2026W杯メンバー予想(2025年11月)

 W杯が終わると毎回次回大会のメンバー予想をしていて、カタール大会の後も23年3月に予想しているのだが、
barcaw.hatenablog.com
あれから2年半、今振り返ると結構いい線行ってるのもあれば大外れというのもあるいつものパターン。
 今回は今年の代表戦が終わり、本大会まで約半年という現時点において、代表での起用状況、コンディションなどを踏まえ予想してみる。現在は特にDFに負傷者が多くその快復状況が読めない面もあるが、以下を前提に選考。

・現在負傷中の選手も全員本大会に間に合う
・枠は前回と同じ26名

GK(3人)

鈴木彩艶、大迫敬介、早川友基
候補:小久保怜央ブライアン、野澤大志ブランドン、谷晃生

 セリエAでレギュラーを確保し絶対的守護神に成長しつつある鈴木彩、代表cap数二桁を越え一昨年のアウェイドイツ戦でも出場し安定感あるプレーを見せた大迫、とにかく「止める」GKでありクラブで好調を維持する早川、このままこの3人で決まりそう。彩艶の負傷も全治3-4ヶ月と本大会には間に合いそうでもあるし。序列はもしかしたら11月に2戦連続出場した早川が第2GKになる可能性もある。
は6月以降、恐らく早川の台頭に押される形で選考外が続いており、小久保野澤も代表で本格的にポジション争いするのはW杯後、もしくは今のクラブからステップアップした時ではないかと。この6人、最年長は26歳(1999年の早生まれ)の早川と皆まだ若いので、ポジションの前に激しい代表選考争いがある。 

CB(6人)

冨安健洋、板倉滉、谷口彰悟、渡辺剛、伊藤洋輝、鈴木淳之介
候補:瀬古歩夢、安藤智哉、町田浩樹、高井幸大

 怪我さえ治れば(そこがまだ不透明な部分ではあるが)冨安は確実。ただし復帰後即W杯はさすがにリスクが大きいので、タイムリミットは冬に所属先が決まって後半戦に一定の出場機会があれば、ってところか。それ以外はブラジル戦のユニット(谷口、渡辺、鈴木淳之介)板倉は確実かなと。11月ガーナ戦で板倉が復帰してもそのまま谷口、渡辺、鈴木がスタメンだったし、かなりの信頼を得ているはず。特に鈴木淳之介はガーナ戦終盤に左MFにスライドしていたが、あれは本番で逃げ切り図る時に3CB+両サイドも守備の選手を入れるテストだったんじゃないかと。守備力と高さだけでなくある程度ボールを持ってキープも出来るタイプとして。それくらい既に本番を想定した起用が伺えるので、選出濃厚。
 CB枠を3バック×2セットとするなら枠は6だが、最後の1人はこれも負傷からの快復前提で伊藤洋輝。既に全体練習には復帰した様だし、バイエルンでCL含む舞台で出場機会得られればかなりのアドバンテージ。また鈴木淳之介同様に左利きでサイドもこなせるのは大きい。
 それ他の候補者は負傷者の快復次第の要素が強い。瀬古はクラブで中盤になって、11月の代表戦でも積極的にボールを持って持ち上がるプレーが目立つようになった。冨安、伊藤が間に合わない場合は選ばれるはず。安藤が継続的に呼ばれているのも同様で、高さや強さに関してそれだけ国際舞台で戦えると評価しているのだろう。町田は現在負傷中でもあるが、恐らく左利きCBとして鈴木淳之介の台頭に押される形、高井トッテナムでどれだけ出場機会得られるかになるが、現時点だと厳しそう。

サイドDF(2人)

長友佑都、望月ヘンリー海輝
候補:菅原由勢、橋岡大樹

 今の代表でのこのサイドハーフは伊東、三笘、堂安の様なウイング、2列目のアタッカータイプがプレーする事が多く、また鈴木淳之介の様なCBタイプが置かれる場合もあり、いわゆるノーマルなウイングバックタイプ、4バックならSBになるタイプは特長が出しにくいポジション。その中で長友は9月のアメリカ戦では3バックの一角で本来ここではないかもしれないが、便宜上このポジションで記載。チームのまとめ役として入るだろうということで。また望月は最終ラインも対応可能、かつ高さや攻撃性能を持つ存在としてかなり期待されてるのではないかと思う。ブラジル戦で終盤途中出場したが、あれは本大会で強豪相手にリードしたまま勝ち切りたい時に、高さ対策や隙あらばカウンターでボールを前に運べる役割を期待してたのかなと。やはりあのレベルの相手に出場機会与えられたってのはそれだけの期待の裏返しだと思うので。
 このポジションの有力候補は他に菅原がいるが、先ほど書いた様に今のチームだと特長が出しにくい。ただしブンデス1部で主力なのは大きいので、最後はその経験値と、望月のマルチ能力とあと半年での伸び代との比較になるかなと。もし長友が選外の場合は入る気もする。同じ様にチームのムードメーカーでもあるし。

