J1第28節 磐田×横浜M(ヤマハ)


■浜松・磐田行
 6年振りにヤマハスタジアムに行くことにしたのだが、
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今回は前回出来なかった浜松・磐田エリアの観光もしたく、例によって7時前の新幹線で浜松に向かった。今日はとにかく天気が良く、家からずっと快晴。車窓から富士山も綺麗に見えたのだが、席は向かって左側だったので写真は撮れず。
 浜松に着いた後はバスで浜松城に向かった。いつものようにgoogleの経路検索通りに動いただけだったが、バスの運転手が親切な人で、降りる時に私が観光客なのを察したのか最寄のバス停で降りる時に「城はここから歩いてすぐだから」と声を掛けてくれた。

 天守閣はそれほど大きくは無いが、野面積み(石を皇居や大阪城などのような加工をせず自然のままの姿で利用する石垣の積み方)が見事な城。天守閣からは遠く富士山も見えたのだが、近くに人工芝?のグラウンドがある学校が見えたのでどこかと思ったら今年の正月に選手権で観た浜松開誠館高だった。(↓の写真中央)

 こうしてすぐ写真に残してしまう悲しい習性(苦笑)静岡の高校サッカー有力校では一番西になるのかな。浜松に来て思うが、この辺りは愛知県に近く「西」の色が静岡や清水より濃いように感じる。城に向かう途中でも「尾張町」なんて名前のバス停もあったし。まぁ静岡市とは旧国だと遠江駿河で別の国だった訳で、その辺りの地域性の違いが高校サッカージュビロエスパルスの関係の土台(の一つ)になってたりするんだろうな。
 城を出た後は15分ほど歩いて浜松八幡宮を参拝して御朱印も頂き、そこから電車で浜松に戻って磐田へ。丁度浜松駅前にはラグビーW杯のファンゾーンやインフォメーションセンターもあり、そういやここはエコパからも比較的近かったなと。浜松城内や行く途中の静岡の新幹線駅ホームでもNZや南ア、豪州代表ユニやTシャツを来た外国人観光客を見かけたし、特にNZ、豪州は欧州や南アより時差も少なく距離的にも近い分、相当数が日本に来てるんだろうなと言うのを実感した。

 磐田に着いた後は駅前で自転車を借りることにした。ヤマハスタジアム磐田駅からシャトルバスが出るほどの距離だし、その他行きたい場所も徒歩では厳しく丁度良いバス路線も無い中で自転車なら上手くハマる。と思って借りに言ったら殆どの自転車は予約で埋まっており、結局磐田のゆるキャラ“しっぺい”とジュビロくんが描かれた可愛らしい自転車しか空いておらず、それを借りる他無かった。

 借りた後はまずはハンバーグのさわやかへ。ここは6年前にも行ったが今は開店1時間前から整理券発行とかシステムが色々変わったようで出来るだけ並ばない為に整理券をゲットしておこうと。行ったら9番目で余裕で1巡目に間に合い、結局10:45から客を席に案内する中で11時前には席について11:30前には会計を済ませてしまった。

 予定ではランチ後にスタジアムに行くつもりだったが余裕が出来たので店からスタジアムに行く途中にある見付天神に行くことにした。

 ここは前述のゆるキャラの元ネタになったしっぺい太郎伝説の舞台。詳細は割愛するがこの話を知ったのはうしおととらだったかな。まさか磐田がその舞台だとは知らなかった。この社の奥には霊犬神社という社もあり、その他銅像もある。

