九州行(初日)

 元々鹿児島に去年赴任した友人に会いに行こうとは思っていてそのタイミングを伺っていたのだが、丁度この3連休の中日にマリノスがアウェイ鳥栖戦なのもあって九州行が決定。思えば鹿児島鳥栖も7年振り。
 と言うことでまずは羽田から鹿児島に飛んだのだが、久々にバス搭乗だった。

 離陸直後には横浜の湾岸部を眼下に見つつ、10分程後には富士山もよく見えた。まぁ最初からそれを狙って右の窓側席を取ったのだが、天気に恵まれて何より。

 その後は紀伊半島や四国南海上を通って宮崎から九州上空に入ったが、着陸が近付くと北側に雄大な山々が。

 宮崎と鹿児島の県境にある霧島連峰で、新燃岳からは噴煙も見えた。噴火活動で山頂付近には岩肌が露出していて、いかにも荒々しい九州の山といった感じがする。そんなこんなで鹿児島空港に到着。

 到着後は友人に車で色々連れて行って貰ったのだが、まず山を下って市街地寄りにある鹿児島神宮へ向かい、

 その後は再び山を登って昼食(鳥刺しが美味かった)を取り、霧島温泉郷に行って温泉が混じっているという丸尾の滝を見つつ展望台へ。

 一面に緑が広がるその先に桜島を望むことが出来る。今日は鹿児島も快晴で、しかも桜島の噴煙は南に流れていたので絶好の眺望日和。逆光だったが、陽に照らされる錦江湾とそこに浮かび上がる桜島が見事だった。
 眺望を楽しんだ後は霧島神宮へ。今日は何かの祭りだったようで麓の鹿児島神宮よりも人が多く賑やかで、また標高が高いので紅葉も楽しめた。

 この時点で15時を過ぎていたが、最後に焼酎の醸造所に連れて行ってくれた。

「明るい農村」を醸造する霧島町蒸留所という所で、行くとすぐに係の人が中を案内してくれて、焼酎の醸造工程を丁寧に教えてくれた。入り口には試飲が出来るショップも併設されているので、まぁ買ってしまうよな。試飲してみてクセが無くスッと飲めた古酒を2本購入して発送。ちなみに2本以上購入すると近くで採水した霧島のミネラルウォーター2Lもオマケしてくれる。

 醸造所見学後はホテルまで送って貰ってチェックインし、夜は友人宅で夕飯をご馳走になって初日が過ぎた。

キルギス戦

・丁度家に帰ってTVを付けたらキックオフ直後で、数秒後に山中のゴールが決まった。トッテナム時代のベイルがCLでインテル相手に決めたのに似た、強烈な左足だった。最近はマリノスでポジション変動する左SBという役割が定着しているが、個人的にベイルみたいにポジションを上げて攻撃性能を開花させる可能性もまだあると思っている(笑)この選手はやはり守備の軽さや終盤の運動量低下がSBとして不安要素なので。

・伊東純也は決定機2つ外したが、ああいうシーンでしっかり決める選手ならリーグで二桁取ってるだろうなとは思った。プロ入りしてからリーグ戦ゴール数は4→7→6→6(今季は32節時点)とチャンスの割に少ない。あの速さは国際大会なら延長とかで後半相手の足が止まってきた時の切り札として面白いが。

・守田は前半は守備で目立っていたが、後半は徐々に慣れてきたのか縦パスを通すようになって3点目のアシストのアシスト。フル出場して柴崎や2列目、トップの海外組と組ませたのは、スタメン組でもやれるかのテストだったんだろうな。そこでも問題無くプレーしていたし、おそらく確実にアジアカップにエントリーされるはず。この選手は大卒1年目だがW杯前から川崎でレギュラーを取っていたので興味があったのだが、単なる中盤のフィルター役に止まらないパスセンスや足下の上手さが面白いなと思って7月末に予想したカタールW杯23人枠にも入れている(笑)これでゴールも決めるようになったらあっという間に欧州に行くのでは無いかと思う。プロでのデビュー戦から9ヶ月で代表スタメンてのは大卒1年目として望みうる最高の到達点だと思うが、今年がW杯イヤーでW杯後に世代交代が図られたのも幸いしたな。これが去年だったら12月のEAFF選手権には呼ばれても定着は難しかっただろうし。

