余裕を見たつもりでKick off約1時間半前に飛田給に着いたら、アウェー側自由の並びは延々と続いており列の最後尾に着くまでに30分近く掛かってしまった。最後尾はスタジアムの影も見えない場所だった。2年前のナビスコ決勝時は用心して早朝に現地入りしたのに、味スタでこういう経験が無かった為に想定出来ておらず、迂闊だった。
何かもう今日は試合内容とかどうでもいい。この試合はFC東京の今季ホーム最終戦で試合後は監督と今季限りで引退する三浦文丈の挨拶が予定されており、今にして思えばこれこそが今日のメインであった。まず監督が
“今日は目の前で胴上げを絶対に阻止しようと・・・”
と言った瞬間それまで静かに聞いていたアウェー側から凄まじいブーイングが飛んだのはまぁご愛嬌。“ホーム最終戦だから負けられない・・・”とか言えばあんなにブーイング食らう事も無かったと思うが、その後も動じることなく挨拶を述べていた倉又監督からすると、この燃料投下もまた予想済みであり、演出の1つ位の考えだったのかもしれない。
続いて三浦文丈の挨拶が行われた。クラブやサポーター、家族に対する感謝の言葉、そして最後は家族からの花束贈呈というアットホームなセレモニーであった。この人と言えば、マリノス時代の名古屋とのPK戦を真っ先に思い出さずにはいられない。土砂降りの瑞穂で彼の蹴ったボールはGKの逆を付いたのに、水溜りに勢いを削がれてライン上で掻き出され、マリノスは敗れた。丁度J初年度にプロ入りしたから、まさに彼のプロ人生はJと共にあった訳で、そんな選手が30代も半ばを迎えて引退するのを見ているととても感慨深い。
セレモニー後、ホーム側サポに挨拶するとは思っていたが、まず彼がアウェー側に駆け寄って深々とお辞儀したのはとても意外で、それにスタンディングオベーションで応えるレッズサポーターとの光景を見て自然と胸が熱くなった。場内BGMで流れるユルネバが、ディズニー音楽でよくあるような聖歌隊の合唱(?)バージョンだったので、また一段と雰囲気を引き立てていた。今日の結果はどちらにとっても良かったんだろう。FC東京はホームで意地を見せ、浦和もホームで優勝を決められる可能性を残した。場内を1周する選手達を見ながらそんな事を思っていた。
最後になるが、相変わらずチケ関連でお世話になりっぱなしのNモさんには心から感謝したい。来週は埼スタで歓喜の瞬間を迎えられると良いですね。