 この2つの社で計3つの御朱印を拝領し、スタジアムへ。

■観戦記
 今日は本当に天気に恵まれたのだが、同時に10月なのに30度という異常に暑い日でもあった。バクスタ最上段に席を取ったのだが日射しを遮るものがなく、すぐにコンコースやバクスタ裏に避難。日程を考えた時もまさか10月でこれほど気温が上がるとは思わなかっただろうけど選手だけでなく観ている方も消耗戦になった。
 磐田の試合は全然観ていないので、スタメンに藤川、ベンチにムサエフやアダイウトンというのはもう来季以降を見据えているのかなと思ったのだが、開始からこれまでの磐田のイメージとは異なるサッカーに驚かされた。磐田のサッカーというと、どの監督もどうしても黄金期のパスサッカーを理想としてそれを目指してしまう故に、当時の様な圧倒的なタレント達がいない中では単に“綺麗だけど恐くない”サッカーになってしまう嫌いはあった。それが今野だけでなくそれ以外の選手も球際激しく寄せて、奪ったら左右に揺さぶるパスとランで相手ゴールに迫るダイナミックさもあって、ここ数年では一番(マリノスにとって)やりにくさを感じた。特に前線のルキアンは前半からチアゴと1対1でほぼ互角で、いつもはそのスピードで余裕を持ってカバーしているチアゴがやりにくそうにしているので只者では無いなと。まぁムラのあるタイプでもあるかなとは思ったが。
 ただ磐田はいいサッカーではあったがゴール前での精度というか、パスを出すタイミングが少し遅れたりで決定機に至らないシーンが何度かあり、そこは選手の経験値だったりシーズン途中の監督交代の難しさではあるな。例え来季J2となってもこの監督は引き留めた方が良いように思う。
 マリノスは磐田のプレスに中盤で何度もパスカットされるなどいまいちな内容だったが、ハーフスペースへの縦パス1本で抜け出した仲川がOGを誘い、終盤に再び仲川が右サイドから仕掛けてゴールを決める辺りはチームとしての熟成度の違いはあったな。同時刻に首位のFC東京が敗れたのでこれで勝点1差。思えば6年前(13年32節)もマリノスが首位、磐田が残留争いの中で行われた試合で、同時刻に上位が軒並み敗れてマリノスは優勝に王手を掛けた。更に言うと今日は主審も6年前と同じ東城氏という。何故覚えているかというと、6年前は試合前に磐田駅のタクシー乗り場で見掛けたので(笑)色々符号するな。まぁもし最終的な結果も同じなら磐田は降格、マリノスは最後に優勝を逃すことになるのだが。

 試合後は再び自転車を漕いで磐田駅に戻り、浜松駅で土産と鰻弁当を買い帰路へ。当初は夕方に浜松駅周辺の店で鰻を食べようと思っていたが、暑さでかなり消耗して早く帰りたくなった。疲れ過ぎて静岡を過ぎた辺りから意識を飛ばしていたが無事帰宅。

ACL準決勝第1戦 浦和×広州恒大(埼スタ)


 結局9月は14日の広島戦を最後に、後半は観戦が無いまま過ぎてしまった。先週のアウェイ仙台戦も帰りの新幹線はあるにはあったがやはり19時開始というのがネックとなり断念。今月はアウェイ行も計画しているし、また色々観に行く予定だが、まずは埼スタへ。タイトルが近付くカップ戦の準々決勝以上はやはり面白くなるし、最近勝ててない浦和が一体どんなサッカーなのかも観てみたかった。今日は浦和美園駅からスタジアム迄のシャトルバスが無料で、駅前でバス会社の係員がその旨告知していたのだが、後ろに並んでた中年夫婦が「金取ってもいいから勝ってくれ」と話していたのはさすがに笑った。

 選手入場時にはさすが頂点が近付いてきたのもあってか↑の様なコレオも出現。今やコレオも日本で珍しくなくなったが、大抵格子模様や縞模様の単純な柄、あるいは都市名、チーム名の表記に止まる中で、メッセージ性のある図柄を綺麗に表示させることにかけてここに勝るクラブは無い。対する広州恒大も例によってACLのアウェイチームとは思えない動員数だった。遠目に見ると同じユニだかTシャツを着ていたので親会社の呼び掛けで首都圏在住の中国人が集まったのかな。
 試合について。広州恒大は現在中国超級で首位、かつ中国人、外国人共にレベルの高い選手を揃えているので、浦和としたらこの前の上海上港戦以上に厳しい試合になるだろうなと思っていたのだが、開始から浦和がボールを繋いで押し気味に進める意外な展開になった。やはりアウェイゴールを奪われることを警戒して、あまり無理にボールを運ぼうとせず、詰まったら躊躇無く後ろに戻して作り直してもいたのだが、広州CBと中盤の間が空いていて、そこに興梠やファブリシオが上手く入り込んでパスを受けて基点を作れていた。そんな中で前半半ば頃にパスを受けたファブリシオがエリア外斜め45度からゴラッソを叩き込んで浦和が先制、その後も広州DFにライン際でクリアされた決定機もあり、一方で広州攻撃陣は上手く押さえ込んで前半を終えた。
 後半はさすがに広州が攻めてきたのだが、特にタリスカの強引な突破頼みといった感じで西川を脅かしたシーンはそれほど無かった。そして後半30分頃にCKの相手クリアから関根がこれまたエリア外からミドルを決めて2-0。そのすぐ後に広州が1点返したのだが、主審が副審に確認後オフサイドと判定された。後で確認しても明らかなオフサイドだったが、もし認められていたら最近の浦和の戦い振りからして2-2は有り得たかもしれない。そのまま逃げ切り、アウェイゴールを許さず2点差を付けるという第1戦をホームで戦う側としては理想的な内容で浦和が勝利。

