今年のGW唯一のホーム試合。ホームのガンバ戦は毎試合拮抗した展開にはなるが、最終的には勝ちか引き分け、つまり負けていない印象が強い。ガンバはACL後ということもあってか遠藤、長沢、アデミウソンをベンチに置き、赤崎、堂安、藤本といった選手達で攻撃陣を構成していたが、開始からいつものようにボールを繋いで押し込んできた。マリノスのチャンスは開始直後にロングボールに齋藤が抜け出たシーンくらいだったかな。今日の1トップは伊藤だったが、リーグのC大阪戦、ルヴァンの神戸戦と観てきてゴールの匂いが感じられない。去年までと変わらないと言えばそうなのだが、今季はバブンスキー、天野といった足下の技術のある選手が試合に出るようになった分、前でボールを収めるのに時間が掛かるといった技術面の粗さが目に付いてしまう。
前半を0−0で終え、後半15分頃にガンバはアデミウソン、長沢を同時に投入してきた。これはここで点を取って勝負を決めるという意思表示だったと思うが、実際ガンバの攻勢は更に強まっていく。長沢の1対1は飯倉が防いだが、その後ガンバから見て左サイドを連携で崩して最後はグラウンダーのクロスを長沢がヒールでそらし、そこに堂安が合わせて先制。その後も基本はガンバが攻めてマリノスはカウンターを仕掛けようにも決定機までは至らず、ゴールに近付いたなと思わせたのは終了間際くらいという内容で試合終了。
柏戦もそうだったが、最近は両サイドの動きが研究され、かつ10番のコンディションもあまり良くないという状況で攻撃は機能不全に陥っている。サイドが駄目なら中央からとなるが、後ろからボールをなかなか運べないのが実情。喜田はボール奪取など守備面での貢献度は高いが前への展開力など攻撃面では厳しく、天野も(直接は別として)間接FKの精度はなかなか高いが少し相手のプレスが強いと流れの中での存在感を消されてしまう。バブンスキーは魅せるテクニックこそあるが(今日も一度マルセイユを披露してスタンドは沸いた)、どこか淡泊で怖い選手では無いんだな。足技は観ていて面白いが、それがゴールにどう繋がるか見えてこないとでも言うか。ここまで決めた2ゴールを振り返ると、いずれも齋藤から出た左サイドからのパスをダイレクトでシュート、という展開。その齋藤の動きが本調子で無い以上、ゴール、というかシュートにも至らないのは必然か。現状を変えるには負傷者の復帰(特に富樫)、10番のコンディション、そして夏場で相手のプレスが今より弱まるのに期待するしか無いかな。