J1第7節 横浜M×名古屋(日産)


 土曜のナイトゲームということで日中は日射しで暑いくらいだったが日が暮れると風もあってさすがに寒かった。マリノスは前節4バック移行でチームが固まってない浦和に快勝したが、それ以外では開幕当初の躍動感が失われて勝ちきれない試合が続き、名古屋も上位ではあるがリーグではアウェイで瓦斯や鹿島に負けたりとあまり安定感があるとは言えない状況。そんな中で始まった試合だが開始5分で遠藤がエリア内で名古屋の選手の足を掛けてしまい、これをジョーが決めて名古屋が先制した。
 今日の名古屋で意外だったのは前線から積極的にプレスを掛けてマリノスのボール回しの起点を潰そうとしていたこと。特に最終ラインの畠中、その1列前の喜田に対するチェックは厳しく、何度も直接ボールを奪ったり縦パスをカットして攻撃に繋げていた。風間サッカーではあまりこういうことはしてこない印象があった。たださすがにこれが90分持つとは思えず、名古屋としては動ける内に追加点を取って有利に運びたかったとは思うが、前半20分にマリノスが同点。畠中がチェックを搔い潜って中盤の三好にパスを通し、そこから仲川→マルコスという流れ。畠中も今後は今日のようにマークは厳しくなって簡単にフィード出来ない状況が増えるとは思うが、この同点ゴールのようにそれを乗り越えるプレーを出してまた1ランク高みに達して行くのだろうな。その後はお互い攻め合い、やや名古屋が押しているかなと言う展開だったが、前半途中に名古屋GKランゲラク接触プレーで負傷退場して武田に代わった。武田は87年世代の一人で、この世代は他に林(FC東京)、秋元(湘南)、桐畑(柏)などがいて皆U18~20の代表を経験しており、30を越えた今もプロということは実力があることの証ではあるのだが、どうも代表やクラブ正GKにあと一歩届かないというイメージがある。

 後半は徐々にマリノスが押し返し、何度か惜しいチャンスはあったが決めきれず。武田はセービングに関しては安定感があったものの飛び出しのタイミングは不安定だった。ただそれで逆に名古屋DF陣が発憤したのかGK任せにせず自分でクリアしたりボールを前に運ぶプレーが増えて締まった感はあったな。またさすがに前半ほど前からボールを追えなくなったものの、後半から入った相馬を中心にサイドから切り込んで好機も作っていた。相馬のプレーを観るのは初めてだったが、小柄ながら縦への推進力とキレのあるドリブルは若い頃の齋藤学、あるいはスペインのヘスス・ナバスを彷彿とさせた。そのドリブルで何度かCKも取ったし、少なくともジョーカーとしてベンチに置いておきたい選手ではあるなと。サイドのドリブラーという点ではマリノスの遠藤に求められているのはこういったプレーだと思う。周囲との連携や守備面での貢献も重要だが、そのポジション(左ウイング)に第一に求められるプレーは何か?敵陣サイド深くでボールを持った後、近くの味方にパスをはたくだけのサイドアタッカーは相手にとって脅威か?ということ。

 内容的には3-3、4-2、2-4とかでもおかしくない展開だったが、名古屋は守備陣が身体を張り、マリノスも朴が好セーブを連発してゴールを許さず1-1で終了。リーグ戦は7戦で1敗のみとは言え、ホームでは2節に仙台に勝った後、川崎、鳥栖、名古屋と3連続引き分けというのは気になる。川崎戦は最後に追い付いて勝点1を得た試合、鳥栖戦は逆に勝つべき試合で勝点2を落とした試合、今日は勝点3or0どっちに転んでもおかしくなかった試合とそれぞれ異なるが、内容がゴール数に結び付かないもどかしさ、失点する時はあっさり取られる淡泊さは感じる。次のホーム鹿島戦は果たして。

 帰りは友人車で家の近くまで送って貰った。感謝。



 