・後半に南野、中島、堂安を入れた後は攻撃のスイッチが入って停滞していた流れがまた変わったが、見ていてザック時代のタジキスタン戦だったか、香川、乾、清武の新旧セレッソ勢が揃って綺麗にボールを回していたシーンを思い出した。確か1点くらい見事な連携で崩したゴールがあったが、それよりも相手が構えている狭いスペースに敢えて突っ込んで綺麗にパスを通そうとして何度もカットされた方が印象深い。今にして思えばあの2012~14年頃の代表は勝利やゴールよりも華麗さが優先されているかのような危うさがあった。どうも今日の後半はその匂いがしたのだが、2011年大会は緒戦は終了間際にようやく追い付き、2戦目は川島が退場したりとGLから色々あった中での優勝だった。今日の相手のレベルならともかくアジアカップではこういった不測の事態や思うにならない時間帯もあるはずなので、楽しさも結構だがもっと強かさが欲しい所。

アジアカップメンバーはこんな感じか。

()は可能性のある選手
GK :東口、権田、シュミット(中村)
CB :吉田、冨安、槙野、三浦(昌子)
SB :酒井、室屋、佐々木、山中(長友)
MF :柴崎、遠藤、守田、青山(三竿)
2列目:中島、堂安、南野、原口、伊東
CF :大迫、小林、北川(鈴木)

少しSBが不安だが長友が早期復帰してもあまり無理はさせられないので今回の4人がそのままと予想。CFは今日の試合で杉本が厳しい出来だったのでボールを収められる小林か。この選手の場合負傷が無ければ、だが。後は今回負傷辞退した鈴木優磨がぶっつけ本番で選ばれるかどうかだが、昌子や三竿含め鹿島勢はこれから年末まで天皇杯、クラブW杯が続いてほぼ休み無しでアジアカップなのでコンディション面で選ばれるかどうか。昌子は冬の移籍期間で欧州に行くという話もあるし尚更。

キルギスは他の中央アジアの国々が「~スタン」と付いている中でこの国だけ付かないのが不思議だったが、元々キルギスタンと名乗っていたのを現国名に改称したらしい。ただし旧称も公式に認められているので英語だと「Kyrgyzstan」表記もある。アジアカップではトルクメニスタンと対戦予定なので、これでウズベキスタンタジキスタン、後はUEFAに転籍したカザフスタンと合わせて中央アジア勢全てと対戦。

関東社会人準決勝 品川CC横浜×Criacao Shinjuku(西が丘)


 前の試合から1週空いて今日が準決勝。関東リーグへの昇格枠は最大2、正確には今大会優勝チームが自動昇格、準優勝チームはJFLからの降格チーム次第で自動昇格もしくは入替戦、ということらしい。いずれにせよ今日の試合を勝ち抜かなければ昇格は見えてこない。
 今日の対戦相手は東京都リーグ2位とのことだったが、HPを見たら創業して5年ほどのベンチャー企業が運営しているらしい。CEOのインタビュー記事もネットにあったので読んでみたが、何というかそのバイタリティが品川CCを運営する友人を見るかのようだった。友人とはその背景やアプローチが異なるが、年齢も近く、日本サッカーの頂を目指すのは同じ。友人のような人物が他にもいたのかという新鮮な驚きがあったが、こういう夢追い人はサッカー界、特に今日の試合のようなカテゴリに他にもいるのだろうな。まだあまり表立つことはないが、次代の日本サッカーを支える力の一つだと思う。

