この世代がU−19の時だから今からもう2年半程前の事になるが、今日と同じく韓国と、場所も同じく国立での親善試合を観に行った。就活中で説明会に行くべく家を出たのだが、気が変わってそのまま行先を国立に変えたので、俺の記念すべき初スーツ観戦としても思い出深い1戦である。今日いたメンバーでは平山、中村、梶山、苔口、カレンらが出場、ボール回しでは優勢だったがカウンター1発に沈み、0−1で敗れた。
今日の前半を終えた時、あの時をリピートしているかのような、あまりにも似た展開―――ボール支配率では優勢だが、カウンター失点―――に、結果まで倣ってしまうのかという非常に嫌な予感がした。何点でも入りそうな展開力なのに、相手ゴール前では何故かその予感が消え失せてしまう。そこは2年前と全く変わっていなかったが、それでも水野と増田という2年前はレギュラーでは無かった2人が絡んで同点ゴールを決めたのが進歩と言えるかもしれない。特に今日の水野の切れ味は凄みがあった。1対1では殆ど勝ち、水野に振り回され続けた韓国の左SB安泰垠は同点にされた後で交代したが、向こうの監督は前半で代えるべきだったと後悔した事だろう。
理想を言えば、右の水野と左の家長が交互に攻め上がって左右のバランスを取るのが一番良いのだが、今日の左は、試合開始直後に目立った位で、後はほぼ右サイドばかり目立っていた気がする。日本が中盤司令塔タイプの産出国なら、韓国はサイドアタッカーの産地なので、通常サイドは苦戦するのだが、今日に関しては完全に日本がサイドを制圧していた。
まぁいくらサイドを突破してもゴールに結び付かなければ意味が無い訳で、今日に限らず最近の平山が失笑を買う存在にすらなってしまっているのがギザカナシス。って使ってみたかっただけ。終了間際のカウンターで、ゴール前にてカレンからパスを貰った瞬間に“あ、ダメだ”って思った。一瞬で相手にシュートコース塞がれてるし。10月の中国戦よりかはまだ良かったと思うけどねぇ。それでもこの世代、FWだけは不作というか凶作でしかも一芸に秀でたタイプばかりで万能型が皆無に等しいので、今後も平山が出るんだろうな。U−19時には国見の後輩で渡邉和真というバランスの取れた良いFWがいたのだが、大学進学後はあまり活躍を聞かない。どうしているのだろうか。
不完全燃焼な結果ではあったが、やっぱこの世代のポテンシャルは高いなーとは思った。今日試合に出なかった面子をざっと挙げても西川(早期回復祈願)、水本、枝村、本田らがまだ控えている訳で、1試合だけ観て史上最弱とかぬかした金○達仁みたいな輩を心から軽蔑したくなった。まぁ彼の法則が未だ健在ならば、これからも珍説を唱え続けて頂きたい所ではあるが。
2年半前の国立は1万どころか5千人もやっとという人の入りであった。それが今日は約2万。この世代が代表でも主力になる頃(5年後位?)には国立は5万で埋まっている事だろう。今まさに俺はこの世代の成長過程を目撃している訳で、前回と同じ場所、相手、格好という妙な符合がそんな思いにさせた。じゃ数年後はスーツでフル代表の日韓戦in国立観戦という事ね。その時は今日のメンバーの誰が出る事だろうか、そして今日の水野、増田、ダブル青山らのように、新しい力が現れているだろうか?楽しみは尽きない。