花見

 今年は開花のタイミングが良く、また風雨に曝されて散ることも無かったので先週に続いて今週末もまだ見頃。金Jのお陰で?土日の予定が空いたので、土曜は地元近辺の名所を散策し、今日はお初の千鳥ヶ淵に行くことにした。正直、桜をのんびり愛でるなら近隣住民+αが集うだけの地元に限るが、千鳥ヶ淵は一度見ておきたいなと。
 何となく九段下辺りかなという程度でここの正確な場所は知らなかったのだが、半蔵門方面から向かうと大勢の人で賑わっていてすぐにそれと分かった。

 去年の目黒川もそうだったが外国人も多い。日本在住の人もいるだろうが、東京の桜の名所は観光名所として国際的にも知れ渡っているのだろう。欧米、東アジア、東南アジアと地域も多様だった。5~600mほど歩くと靖国神社が見えてきたのだがここも桜の名所だったので参拝。

 靖国神社が近いことはすっかり頭から抜けており、御朱印帳を持って行かなかったのは痛恨。また次の機会だな・・。
 既に夕方だったのでこのまま市ヶ谷に抜けて南北線に乗って帰ろうと思ったのだが、市ヶ谷駅近辺で軽く飯を食った後、そう言えば18時から千鳥ヶ淵はライトアップされるのを思い出して戻る事にした。行くと昼とはまた違う見事な景色が。

行きとは逆に半蔵門方面に向かって歩いていたのだが、緑道の終わり頃には堀の向こうに東京駅のビル群を望むことが出来た。個人的にはこうした自然や古典建築と高層ビルなどの現代建築が並ぶ構図が好き。皇居周辺はまさにそうした風景の宝庫でもあるが。

 確かに人は多かったが、出店がなく、また皇居という土地柄も影響してか去年の目黒川ほどの騒々しさは無かったように思う。半蔵門線に乗って帰宅。

J1第6節 浦和×横浜M(埼スタ)


 2週連続の金曜開催で今日は埼スタ。ここも先週に続いて、となるが。思えば平日の埼スタと言うと代表戦ぐらいでJで行ったことは無かったはず。(その後記憶を辿り、07年のACL決勝に行ったことはあった。)去年の日立台もそうだったが、水曜なら二の足を踏む距離でも金曜なら・・という気にさせられる。午後に外出の予定を入れたので18時には浦和美園に着き、すぐシャトルバスに乗れて信号待ちも殆ど無かったのであっという間にスタジアムに到着。バスは北門近くの広場に停まるのだが、↑の写真の通り、桜並木があって丁度満開だった。黄昏時の桜というのも昼間や夜桜と違う風情がある。

 両チームスタメンはマリノスは前節と同じ、浦和も左SBが宇賀神→山中になった以外は同じ。そして開始6分でマリノスが先制したのだが、マリノスの右サイドでの縦パスが浦和の選手の足に当たり、丁度浦和のゴール前、GKとCB間の絶妙な位置にこぼれてファーサイドのマルコスが詰めた、というもの。マリノスとしてはラッキーだったがこれで浦和が少しバランスを崩したのか、サイドの裏が空くようになってその後も何度か決定機を作り出した。浦和は西川が好セーブを連発して何とか1失点に食い止めているという展開。前節同様4バックを消化し切れてないようで、攻撃はマリノスの最終ラインの裏を狙う単純な形が多かった。チャンスと言えばCKからマウリシオのヘッドがバーを叩いたのと、浦和から見て右サイドの裏にボールが通ってグラウンダーの折り返しを興梠が合わせたシーンくらいか。
 後半も同じ流れだったのだが、後半15分頃にマリノスが何度もシュートチャンスを迎えて西川はよく防いでいたのだが、DF陣がクリアし切れず最後はマルコスが決めて2-0。これで事実上勝負は決まった。その後は浦和が更に前掛かりになってバランスを崩し、マリノスがそこを突いて決定機という場面が繰り返された。10分後には右サイドからのクロスに対し、左サイドからフリーで走り込んだ広瀬に浦和の選手は誰も対応出来ず、そのまま冷静にゴールに流し込んで3-0。広瀬はJ1初ゴールだが、浦和ユース出身でもあるのでこれも何かの縁か。あまり喜びを表現しなかったのは古巣への配慮なのだろうな。浦和の杉本もセレッソ戦でPKを決めて同じ様な態度を取っていたが、日本でも段々そういった考えが浸透してきたように思う。そう言えば試合前に映像装置で過去のこのカードでの浦和のゴール集が流れていたのだが、最初に登場したのが父である広瀬治のミドルだった(笑)