 別件予定あって西が丘に着いたのは前半20分頃だったのだが、前半は友人チームがやや押し気味に進め、特に左サイドから相手ゴールに近付いたがゴールならず。一方で相手も年代別代表経験のある選手がいてレベルが高く、一度シュートがポスト直撃するシーンもあった。前半はスコアレス。
 後半は前半と対照的に友人チームのシュートがポストに当たったシーンはあったが、相手チームが押す展開。後半30分過ぎまでずっと相手ペースでなかなかボールを前に運べなかった。ただ終盤になると徐々に相手ゴールに近付くプレーが増え始め、その中で左からのグラウンダーのクロスをゴール前でフリーで合わせるという絶好機があったのだが、これは相手GKにセーブされてしまった。
 準決勝以降は延長戦があるので後半40分以降はそれが頭を過ぎり始めていたのだが、AT4分の3分目に、CKから押し込まれてついに先制を許してしまった。残り僅かな時間で友人チームは相手ゴールに近付くがゴールならず、試合終了の笛。

 どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、個々の技術やチームの完成度は相手が少し上回っていたかな。それが最終的な結果に反映されたとも言える。終了間際にようやく試合が動く程度の僅かな差だったかもしれないが、その1点がサッカーでは天と地ほど違うのも事実。
 ただ友人チームはこれまでもこうした試合を経てきた。入替戦であと1点が奪えず昇格出来なかったこともあったが、翌シーズンは満を持して自動昇格。だから近い将来必ず今日の結果を乗り越えるだろうと思う。

 試合後は一緒に観ていた別の友人とJ2最終節の結果を追いつつ帰路へ。そうそう今日は友人チームのマスコット(熊)まで登場し、ゴール裏で一緒に応援までしていたのだが、着ぐるみらしからぬ動きの俊敏さでなかなか面白かった。こんな俊敏な動物のマスコットはTMNのLAST GROOVE『You can dance』で出てきたユンカース(犬)
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以来かな(笑)

関東社会人2回戦 FC CASA×品川CC横浜(赤羽スポーツの森公園)


 今日は先日神奈川県リーグを制し、関東リーグ昇格を目指す友人チームの試合を観に行った。会場の赤羽スポーツの森公園競技場というのは初めてで、名前から赤羽駅の近くにあるのかと思っていたら西が丘に隣接する場所だった。という訳でいつも西が丘に行くように、三田線本蓮沼駅から徒歩で向かうことに。途中西が丘の傍を通過したのだが、今日は丁度関東大学サッカーが開催されているところだった。今日の試合会場は屋根付メインスタンドのある、神奈川県で言えば保土ヶ谷公園サッカー場のような構造。最初どこから入って良いのか分からず周辺を行ったり来たりしてしまった。そんなこんなでスタンドに入ったのは開始直前だったが、スタンドはほぼ埋まっていて2~300人は来ていただろうか。久々に会う友人も多かった。
 
 今日の相手は栃木県リーグ王者だったが、記録を見ると2位に勝点10の差を付けての優勝。またさすがこのクラスになるとスポンサーも付いてHPも充実しているのだが、選手情報を見ると地元出身選手を主体としながらJ2やJFL経験のある選手も多く擁しており、かなりのレベルであろう事は察した。そんな感じで試合が始まったのだが、相手は大柄な選手が多く、基本的にブロックを作って守り、カウンターというサッカーで、あまり攻撃に多彩さは見られなかったが、前半半ばにその相手が先制。昨日のマリノス戦もそうだったが、引いて守る相手に先制されるとやはり難しい。ただまだ試合は半分以上残っていたのでまず1点取れば流れは変わるだろうと思った。
 そんな中、前半終了間際に相手ゴールエリア内で上手く繋いで侵入し、グラウンダーのクロスを押し込んで友人チームが同点に。単純にクロスを上げるだけでは相手の高さを越える事は難しい中で、“地上戦”で見事に攻略した形。いい流れで前半を終えることが出来た。
 同点後はお互いややオープンな展開になり、何度も相手ゴール前に迫ったのだが得点ならず、試合はPK戦となった。今大会は準決勝以降のみ延長戦ありというレギュレーションらしい。相手チームの先攻で、お互い3人目が外し合う中で6人目のキッカーを友人チームGKがセーブし、直後のPKを決めて友人チームが準決勝進出。次戦は2週間後の11/17開催とのことで、この日はJ1も無いしJ2最終節、特に町田×東京Vなんて面白そうだなと思っていたが、こちらに行かねばなるまい。会場は今日の会場のすぐ隣、西が丘。