中盤(5人)

遠藤航、佐野海舟、鎌田大地、田中碧、藤田譲瑠チマ
候補:守田英正

 毎回本大会のメンバー選考では選出、落選共に色々サプライズは付き物だが、今回起こるとすればまずこのポジションではないかと。守田は3月以降負傷もあって選外が続き、11月もコンディション面の理由で招集見送られたが、この間に中盤のボールの狩り役+攻守切替の起点として佐野が一気に立場を築いたので、これからクラブで余程活躍しないと最終的に落選する予感がしている。
 中盤は守備寄り:遠藤佐野プレーメーカー鎌田藤田、その中間のインサイドハーフ田中という選考を予想。ターンオーバーしてもチームとしての戦い方を大きく変えずレベルも維持する事を考えている様に思われ、その中でチマの出場機会は9月から徐々に増えているので、鎌田と同タイプとしての役割を期待してるはず。今年3月まではこのタイプは旗手が候補だったと思うが、以降は明確にチマになった。

2列目・セカンドトップ・ウイング(8人)

堂安律、久保建英南野拓実、伊東純也、三笘薫、中村敬斗、前田大然、町野修斗
候補:相馬勇紀、鈴木唯人、北野颯太、佐藤龍之介、細谷真大

 1人でトップ下もサイドハーフもこなす人が多いのでCF以外のアタッカーをまとめて記載。上記堂安から大然までは、コンディションさえ整えばほぼ確実。逆に彼らが盤石過ぎて、北野佐藤ら若手のメンバー入りはかなりハードルが高い。最後の1人はサイドアタッカーとして今のJで別格の切れ味を見せる相馬と迷ったが、全体的にウイングやサイド起点に仕掛けるタイプが多く、中央寄りで動くのは南野以外実はそんなにいないなと。という事で町野はCFとしてだけでなく2列目、シャドーの動きも出来るし、後述するがCFの選考と合わせてこの枠で入れる。同タイプとしては鈴木唯人も10~11月は未招集ながらその分クラブに集中して今月に入って数字を残し始めたし、このままブンデス1部で結果を残せば3月で代表復帰あるはず。いずれにせよ、南野の他にもう1人中央でバランス取ったり前に飛び出してセカンドトップとして点を狙うタイプは入りそう。

CF(2人)

上田綺世、後藤啓介
候補:小川航基

 ここまでの選考で残りは2枠。上田は確実としてあと1人、かなり悩ましかったが今季の伸び代と期待値も込みで後藤を。現時点では総合的に小川が上だと思うが、今季ベルギーで公式戦二桁ゴール決めたら選出ある気がするのよね。この11月シリーズでお披露目的に代表デビューしただけでなく、2試合とも途中出場で出番与えられているし、他の若手と異なり来年夏に間に合って欲しいという期待を感じた。
 このポジションに求められるのは
・得点力
・前線で相手を背負ってのポストとキープ
・攻守における空中戦対応
この3つだと思うが、特に後藤はポスト時のボールタッチが柔らかいのが印象深い。小川も空中戦の強さはあるし、ここまで代表でハイペースでゴール量産しているが(13試合10ゴール)、ポストに関しては結構粗さを感じていて。
 2列目枠で町野を入れたのは、CFも出来る人なので実質CF3人体制で後藤の若さというリスクもこれで軽減出来るのではないかと。

まとめ

<北米W杯26名予想メンバー>
・GK
鈴木彩艶、大迫敬介、早川友基
・CB
冨安健洋、板倉滉、谷口彰悟、渡辺剛、伊藤洋輝、鈴木淳之介
・サイドDF
長友佑都、望月ヘンリー海輝
・中盤
遠藤航、佐野海舟、鎌田大地、田中碧、藤田譲瑠チマ
・2列目/セカンドトップ/ウイング
堂安律、久保建英南野拓実、伊東純也、三笘薫、中村敬斗、前田大然、町野修斗
・CF
上田綺世、後藤啓介

 今年3月のバーレーン戦で予選突破決めてから先日のボリビア戦までE1入れて12試合。お馴染みのメンバーだけで安定して結果を残すだけでなく毎回新顔を呼んでチームの“換気”というかマンネリ化を防げたのは大きい。鈴木淳之介も突破決めた後の6月の予選で既に呼ばれていたからこそ、10月ブラジル戦での活躍に繋がったと思うし。(あの10月シリーズはCB陣に負傷者続出で当初W杯含め悲観ムードだったものの、ブラジル戦の結果によって、不在者を嘆くのではなくこれで負傷者が戻ってくれば更に心強いと周囲のマインドを180度変えた意味でも大きかった。)最終選考まで残された試合は来年3月のAマッチだけとなるが、そこでの選考でまた色々見えてくるだろう。