 ほぼ勝負は決まったのでAT突入した頃(21:25頃)にスタジアムを出て北越谷駅のバスに乗ったらすぐ出発し、21:45には北越谷駅着。そこで軽く祝杯を上げ、相互乗り入れの長い路線に乗って帰宅。そうそう今日の観客数は32,555人だった。先週の日産スタジアムでの試合は20,688人。アウェイサポ数の違いを差し引いても平日で3万を越える浦和の動員力はさすが。

J1第5節 浦和×FC東京(埼スタ)


 今日は地元の桜でも見に行こうかと思っていたのだが、まだ3分~5分咲きらしく来週末でも間に合いそうだったので予定を変更。前日一緒に観た友人が埼スタに行くとのことだったので便乗することにした。このカードは古くは04年ナビスコ杯決勝だったり味スタでの試合は何度か行ったことがあるが、埼スタでは初めて。カップ戦を含む公式戦の対戦成績は浦和が圧倒しているが、04年のナビスコ杯まではむしろ東京が大きく勝ち越していた(東京の6勝2分2敗)。それがあの東京が初タイトルを獲った試合以降、対浦和2勝8分24敗。将来の対戦成績と引き換えに得たナビスコ杯、なのか笑?

 試合はスタンドの両サポの熱こそ高かったが、塩分高めな内容。浦和がボールを支配するもののしっかり人数を掛けて守る東京を崩すまでには至らず。今日の浦和は4バックだったが、両SBの攻撃参加など3バック時のスピード感はあまり無かった。左の宇賀神よりも守備的な右の森脇の方が積極的に攻め上がっていたのは面白かったが。森脇と言えばボールを持つ度に瓦斯サポからブーイングを食らっていて何故なのか分からなかったが、以前平山へのタックルで骨折させたかららしい。東京もたまにカウンターで浦和陣内に攻め込むことはあったが、西川を脅かすようなシーンはあまり無かった。
 後半は開始から柏木→マルティノスの交代。ちなみに今日の浦和ベンチには他に山中、汰木(マリノスユースから山形でプロ入り後、今季浦和に移籍)と元マリノスが多かった。マルティノスは去年よりかは多少フィットしていたが、マリノス時代と変わらず諸刃の剣というか波の激しいプレーだったな。長い足の大きなスライドのドリブルなので相手が間合いを掴めてない内は上手く突破出来るが、一旦タイミングを掴まれると簡単にボールを失うことも多く、またクロスの精度もあまり高くない。東京の先制点もこの選手が上げたクロスを跳ね返されてそのこぼれを拾われたシーンから始まった。このゴールはアシスト東、得点者はディエゴ・オリベイラだが、その前に浦和の選手に囲まれながら完璧なタイミングでパスを出した久保のセンスで決まったようなものだった。
 既に後半30分で浦和もあまり攻撃が機能していなかったのでこれはついに東京の16年振り埼スタ勝利あるかと思った。終盤には山中が入り、左足のFKがバーを直撃するシーンもあったがこれも東京にツキが味方しているなと。だがAT4分もそろそろ過ぎるという頃に山中がグラウンダーでクロスを上げ、中央に走り込んだ森脇が合わせて浦和が追い付いた。そのまま試合は終わったから、まさにラストプレーでの同点弾。