 皆で記念撮影した後は帰路に就いたのだが、帰りは赤羽経由にしようと思って近くのバス停に行ったら分刻みでバスが来るようで、すぐに乗れて、10分掛からず赤羽駅着。ずっと三田線に乗り続けるのも埼スタ南北線ほどではないが退屈なので、これから西が丘に行く時も本蓮沼ではなく赤羽経由にしようか。

J1第31節 横浜M×FC東京(日産)


 気が付けば11月に入り、リーグ戦ももう残り4試合。ホーム戦も今日と12/1の最終節セレッソ戦のみとなった。先月はリーグ戦の合間にルヴァン杯準決勝、決勝が行われて色々慌ただしかったが、それが終わった今は年末感とでも言うかシーズンの終わりを感じる今日この頃。
 今日は毎年恒例の新横浜の祭りが開催されていて、東ゲート広場の屋台も充実していたのだが、混んでるだろうと思って昼食は新横浜駅ビルで済ませてからスタジアムに向かった。日産は先月5日の金曜マッチ以来だが、この間にバクスタ2階の一部の座席が更新されていた。

 1階と同じ跳ね上げ式の濃い青の座席に。最終節が終わったら残りの座席(主に両ゴール裏)も同じ座席に更新するのだろう。やはりホームスタジアムの座席色とクラブカラーが一致するとホーム感が増すので、来季が結構楽しみ。マリノスだけで無く代表が利用する上でもこの色は良いな。

 試合は序盤からマリノスがボールを保持して、FC東京がカウンターという構図。マリノスは押し込んでいるように見えて決定機はそれほど無く、数少ないチャンスは大体仲川の突破によって生まれており、それ以外ではあまり点の匂いはしなかった。どこか先週の敗戦がまだ尾を引いているような内容だったな。ただ今季の無冠が決まったとは言えまだJ1残留が確定した訳では無く、いつまでも引き摺る訳にもいかないのだが。FC東京はカウンター、というか攻撃=ディエゴ・オリベイラという感じで前のこの選手にボールが渡って初めて攻撃が形になるというサッカー。今季は中盤から大失速して特にホームで勝ててないが、確かにこのサッカーは(相手がまず東京の出方を窺ってあまり前に出てこない)ホーム向きではないよなぁ。味スタのこのカードではマリノスに大勝したが、それはマリノスが引かずに前に出てきたのが大きかった。
 この様子だとどっちに転んでもおかしくないなと思った矢先にCKから東京が先制。決めたのは先日兵役免除に関する文書偽造によって韓国代表から永久追放されたチャン・ヒョンスだったが、競っていたのはCBのチアゴ。CBが競り負けては厳しい。これで益々マリノスがボール保持し、引いた東京がカウンターという構図が明確になった。
 後半も同じ様な展開で、何度か東京ゴール前に迫ったがオフサイドだったりファールだったりで点は入らず。東京もカウンターでマリノスゴール前に迫るシーンはあったが決定機までには至らなかった。そうそう東京のGKは林彰洋だったが、先週戦った湘南のGK秋元も以前このチームにいた。どうもこの2人と権田と合わせた3人のGKはローテーションしているような印象があるなと思って所属歴を見てみると

