J1第7節 横浜M×湘南(日産)


 Aマッチデー明けのリーグ戦。マリノスのスタメンに前田がいて驚いたのだが、3/17に負傷して全治2~3週間だからまぁ予定通りってことか。
 前半はマリノスに2度ポスト、バー直撃のシーンがあったのだが、全体を通してみると湘南のアグレッシブさに手を焼くという45分だったな。良い形でボールを奪えず、逆に湘南にボールを拾われるシーンが多かった。あまり良くない流れでも先制さえすれば主導権握れたと思うが、負傷明けの前田、今季リーグでは未だノーゴールの仲川、エウベルでは迫力に欠けた。そういう中で岩田はもはや欠かせない戦力。今日のポジションは右SBだったが、左足でポスト直撃のミドルありと試合の度にこのポジションも出来て、こんなプレーも出来るのかと新しい発見がある。今回のU24には選外だったが、後ろの枚数3にも4にも対応出来てボランチもこなし、更に守るだけでなく前に出て行くことも出来る万能性は登録18人の五輪では重宝するはずなので、選ばれるだろうと思う。
 湘南のメンバーは半分くらい分からなかったので名鑑片手の観戦だったが、3バックの左にいた田中は19年のU17W杯メンバーなんだな。今年まだ19歳という世代だけどU24に選ばれた鳥栖の中野や徳島の藤田、C大阪の西川、浦和で西川のサブとしてルヴァンで出場機会を得ている鈴木など既にJ1レベルで試合に出てる選手が多い。今年のU20W杯が無くなったのは残念だが、このパリ世代は東京世代以上に期待している。

 後半も同じ様な流れだったが、半ば頃に中央で前田が落としたボールをエウベルがダイレクトボレー、それがゴール右隅に決まってマリノスが先制した。正直エウベルはサイドアタッカーとしてはかなり微妙な出来だったが、このゴールを観る限りでは、サイドから切り込んでシュート、アシストするより中央寄りの位置でゴール前に飛び込んでダイレクトで合わせるプレーが得意ということなのだろうか。もしそうなら遠藤渓太にタイプが近い。このタイプはポジショニングが難しく、周囲と連携が深まって初めて本領発揮なんではないかなと。
 先制したのでいつもの湘南戦ならこのまま押し切るかなと思ったのだが、その10分後に右クロスを山田直輝が頭で合わせて同点。このゴールは古林のクロスが素晴らしかったな。右サイドを斜め前方にドリブルして巻くようなクロス→ヘッドという流れは日韓W杯チュニジア戦の市川→中田英寿のゴールを思い起こさせた。その後はマリノスが押し込むようになったが最後は湘南が踏ん張って1-1で終了。

 今年は去年と違って降格あり、しかも4枠なのを改めて実感させられる湘南の粘りだった。今年はこういう勝点1、1ゴールをせめぎ合う試合が増えるんだろうな。選手個人で言うと最後まで走っていた湘南の選手ばかり印象に残っているが、谷のようなハイボールに強くキック力もあるGKがいれば終盤のような押される展開では心強いだろうなとは感じた。個人的にU24世代のGKとしては大迫よりも上と思ってるのでOAを利用しない限り五輪の正GKはこの選手なんじゃないかと。

 今年は桜の散りが早く、日産スタジアム周辺も葉桜が目立ったが、スロープを上っていくと両脇の緑が目に映えて春を感じさせた。