天皇杯準決勝 川崎×福岡(等々力)

 カードが決まった時、どちらかと言えば日立台の試合に興味があったのだが、チケットはすぐ完売してしまい取れなかったので等々力に変更。ただ試合の4~5日前に確認したら幾つかの席種が販売復活していてちょっと早まったかなと苦笑。
 等々力に前回行ったのは丁度3か月前の7/8の川崎vs横浜FC(J1第20節)で川崎を観るのはその翌週のマリノス戦以来、福岡は九州旅行中の8/18福岡vs新潟(J1第24節)以来なのだが、ふと最近「J1」を観て無いなと。このベススタの試合から2か月近く行ってない。以降今日を入れて6試合観に行ってるが天皇杯ACLJFL、そしてKリーグで笑 来週もインターナショナルウィークでJ1は無いし、次は再来週の10/21マリノスvs札幌かな。
 で、現地に向かう途中チケを発券していないことに気付き、新丸子駅前のコンビニで発券して事なきを得た。正月の高校サッカーでも同じ等々力で同じ事をやらかしてあの時はスタジアム到着後に気付いて往復20分以上掛けて発券する羽目になったので今回はまだ良かったが、QRチケットが当たり前になって「紙チケを発券」という習慣が自分の中で失われてしまった苦笑。そんな事もあって(元々家を出るのが遅かったのもあるが)等々力に着いたのは開始後。メインスタンド前を歩いていると歓声が聞こえて川崎が先制したのを知った。到着遅れてその間に点が入るのもよくあるパターン。

  • 試合

 席に着いたのは前半10分頃だったが、ここから前半終わりまでは福岡のペースだったと思う。川崎はあまりパスが続かず相手陣内に入るほど精度も落ちて、ボールを奪った福岡が攻める場面が目立った。左サイドのマルシーニョにパスが通ればチャンス、という場面でも対面のドウグラス・グローリが上手く抑えて仕事をさせず。そんな中で川崎は縦パスに抜け出したマルシーニョがGK村上に倒されてPKを得るも、L・ダミアンがこれを失敗、その数分後、前半の終わり頃に福岡が同点。福岡は右サイド中心に攻める場面が多かったが、これもまた右から。この流れ、両チームの出来の差を考えると福岡の逆転あるぞと感じた前半だった。
 
 後半も序盤は福岡が相手ゴールに迫る場面があったが、ここから徐々に川崎が押し戻すようになった。パスが3本と続かなかった前半と違って、後半は相手陣内でも味方のフォローがあってパスコースが出来て、無理に縦突破せずサイドから中、そこからリターンもしくは逆サイドといったように、何か詰まり物でもあって澱んでいた流れが一気に回復したような、スムーズな展開が生まれた。そんな中で後半10分頃に村上がパンチングでクリアした先にいた橘田がエリア外からダイレクトシュート、これがゴール前にいた福岡の選手をかすめて微妙にコースが変わり、ゴール右上隅に決まった。
 この後福岡はなかなか相手陣内に攻め入る事が出来ず、川崎がボール保持しながらチャンスを伺う展開が続いた。そして後半半ばに鄭成龍が素早く前線にキック、高く上げていた福岡DFラインの裏に抜け出したマルシーニョが追い付いてGKを交わすシュートを放ってこれがゴールに吸い込まれ、3-1。これでほぼ試合は決したように思う。後半35分頃にはCKからダミアンが決めて4-1、福岡も終了間際に途中出場の鶴野が相手ゴール前でDFに囲まれながら上手く左隅に決めたものの、直後に試合終了。4-2で川崎が決勝進出。

メイン2階南側より
  • 川崎

 前半の出来からしたら後半の展開は全く予想出来なかった。前半は失礼ながら風間時代以来のサッカーが見る影も無く、リーグで苦戦しているのも分かる内容だったのだが、後半は見違える様な内容で3ゴール。タイトル獲得に貢献した選手達が移籍し、また歳を取って少しずつチーム力は低下しているのだと思うが、それは徐々にであって、こうして90分中のある時間帯、長いシーズン中のある期間においてはまだまだ高いレベルの内容を見せる事が出来る、という事なんだろうな。その限られた時間を今日の様な一発勝負やACLに照準合わせて披露する鬼木監督のマネジメント力の高さでもあるのだろう。

  • 福岡

 前半の出来からするとこれは行けるかと思ったのだが・・。良い時間帯では主に右サイドから紺野や前嶋が連携して突破を図っていたのだが、後半は上手く抑え込まれてしまった。後、FW山岸の空中戦の強さも印象深い。ハイボールにほぼ競り勝てるので、その落としやこぼれを味方が拾って展開、という場面を何度か作り出していた。天皇杯はベスト4という結果となったがルヴァン杯も準決勝まで残ってるし、リーグも現在一桁の8位。決して守備や走力一辺倒ではなく、意図した攻撃でチャンスを作り点を取っている印象がある。前々から桐蔭学園李国秀に教わった人達が鹿島系、広島系に続く日本の監督の第3の極になるのではと思っているのだが、長谷部氏は実績という点でその筆頭格。
 今日はメインの福岡寄りの席だったが、そこでも比率では8:2、7:3で川崎サポが多かったものの、村上のPKストップや同点時はその2~3割のアビスパサポが拳を突き上げ、近隣のサポ同士でハイタッチしているシーンは遠征あるあるだよなぁと。そういう光景は親近感を感じてしまう。

アウェイゴール
  • 試合後

 福岡の選手たちの挨拶を観た後スタジアムを出たのだが、まさかの雨。油断していた。まぁそれほど強い降りでは無かったがさすがに10月ともなると肌寒い。