林彰洋 :鳥栖(13~16年)、FC東京(17年~)
秋元陽太:湘南(14~15、17年~)、FC東京(16年)
権田修一:FC東京(07~16年)、鳥栖(17年~)

FC東京、鳥栖で入れ違いになっていた。この分だと将来林や権田は湘南、秋元は鳥栖に行ったりするのかな(笑)

 それはともかく試合はこのまま終了。マリノスは上で述べたようにどこか先月と違う緩い雰囲気が漂い、瓦斯は勝って暫定3位となりACL出場権に望みを繋いだ。しかしあれだけ失速しても未だ3位ってのもなぁ。今節の結果によって次節にも川崎の連覇が決まりそうな状況だが、昨季低迷した中での今季2位という広島はともかく(マリノスを含む)それ以外のチームの安定感の無さが川崎を助けた面はあるな。こういう時に勝負強い鹿島が途中からACL制覇を第一目標にしたというのも大きかったかもしれない。

 試合後は早々にスタジアムを出て、東横方面に出る必要があったので久々に大倉山まで歩いた。約3kmで30分。なかなかいい運動だった。

ルヴァン杯決勝 湘南×横浜M(埼スタ)


東京十社巡り
 例によってそのまま埼スタまで北上するのは面白くないので今日は東京十社巡りの続きをば。都営三田線白山駅からは根津神社白山神社が徒歩圏内にあるのでまずは6月に行った根津神社を再訪。早朝まで雨が降っていたせいか境内は清々しかった。

参拝し、御朱印を貰った後は白山駅方面に戻り、白山神社へ。

ここは平安時代に石川の白山を祀る白山比咩神社(加賀国一宮)から勧請された社で、鳥居は大きいが周りを住宅に囲まれ、地元の神社と言われたら信じてしまいそうな規模。また御朱印は別紙に記載する形だった。御朱印を貰った後はいよいよ埼スタへとなるのだが、歩いて10分掛からない場所には南北線本駒込駅があり、そこから直接浦和美園へ行くことが出来る。都心の地下鉄や東急沿線もそうだが乗換駅として隣接していないが歩いて数分の場所に違う路線の駅があると、こういった散策時には便利。また住めば行動範囲が広がって楽しいだろうなと思う。
 南北線に乗った後、実は買い物していないのを思い出し、浦和美園に着いた後は駅前のコンビニは激混みなのでスタジアムと反対方向にあるイオンに行った。ここも出来てから随分経つが、行くのは初めて。買い物した後スタジアムまで歩くのは面倒だったのでバスに乗ることにしたが、意外とすんなり乗れてしまった。12時前にようやくスタジアムに到着。今回はQRコードチケットだったのだが、ゲート前でスマホwifiを拾おうとしてネットが繋がらず、チケット画面が出なかった時は一瞬焦ったが、wifiを切ったら表示されて無事入場。

