J1第35節 横浜M×FC東京(日産)


 前節から3日後に再び日産にて。前回の観戦記の最後にこの試合がまず重要とは書いたがこの結果はさすがに予想出来ない。この両チームは丁度18年にポステコグルー、長谷川両監督が就任したということもあってスタイルを含め何かと比較しやすいのだが、対戦すると基本的にはマリノスがボールを支配しFC東京がカウンターという展開になる。以下の対戦結果からも分かるように、最初は東京のカウンターが効果的に効いてマリノスは大量失点を喫することも多かったが、ここ最近は逆にマリノスが大差で勝つようになっている。マリノスもこの4年の間、選手の入れ替わりは激しく単純にチームが成熟したとも言い切れないので、これはむしろ東京側が19年6月頃の久保がいた頃をピークとして徐々に下降線を描いているとも言える。
マリノスから見た18年以降のリーグでの対戦結果

2018/07/22 A● 2 - 5
2018/11/03 H● 0 - 1
2019/06/29 A● 2 - 4
2019/12/07 H○ 3 - 0
2020/07/12 H● 1 - 3
2020/10/24 A○ 4 - 0
2021/05/01 A○ 3 - 0

 今日の8ゴールを振り返っても、マリノスがここ最近の試合と比較して特別優れていた、良かったというのはあまり無いんだよな。森重が退場する前から東京は最終ラインからまともにボールを繋げていなかったし、どうにかして前のレアンドロやディエゴにボールを渡してそこから独力で何とかして貰うサッカーは変わらず。そういう中でGKとCBが足を引っ張れば試合は壊れるよなぁと。前田の先制点は一度セーブしたもののこぼれて再び前田の足下に渡ってしまった不運と言えなくもないが(だが例えば前節対戦した東口ならしっかりキャッチするなり最低限CKにしていただろう)、小池の1点目、前田の3点目はクロスに被り、小池の2点目は飛び出しが遅れて落ち着いて横パスされ、水沼のミドルもニアを抜かれたもの。ちょっとJ1ではキツいレベルだった。また2本与えたPKはいずれも森重のファールだが、1本目はともかく1枚黄紙を貰っている中で再びエリア内でファール(CKでマークしていたチアゴを引き倒す)するのはベテランのプレーでは無かった。勿論マリノスも前半半ばで早くも3-0として緊張が取れ、前半の内に相手が1人少なくなって気負わずプレー出来たのも大きかったと思うが、相手の状況含む様々な要因が重なっての今日のスコアなんだろうなと。因みに8-0というのは自分のマリノス戦観戦史上最多得点タイ記録で、8点差は最多記録。
■個人的マリノス戦得点差記録

1位 2021/11/06 H vsFC東京○8-0(日産)J1
2位 2007/08/07 H vs横浜FC○8-1(日産)J1
3位 2004/05/05 H vsビンディン○6-0(横浜国際※)ACL
※2004年はまだネーミングライツ

 今日のマリノスで目を引いたのは右SB小池。GKのミスもあったが2ゴールで今季リーグ4点。マリノスのSBは中に絞るなどサイドを上下動するだけではないので、通常のSBよりゴールに近い場所に位置取れる面はあるが、2点目で猛然と相手ゴール前に走り込んだプレーを観ると、点を取るのは相応の理由があるなと。FW含め点を取る選手はしっかり相手ゴール前、エリア内に走り込んでいるというのは当たり前ではあるが、それをしっかり出来る選手は意外に多くない。前回の観戦記で書いた中盤のゴールの少なさと合わせて色々考えさせられた。

 これでACL出場権確定。リーグは残り浦和、神戸、川崎と上位勢なので相手のサッカー含めどうなるか楽しみ。