 帰りがけにマッチデープログラムを購入。浦和のMDPはしっかりした作りで読ませる記事が多く、埼スタに行く時は買ってしまう。マリノスは数年前にMDPを止めてフリーペーパースタイルで無料配布という形になったが、コストに見合うだけのメリットを見出せなかったから、だとしたら残念なことだ。もう20年以上前だが初めてマリノスの試合を観に行った時のMDPはまだ取ってある。上野良治の表紙&インタビューだった。
 そんなこんなでスタジアムを出るのが遅れ、浦和美園に着いた時は駅の外まで列が出来ていたので、東川口まで歩くことにした。思えば初めて埼スタに行った時は東川口から歩いたのだがそれ以来か。ほぼ線路に沿った一本道なのでその点は楽だったが駅間が長く、計ったら2.8kmあった。電車内では寝落ち。

J1第5節 横浜M×鳥栖(日産)


 Jの日程が発表された当初、この試合は年度の最終営業日ということで何があるか分からんし行けるかどうか・・と思っていたのだが、いざ当日を迎えると退職される人への送別などセレモニーが中心の一日となり無事日産スタジアムへ。
 両チームのスタメンを見ると、まずマリノスがGKを飯倉から朴に代えたのには驚いた。未だ5節というこのタイミングで?と思ったが振り返ると3/10川崎戦の1失点目(飯倉のフィードがズレて相手にボールが渡り、そこからパス1本で失点)がターニングポイントだったかな。あれでポステコグルーの中でGK交代という選択肢が生まれたのではないかと。負傷や出停でも無い限り正GKを代えるタイミングは難しいが、ルヴァン杯で朴を起用し、Aマッチ期間中の練習で最後の見極めをした上での決断、だったかな。一方鳥栖トーレスが負傷でベンチ入りもせず豊田と金崎の2トップという布陣。以前にも書いたが、マリノスは本当に大物外国人選手との縁が無い(苦笑)去年もトーレスイニエスタがJに来る前にホームの鳥栖戦、神戸戦を消化してしまったし、ポドルスキも実は未だ横浜に来ていない。今日の観衆は約20,000人だったが、トーレスが出ていたらもう少し増えていたかな。

 試合は今季これまでの試合同様マリノスがボールを支配する展開ではあったが、鳥栖が上手くブロックを作って球際激しくプレーしてマリノスの動きを封じてきたので、ガンバ戦、ベガルタ戦の様な躍動はあまり感じられなかった。2度のバー直撃など決定機は幾つかあったがそれぞれのシーンをよく見るとシュートの瞬間に相手が寄せたり、コースを切ったりしており、見た目ほど余裕のある場面では無かった。またマリノスの攻撃のキーマンは三好というのも既に分析されているようで、今日(特に前半)は複数人に対応されて高い位置で前を向いてボールを持たせて貰えず、最終ラインのすぐ前辺りでボールを捌く場面が多かった。そんな展開だったので、内容はどこか去年の終盤に似た両サイドの突破頼みの単調な攻撃となり、そのまま0-0で試合終了。

 これで開幕からの連勝の後は△△●●△と公式戦5戦未勝利。大分戦やこの試合の様に、相手に上手く守られた時に打開するのはそれを上回る個人のセンスというのがこのサッカーの前提と思うのだが、そんな特別な才能を持ったタレントなど希少なので、そこがマリノスの悩みどころだな。既存の選手やアカデミーにそんなタレントがいれば良いが現状はそうではなく、他から獲るとなればそのクラスなら億単位のコストが掛かる。故にレンタルという期間限定の手段で久保、三好を迎えたのだろう。その意味では先頃完全移籍で獲得した中川は三好のレンタルバック後を見据えての補強だろうし、どれだけ“違い”を創れるタレントなのかちょっと期待している。まずは朴のようにルヴァン杯で実戦テストかな。4/10の長崎戦辺りで。

ACL GL第2節 川崎×シドニーFC(等々力)