■試合
 湘南とは今季1勝1分、ホームで4-4、アウェイで1-0という結果なので打ち合い、一点勝負どんな結果も起こり得るとは思っていたが、試合は序盤から湘南がアグレッシブに攻める展開。湘南はCKでも色々と変化を付けてきて、この試合の為にマリノスを研究し、仕込んできたんだろうなというのを伺わせるサッカーだった。基本的にはサイドからの攻撃が多かったが、最前線の山崎がドゥシャン相手にもよく身体を張って競り勝ったりボールを収めていたのも大きかったな。マリノスは最終ラインから繋ごうとするもそこに湘南が複数でプレスを掛けてくるので前に蹴り出さざるを得ずボールを奪われる悪循環。ただ湘南は最後の精度を欠いていたので、序盤の15~20分を凌げば落ち着いてくるかなとは思った。また松原から仲川へのロングフィードが通る場面もあり、準決勝の鹿島戦の様に仲川、天野らがサイド起点にワンチャンスをものにする事も考えられた。
 だが20分を過ぎても基本的には湘南が押す展開は変わらず。この辺りから一緒に観ていた観戦仲間と何かがおかしいという話になってきた。鹿島戦でも書いたが受けに回った時の反発力の無さなんだよなぁ。流れに身を任せてしまうとでも言うか、一旦受けに回るとそれを変えようとプレーで示す選手がいない。そんな中で前半35分頃に杉岡の見事なミドルが決まって湘南が先制。湘南としては先手必勝で序盤から攻めてきただけに前半の内に点を取れたのは大きかった。
 さすがにハーフタイムを挟んで切り替わったのか、後半はマリノスが押す展開が続いた。ただここでもお約束のサイド→クロスばかりで秋元を脅かすシーンはそれほど無く、中央で湘南DF陣に跳ね返されるシーンの繰り返し。湘南も身体を張って守っているのだから点を取る為にはそれ以上の技術なりアイデアなりを出さないといけないがその工夫が足りなかったな。また今日は遠藤がベンチにも入れずユン・イルロクがスタメンだったが、この左サイドがブレーキになっていた感もあった。ユンは周りを使う動きなどは上手いがサイドアタッカーというより2列目の選手の様な動きでこのポジションで求められる動き(縦への突破、切り込んでのシュート/アシスト)は満たしていない。またリーグ戦では9/16浦和戦以来出番が無く、その間10/14鹿島戦(ルヴァン杯準決勝第2戦)に10分弱出ただけという試合感の無さやここ最近左は遠藤で固定されていたのもあってコンビネーションにも難があった。
 このまま湘南が逃げ切って初優勝。終盤にエリア内でシノヅカが倒れたシーンなどもあって表彰式では審判団に対してアウェイゴール裏からかなりのブーイングも飛んだが、リーグ戦ホーム広島戦と同じで思う様にならない現実の鬱憤を主審にぶつけているだけ。かつては決勝に行けば勝つのがマリノスだったが元日に続いてこれで決勝2連敗。上でも書いたが自分達の力で流れを引き寄せられない押しの弱さがここ最近顕著になってしまっている。後半にはドゥシャンが最終ラインからドリブルで持ち上がるシーンもあったが、あれはどうにかして流れを変えたい、湘南の意表を突きたいという思いからのプレーだったのだろう。それを感じ取れる選手が他に何人いるか、ということ。

 帰りは浦和美園の隣、東川口で軽く飲んで、武蔵野線常磐線上野東京ラインと少し大回りして帰宅。浦和戦と違って今日は東川口で降りる客はいないだろうと思っていたら結構いて驚いたのだが、武蔵野線南浦和に行って京浜東北線に接続するルートもあるのを知った。ルヴァン(ナビスコ)杯の決勝を観に行ったのは旧国立で開催された2012年以来埼スタになってから初めてだったが、この試合はやはり今日のような快晴が似合う。

J1第30節 浦和×鹿島(埼スタ)


 今節のマリノスはアウェイでガンバ戦だが、今日は午前中に別件の予定が入って大阪には行けず、どこか近隣の試合でもと思って日程を見たら埼スタで浦和と鹿島の試合が。好カードで昼の試合だし、来週また同じ場所に行くのでその下見も兼ねて(笑)、元日以来の埼スタ行を決めた。

 午前の予定を終えた後そのまま向かうには早過ぎるので、寄り道して江東区の砂町銀座に向かった。ここに浦和の興梠の親族が経営するローストチキン屋が最近開店したとの事で、浦和サポの友人からもお薦めされていたので行ってみようかなと。23区東部の地理には疎く、まず砂町銀座というのが何処にあるのかも分からなかったのだが、地下鉄東西線東陽町駅からバスで10分ほどの場所だった。この辺りは都心から放射状、東西にJRや地下鉄が延びているが、それらを南北に繋ぐ鉄道路線は少なく、バスがその役割を担っている。砂町銀座を通るバスも5分置きに出ており東陽町駅のバス停に着いてすぐ乗ることが出来た。

