ブラインドサッカーについて

 夕方、外に出ると傾きかけた太陽がとても眩しかった。雲も無く、まるで夏の様な空を眺めて、最近の夜行性生活を反省した。

 今日は所属団体の縁で、ブラインドサッカーのチャリティーを兼ねたイベントに行ってきた。ウチの団体はこの分野でも積極的に活動しているが、俺は今まで一度も参加した事は無かった。何故かと言われれば・・・・・自分の中で興味を掻き立てるものが無かったと言えば聞こえは良いが、要は食わず嫌いだな(苦笑)何かきっかけがあれば、とは思っていたが、先日そのきっかけとなるニュースを目にした。これを見て、俺は約4年前、日本で開催された知的障害者のW杯を思い出し、そして今日行く事を決めた。

 4年前、日韓共催のW杯が開催された後に同じ日本で知的障害者のW杯が開催され、縁あって日本の試合を応援する事になったのだが、目の前で繰り広げられる日本のプレーは、各世代の代表が国際試合で見せる戦い方と同じものであった。数人で囲んでボールを奪い、速攻でゴールを狙う―――よく諸外国と比較して日本独自の戦い方はないとか言われるが、それは全くの誤りだという事を認識されられた大会だった。紛れも無く彼らもまた“日本代表”であったが、残念な事にユニフォームはお馴染みのあの代表ユニを使用できず、青色だけが共通する全く別のユニフォームを着用していたのだった。その時は何故彼らが同じ代表ユニを着れないのか憤りを感じたものだ。

 あれから4年、上記のニュースを知り、俺の中であの時と同じ強い憤りが生まれた。日本協会の予算は100億を超えるまでになり、ユース代表ですら1年刻みに編成されて海外遠征を行う事が出来るようになった。A代表や、世代別代表、女子代表と同じくこの視覚障害者の代表もまた日本を代表するチームの一つのはずだ。にもかかわらずこんな事が許されて良いのか?これが今日行った理由。

 行ってみると、ブラインドサッカーの初心者向けの解説が行われたりと、なかなか興味深い内容だったが、どうやらブラインドサッカーの主管元に対して支援するNPOの主催イベントだったらしい。それ故か、その他色々なイベント(前衛的?なダンスとか演劇)も行われて正直驚いた、というかブラインドサッカー程興味は掻き立てられなかったが、自分とは全く違う世界を垣間見れたと納得する事にした。

 という感じでこの分野に足を踏み入れた訳だが、これから団体で何かあれば参加してみようか。そして視覚障害者日本代表がアルゼンチンに行ける事を願っている。

参考:日本視覚障害者サッカー連盟