J1第32節 横浜M×札幌(日産)


 4/24横浜FC戦以来の日産スタジアム。あれから半年が経ったがやはり行き慣れた場所故かそれほど間隔が空いた気はしなかった。まぁ在宅勤務メインとなり、毎日自宅とその周辺で過ごす事が多くなって季節の移ろいを感じる機会も減り、時が経つのも早く感じられる、というのもあるかもしれない。

 小机から西ゲート方面に向かうと、ワクチン接種・陰性証明チケブース前はスーツ姿や報道カメラの人だかりで何かと思ったら、大臣だか政治家が視察に来ていたようで村井チェアマンと思しき人が説明しているのが見えた(試合後に確認したところやはり経済再生担当大臣が来ていたらしい)。まぁJに関して言えばいつ声出しが解禁されるかどうかだよなぁ。今季中は厳しいとは思うが、来年1~2月に季節要因で感染者がまた増加傾向なら様子見、春になって落ち着いても経過措置で○ヶ月様子見・・・となりそうな気もしていて、それなら結局感染の実態より決断の問題になるよなと。

 そんなこんなで試合が始まったのだが、前半は札幌が押し込んでマリノスが攻める機会は単発に終わる45分だった。ミシャサッカーも日本に到来して10年以上経ってその対策も進んでいるとは思うが、長短のパスで相手を揺さぶりつつサイド起点に相手ゴールに迫るサッカーは健在だった。今の札幌には福森など正確なロングパスを蹴れる人材がいるのも大きいかもしれない。何度かマリノスゴール前まで攻め込みつつ、CKから菅がエリア角45度からミドルを決めて札幌が先制した。あまりに見事な左足ミドルだったので最初福森かと思ったのだが、菅もああいうシュートを持ってるのを知った。

 後半も半ば過ぎまで同じ様な展開だったが、選手交代が流れに影響を与えたかと思う。特に前線は、マリノスは天野、エウベル、杉本、水沼、札幌は交代によって前線はジェイ、ドゥグラス・オリベイラ、トゥチッチになったのだが、札幌はこれによって前からのプレスがあまり機能しなくなってマリノスがGKから展開しやすい状況になった。3人とも個々の能力は高いが、それが連動しない故にマリノス守備陣が受ける圧力は前半よりむしろ減るという展開。そんな展開の中で84分に杉本のヘッド、88分に前田が押し込んで逆転。AT6分も危なげなく凌いで2-1で逆転勝ち。

 感想としては、川崎も似たような展開(前半微妙→後半覚醒で逆転)で勝点を積んでいるだけにマリノスも、というか競い合う相手がいるからこそこういう試合が生まれるんだなという印象。ただマリノスの場合、過密日程故の選手のやり繰りという問題に直面した川崎と異なり、マスカットになってから試合を重ねる毎に少しずつ内容が落ちている感は否めない。今はモンバエルツ~ポステコグルーで築いたベースで勝ちを拾っているが、湘南戦、今日とGKからの組み立てを相手にマークされて前に運べないシーンが目立ち、今日はむしろ札幌の詰めの甘さに救われた試合だった。途中就任の難しさはあると思うが、カップ戦に全て敗退して日程には余裕があり、主力は代表Aマッチ期間でも離脱せず、という状況で自分の色を出す時間はそれなりにある中でこの有様だと、あまり先は長くないかなというのが率直な所。

 まぁ何れにせよ久々日産スタジアムでサッカーが観れたのは何より。