柏を観ていて広島を思い出した。より正確に言えばバランスを重視した広島、かな。3人目、4人目の動きが連動して流れるようにパスが回る所とか。パスだけでなく、レアンドロ・ドミンゲスの個人技(ドリブル、胸パスetc)が上手く噛み合ってカウンター時に迷い無く選手とボールが動くシーンは壮観だった。今日は朝からの雨でボールがよく走ってたけど、そういう環境も利用して柏のパスがどんどん回る。ホームであるはずのマリノスの選手の方が、濡れたピッチに足を取られるシーンが多かった位で。最初に広島と書いたが、後は鹿島とかマリノスはこういう組織立ったチームに相性が悪い。個人ベースのサッカー相手なら、個々の能力で相手を抑えて有利に戦えるんだが、ダイレクトにパスを回されたりスペースに3人目の選手が入り込んで来たりすると個人では抑え切れなくなって決定機を作られる。今季柏を生で観たのは初だったが、さすが首位と言うしかないわ。
後、この試合では2点目を取った柏の北嶋が印象深い。前で体を張ってポスト役をこなし、守備でも前で走り回って、チャンスになったらゴール前に飛び込む―――さすがに体力的に厳しく後半の丁度半分辺りで途中交代となったけど、9番のお手本のようなプレーだった。何度か移籍を繰り返している内に表舞台から消えかけたけど、また古巣で復活してJ1で活躍なんて胸熱。そういや中村とは選手権決勝で戦った間柄だったか。
その点で言うとマリノスの9番はサイドに中盤に動き回るが前で基点になれず、ボールを貰っても失う場面が多々あって前半で交代。あの身体能力に北嶋のような動きが出来れば、それこそ代表の3−4−3のトップを張れるのに。