 仕事で近隣まで外出したついでの等々力行。ここは昨年正月の高校サッカー以来だが、プロの試合となると17年12月の天皇杯準決勝、更に川崎の試合となると1年半前の17年10月のルヴァン杯準決勝のベガルタ戦まで遡る。この時期は昼間は暖かくとも夜は結構冷え込むので、試合前にスタジアム外でちゃんこを食って多少温まってから入場したのだが、妙にトラックが新しいなと思ったら青く塗り替えられていた。確か10年ほど前もそういう話があり、当時は陸連の反対で?頓挫したということだったが、10年という月日を掛けてようやくそうした妨害をさせないほどの影響力をフロンターレ川崎市で持ち得たということだろうか。青いトラックというと昔行った大分の大銀ドームを思い出す。今日はフロンタサポの友人と一緒にメインアウェイ寄りで観戦。そう言えばACLも17年11月の決勝以来だった。やはりこのAFCのアンセムを聴くと国際試合を実感する。

 川崎は日曜のマリノス戦から8人が今日もスタメンだったが、前回書いたように連戦の疲労からか開始から動きは重かった。特に今日は右SBに入った守田は後半に1本惜しいミドルはあったが、中盤とでは感覚が違うのもあるのかパスを受け切れずそのままタッチを出てしまう場面も幾つかあった。マリノス戦でも動きが重かったし、今は少し停滞の時期を迎えているようだ。まぁこういう強度の高い相手との連戦は上のレベルでは当たり前にあるし、またワンランクレベルを上げるための我慢の時、だとは思う。鹿島の三竿と共に「相手の攻撃を潰し、攻撃の起点にもなれる」中盤として期待している。川崎の攻撃は左サイドに入った長谷川が切り込んで始まることが多かったが、中を固める相手にシュートまで持ち込む場面自体が少なく、数少ないチャンスも決められず前半は0-0。一緒に観た友人曰く、春先の川崎のシュート決定率の低さはいつものことらしかったが。

 後半はより川崎が押し込むようになったが0-0のまま時間が過ぎ、こういう時に相手がワンチャンものにするのはよくあるよなぁと思っているとシドニーFCはグーチャンネジャドを入れてきた。登録名はレザだったので最初気付かなかったが、元イラン代表でエール・ディビジ等欧州でも実績のあるアタッカーでそもそも今日のシドニーのメンバーで知ってるのはこの選手だけという。だが何度かこのパスが通ればシドニーのチャンスという場面で川崎がよく防いで決定機を作らせず、そんな中で終盤の攻撃から最後は長谷川に代わって入った齋藤がゴール前中央から流し込んで川崎が先制した。
 この齋藤と長谷川は左サイドを主戦場とするドリブラーという点でポジションを争うが、この前のマリノス戦で途中から入ったのは長谷川で齋藤は出場機会無し、今日もスタメンは長谷川でなかなか良い動きだったので、齋藤は出場機会自体なかなか来ないんじゃないかと思った矢先のゴール。これでもしかしたら次戦以降齋藤が優先して起用されるかもしれないし、長谷川も決して動きは悪くないのでハイレベルなポジション争いになるのだろう。川崎の層の厚みを感じた。このまま1-0で川崎勝利。

 今日他に気になった選手は中盤の田中と登里かな。田中はマリノス戦、今日と連続で観て、最初はJユース育ち特有の「足下はそこそこ上手いけど当たりに弱い」選手なのかなと思っていたが、ボールを「刈り取る」、「奪う」というよりは相手に「食らい付く」という表現が相応しい粘り強い守備が印象に残っている。やはりまだ周りの中堅、ベテランに比べたらプレーに落ち着きはないが、川崎の試合に出るレベルの巧さはあるし、U22代表に呼ばれるかもしれない。調べたら14年に堂安や冨安とU16アジア選手権を戦っていた。
 登里は今日は左SBだったが、自陣深くで相手に囲まれても落ち着いてパスを回し、時には逆サイドに振って展開する、その落ち着きぶりが印象的。5年位前なら同じ場面で慌ててパスミスしたりボールを持ちすぎて奪われたりしていたと思うが(マリノスもそれで大分チャンスを作った)、安定感があった。毎年川崎で一定の出場機会を得ているだけはある。

 帰りは新丸子まで歩いて帰宅。等々力から駅まで歩くのも久々だったが、友人と色々話すには丁度良い距離感。

J1第3節 横浜M×川崎(日産)


