■南九州行
今年初の未踏スタジアム制覇行をば。この状況なので体調管理や行動に気を付けつつまずは鹿児島に飛んだ。2年半前と同様、ここに赴任している友人に、今回は主に薩摩半島を案内して貰った。↓のJR最南端の駅(沖縄にモノレールが出来るまでは日本最南端)や
指宿の砂風呂など。また地元のスーパーにも連れて行って貰ったが、
思わず土産に買ってしまった。以前名古屋に行った時、名古屋駅前に吉田麻也が出ている地元証券会社(だったかな?)の大きな広告看板を見たことがあるが、地元での存在感の大きさというのをこういうところで感じたりする。
2日目は宮崎に移動し、レンタカーで日南方面を中心に。
青島神社や鬼の洗濯岩
鵜戸神宮
等々。9年前に行った日向岬もそうだったが、長い海岸線とその先に何も無い広大な太平洋が広がる景観には島が連なる景色とはまた違う迫力がある。
3日目(今日)は試合までにチキン南蛮は食べておこうと思い宮崎市内で人気店に行こうと思っていたのだが、11:57宮崎発の電車に乗れなければOUTという状況だったので念のため開店20分前の10:40頃に行ってみたらやはり既に行列が出来ていた。ただ約4~5組、10人目くらいだったのですんなり入れて11時前にはオーダー、11:05頃に料理提供という早さ。
こうして余裕を持って電車に乗り、ユニリーバスタジアム新富へ。
■観戦記
宮崎駅から20分ほどで日向新富駅に着くと、駅舎で地元のおばちゃん達がお茶と菓子を振る舞っており、有り難く頂いた。スタジアムは駅から徒歩15分弱あるがルートはシンプルで歩道にチームの幟が立てられてもいるので迷うことは無い。
こうして無事到着して入場口に並んだところで事前に買ったチケを発券してないことに気が付いた。ここ最近QRチケなので紙で発券という行為自体無かったのもあり、てっきりこの試合もQRコードチケと思い込んでしまっていた。さすがに焦ったが現地で当日券を販売していたので助かった。
メインスタンドのホーム側は埋まっていてアウェイ側の端の方に座り(元々こういうスタジアム目的の試合では比較的空いているメインのアウェイ側に座る事が多い)、ほどなくして試合が始まった。
思えば宮崎も今治も初めてこの眼で観るチーム。今治は岡田さん絡みのニュース、一方で宮崎は今季J3参戦ながらここまで6戦3勝と健闘しているなという位しか情報が無い中での観戦だったが、開始から宮崎が前から追い込んでボールを奪って今治ゴールに近付くシーンが目立った。丁度メインスタンドから見て左から右に強風が吹いており、風上に立った優位性はあったと思うが、後ろはしっかり繋ぎつつ前に展開して相手ゴールに迫るバランスの良さが印象的だった。宮崎の監督は内藤就行氏ということでどこかで聞いた覚えがあったのだが90年代に鹿島で活躍したあの人と知り、目の前のサッカーに物凄く納得(笑)鹿島系の監督は、ボール保持orカウンターメインみたいな二項対立ではなく、今いるチームが勝つためならボールも繋ぐし、必要とあらば蹴り出すし、と全ては勝利のために何が最適かを考え、細かい点も突き詰めてサッカーを組み立てる印象がある。前半は強風の風上という後押しもあってこれがハマり、1-0で折り返し。
ハーフタイムにスタジアムを少し見学。スタンドがあるのはメインのみでバクスタは無く、両ゴール裏は芝生席という構成。映像装置は無く、出場選手やスコア、時間も手動の看板というシンプルさだが、これは今後チームの成長に合わせて、ということなのだろう。
とは言え放送ブースやベンチなど(目で見える範囲では)必要な設備は整っており、また要所で木材が使用されていてコンクリや鉄筋メインだとどうしても無機質になる中で温もりを与えていた。
後半は逆に風上に立った今治が押し返したのだが、ロングボールの処理でCBとGKの連携ミスから追加点は宮崎に。今治は右SB駒野と中盤の橋本英郎がスタメンで2人とも試合の流れを読んで的確に判断する様は経験を感じさせたが、体力的にはやはり少し厳しかったかな。それでも後半半ばに駒野のクロスから最後はエリア外から橋本が決めたのはさすがだった。
橋本が今治の司令塔なら宮崎の司令塔は7番の千布で運動量とパスセンスを備えた好選手だった。それこそ鹿島時代の柴崎みたいなタイプ。他にも面白い選手は何人かいて、こうした個々の選手もさることながらお互いチームとしても意図は伝わってきて、これまで観たJ3では一番面白かったし試合のレベルも高かったと思う。最後は今治GKもCKで上がってきたが宮崎が凌いで2-1勝利。
試合後は宮崎駅まで戻り、少し早めに空港まで行って夕飯や土産購入など時間を潰しつつ帰宅。最近は他にも栃木や女川など5000人規模の専スタが各地で出来つつあるが、これがJ3だけでなく全国の地域リーグ、都道府県リーグ(少なくとも1部クラス)のスタンダードになって欲しいなと改めて感じた。