり、そして出場機会を失ってしまう。まぁ今はエウベルが不在だから出場している面はあるだろうし、このポジションはとにかくゴール、アシストの数字を残さないといけないので、今は少しドリブルで魅せればOKでも徐々に結果を求められるとは思うが、同世代のアカデミー出身者と違って獲得して即レンタルではなくチームに残したのは分かる気がした。

 前半は1-0、後半に追加点取れたら3点目、4点目もあるかなと思っていたが、後半は仙台が押し返して何度かチャンスを作り始めた。そう言えば今年からテグが復帰したのを思い出したが、球際の激しさとサイド中心にシンプルにボールを運ぶサッカーはこれぞ手倉森サッカーという感じで懐かしささえ感じた。ベガルタと言えばこれだよなぁ。開幕戦もアウェイで先制された後1人少なくなりながら最後追い付くのは実にらしい展開だった。後半だけならチャンスの数は仙台の方が多かったと思うが、良い形で崩しても最後のシュートが枠外に飛ぶパターンで決めきれず、終盤はまたマリノスが押し返して仙台陣内でボールキープする時間が長くなってそのまま逃げ切った。

 マリノスはエウベル(負傷中)、レオ・セアラ(未だ入国出来ず)待ちという内容ではあった。オナイウも良い選手とは思うが、リーグで二桁取るアタッカーなら先週の開幕戦で何度かあったチャンスの1つは決めていただろうし、今日も複数ゴールを十分狙える展開だった。2-0、3-0にすれば試合をかなり優位に運べるが、1-0なら今日のように最後まで分からない展開になり、場合によっては勝点を落とすかもしれない。一昨年然り、上位に行く為には前線の爆発が不可欠。
 その意味では選手以上に新ヘッドコーチが未だ入国出来てないのが大きいかも知れない。ポステコグルーはマネージャー型というか、自分のアイデアを実現するために各セクションの専門家を束ねるタイプで、具体的な戦術指導はクラモフスキーの存在が大きかったんだろうなと。去年から3バック等新しいことを色々試してはいるが、昨季は最終的にはエリキとJサントスにボールを集め個でどうにかするサッカーになっていた。エウベルやセアラが同じように独りで何とか出来るタイプならそれなりに勝点は積めそうだが・・。

 と試合中、後で色々考えが巡った。三ツ沢はかなり冷え込んだが、やっぱ観戦はいいなと。特に三ツ沢のような専用スタジアムならば。緊急事態宣言も2週延長らしいが、早くこの状況が過ぎるのを願う他無い。