 商店街の入り口。細長い通りが数百メートルに渡って続き、中には様々な店が連なっているが、特に総菜屋が多かった。都内の商店街というと武蔵小山や戸越銀座は知っていたが、ここはそこまで観光地化されておらず、より近隣住民の生活に密着した(つまり本来の商店街の姿)印象。

 目的の店は通りの中程にある。元々地元宮崎に店を出していて、今回初の支店として東京に進出したという事らしい。ここで買ってスタジアムで食べようかとも思ったが、事前に調べると「冷めてもおいしい」という評判だったので夕飯用に少し多めに購入。その後は商店街の中にある中華屋で昼を食べて埼スタへ。バスで都営新宿線西大島駅に向かい、そこから市ヶ谷で南北線に乗り換えてそのまま浦和美園まで。代表戦だと都内から混み始めるのだが、浦和戦だと1つ前の東川口駅までは比較的空いている。
 浦和美園も来る度に新しいマンションや家が建ってリアルシムシティを体感するのだが、さすがに駅周辺は大分街らしくなってきたな。驚いたのは駅前に東横インが出来ていたこと。どう見てもベッドタウンのこの街に何故だろうか?あるいはここにホテルを建てても十分採算が見込めるくらい(主にインバウンドの増加による)都内のホテル不足は深刻だとか?それはともかくスタジアムまで歩き、開始1時間ほど前に到着。

■試合
 試合前にはコレオグラフィが行われた。最初はトップの画像のように赤白黒三色旗の模様の上にエンブレムを出していたのだが、少し経つとエンブレムが引っ込んで実物の三色旗の大旗が無数にゴール裏にはためくという演出。コレオグラフィの上に大旗というのは余り聞いたことが無く、どこか幻想的ですらあった。

 試合は開始から浦和がボールを保持しつつ押し込み、鹿島はカウンターで活路を見出す展開。浦和は何度かチャンスがあったのだが決めきれず、こういう時はカウンターでやられたりするものだと思っているとやはり前半の終わり頃にカウンターから西が決めて鹿島が先制。そのまま前半が終わって後半も序盤から浦和が押していたのだが、決定機を鹿島GKクォン・スンテがセーブした直後のCKから岩波が合わせて同点、それから10分しないうちに武藤がミドルを決めて一気に逆転した。
 ここから鹿島は鈴木優磨を入れるなどギアを上げてきて浦和を押し込むようになる。鈴木はこの前のルヴァン杯は休養?でベンチ入りもしていなかったが、プレーを見ているともう完全に“若手”ではなく鹿島にとって不可欠な戦力であるというのがよく分かった。クロスに飛び込むだけでなく、少し引いた位置でボールを受けてキープしつつ周りの味方に展開するプレーも出来る。同い年の北川が呼ばれたのだから、11月の代表戦はこの選手も呼ばれるはず。
 2-1となった後は鹿島がずっと押し込んでいたのだが最後決めきれないままアディショナルタイムを迎え、浦和のカウンターで武藤が一人で持ち込んでそのまま決めて勝負は決した。試合前に映像装置で映された情報で武藤がゴールを決めた試合は過去29勝2分と圧倒的に分が良いとのことだったが、これで30勝目と言うことか。鹿島は先週の三ツ沢の試合と得点経過は異なるが、ある意味で似たようなものではあった。これまでは勝負所で最低限の結果を持ち帰っていたのが、惜しいところまで行くが最終的な目的は達せずという点で。先週はあと1点まで追いすがるがルヴァン杯敗退、そして今日は先制し、終盤押し込むも勝点0。今はACLという大目標があるために目立たないが、逆に来週水曜のACLの試合に重圧が掛かってしまったようにも。
 今日はずっと晴れていたのだが、ハーフタイム辺りから雨が降り始め、後半には豪雨で遠くには稲光も見えるほどだった。試合後にはパラつく程度だったが、雨雲は南下したので、雨と共に帰宅。