 今日は珍しくメイン2階から。年チケのアップグレードサービスを使ったのだが、東西両ゲートに対応ブースがあると思い込んで小机から西ゲートに向かったら東ゲートでしか対応してないのが判明し、西ゲート→東ゲート→再び西ゲート側のメインスタンドと結構な距離を歩く羽目になってしまった。座席はマリノスゴール裏を引いた位置から観てみたくアウェイ寄りにしたのだが、事実上川崎ゾーンだった。
 この試合を前にした両チームの状況は、マリノスが水曜のルヴァン杯でスタメンをほぼ入れ替え、今日と連続でスタメンなのはティーラトンと大津の2人だけなのに対し、川崎は水曜に上海でACLを戦い、7人が連続でスタメン出場。しかも更にその前の仙台戦ではティーラトンは欠場、大津は後半途中出場だったのに対して、川崎の7人は鹿島→上海上港→今日と3連続スタメン。やはりコンディション面ではマリノスが有利に思えた。
 が、序盤から決定機を作るのは川崎。前線から積極的にボールを追ってマリノスにこれまでのようなボールを回しをさせず、ボールを奪ってからそれをチャンスに結び付けていた。前半4分に飯倉から中央へのグラウンダーのフィードを奪い、そこから縦パス一本で前線のL・ダミアンに繋げて先制。L・ダミアンは典型的なCFタイプという印象だったが、このゴールのようにチップキックで冷静に流し込める器用さもあるのを知った。その後も家長のシュートなど川崎のチャンスが続く。
 マリノスとしてはやはり三好の不在が大きく、これまでのような最終ラインと前線のスムーズな繋ぎが見られず、仲川、マルコスの両サイドの個人技頼みになっていた感はあった。そんな中で仲川がラインギリギリから折り返したのをファーサイドでマルコスが合わせて同点に追い付く。特に仲川は今日は相手に複数人で対応されてほぼ押さえ込まれていたのだが、ほぼ唯一のチャンスを上手くアシストに結び付けた。前半は1-1。
 
 去年(18/4/10開催。調べたらこの時も川崎は水曜にアウェイで上海上港戦→日曜に日産スタジアムマリノス戦という日程だった)もそうだったが、後半は疲労によって川崎は運動量が落ちてマリノスが押し込めるかなと思っていたのだが、川崎は小林、長谷川、中村憲剛と交代の手札を切って1点を取りにきた。この点は選手層の違いを感じたな。マリノスも去年よりは層は厚みを増しているとは言え、ベンチに控える選手達の中でレギュラーと遜色ないと言えるのは扇原、後は強いて言えばドゥシャンくらい。それでも終盤は全体的にやや間延びしていたのだが、88分に左からの長谷川のクロスを逆サイドで小林が落とし、ファーサイドでL・ダミアンが詰めて川崎が勝ち越した。L・ダミアンを獲った理由はまさにこういう膠着した展開でこういうゴールを決める為にあると思っていたが、それを証明した形。
 ATは4分あり、最後にマリノスはCKを得たのだが、これを決めて追い付いた。決めたのは途中出場の扇原。そのまま2-2で試合終了と。

 マリノスのとしては内容からして勝点1は上出来かな。ボール支配率では52:48で川崎を上回ったようだが、ガンバ戦、仙台戦ほど押し込めず、逆に川崎に上手く寄せられて無理な体勢でパスを回さざるを得なくなって最終的に奪われるシーンが多かった。また三好の存在感、依存度が改めて分かった試合でもあった。この選手がいないと攻撃に厚みが出ない。まぁ川崎ほどのチームは今のJにそれほど見当たらないのでリーグではしっかり勝点を積み上げ、カップ戦ではタイトルを現実的な目標として行く他ないが。
 いい試合だった。会えなかったのは残念だったが友達も何人か家族連れで来てた様でこういう点はさすがビッグマッチといったところ。観衆36216人と去年の同カードから約1000人、一昨年からも6000人減っているのはマリノスの現状を表したものと言えるが、それはまた後日考察してみたい。