 試合前はどんだけ酷いのかと思っていたら広州恒大相手に完勝と呼べる内容で正直驚いた笑。国際試合だとより個人の突破力や高さ等を前面に出したチームが多く、それ故に優秀な外国人選手がいればその分脅威になる一方で、それを押さえ込めば今日のように意外なほど優位に試合を運べたりもする。特に大槻監督は相手の分析に長けた人なのでACL向きと言えるかな(ついでに言えば去年のW杯で監督が直前に代わっても一定の成果を出せたのも同じ論理なのだろう)。今日の広州もエウケソン、パウリーニョはまるで目立たなかったし、タリスカたまにも個人で強引に仕掛けるか、判定の度にイラつくのが悪目立ちしている程度の出来だった。一方でこれが日本のチームが相手だと対処療法よりも自分達がどういうコンセプトで戦うか、その上で相手の強みをどう消すかという話になるので、その点で今の浦和はミシャ時代の香りを残しつつオリヴェイラの影響もあって揺れており、コンセプトが固まって無いようにも。

 すぐにスタジアムを出たので浦和美園の混雑に巻き込まれることは無さそうだったが、今日は初めて浦和行きのバスを利用した。40分という表示だったが夜で道は空いていて30分で到着。そこから上野東京ラインを使えば地下鉄とそう変わらない時間に帰れるので次回以降も使えるかもしれない。

J1第26節 横浜M×広島(三ツ沢)


東横線沿線御朱印巡り(新丸子編)
 今日もまた三ツ沢なので前回に続いて東横沿線を巡る。今日は新丸子。
 まず向かったのは丸子山王日枝神社。新丸子から多摩川下流方向に10分ほど歩いた場所にある。

 創建から1200年という長い歴史を持ち、案内板によると北条氏直発行の虎の印判状が遺されているらしい。内容は年貢の納入や多摩川の流路変更による対岸の世田谷領との境界線の裁定など。現在も多摩川の両岸には同じ地名を持つ場所が多いが(丸子、等々力など)、かつては一体となっていた土地が川の流路変更で分断されたことに因る。おそらく北条の時代は今よりも蛇行していたのだろうが、当時はどんな風景だったのだろうか。
 御朱印は近くの社務所にて頂いた。宮司不在により先日の浅間神社と同じく書き置きを。

 社務所を出た後は歩いてすぐの場所にある大楽院に向かった。ここは数年前に親戚の葬儀で訪れた場所で、これも何かの縁かな。ここでも書き置きの御朱印を。

 最後は新丸子駅近くにある京浜伏見稲荷神社へ。

 駅の近くにこんな神社があるとは知らなかった。戦後に京都の伏見稲荷分祀した社らしい。限られた敷地を有効活用した作りが印象的で、このようなオブジェもある。

 参拝客もそこそこいて御朱印にも何人か並んでいた。

 本当は他の駅も回りたかったが新丸子だけで三つも参拝したのでそれはまた来月の湘南戦の時にでも。この試合は14時開始だから並びを考えると相当朝早く家を出ないといけなくなるが。

■試合
 そのまま東横で横浜に向かい、三ツ沢へ。今日の抽選番号は前回よりかなり前の方で余裕を持って席を確保出来た。試合前に夕景が綺麗だったが、9月も中旬となり、気温や湿度が少しづつ秋を感じさせる。
 今日の相手、広島はドウグラスヴィエイラレアンドロペレイラが負傷欠場で渡、川辺、東の3人で前線を形成していたが、本来川辺はもう1列後ろのポジション、東もU20代表でそうだったようにSB、サイドハーフの選手という印象が強く、実際あまり迫力ある攻撃は無かった。広島がマリノスゴールに近付く時は大体左サイドハーフの柏の突破がきっかけになっていたかな。
 マリノスもスタメンは何人か変わったとは言え、仲川が中央というここ数試合の基本布陣は変わらなかったが、前半はボールは支配するもののパスカットされるシーンも多く0-0で終わった。広島は前線の迫力は無かった一方で、守備(3バック)はよく組織されていて、GKから丁寧に繋いでいく様は大分を彷彿とさせた。

 後半も同じ展開だったが、半ば頃にトイレに行こうと席を立ち、丁度ゲートに差し掛かった時にマリノスが先制。ボールを奪って左サイドに展開し、そこからグラウンダーのクロスを仲川が合わせたのだが、後でハイライトを視るまで誰が決めたのかもよく分からなかった(笑)視ると、縦パスを右サイドハーフだったハイネルがカットし損ねた感はあったが、この選手は前半から攻撃時は生き生きしていたけど守備は明らかに苦手そうだったので、さもありなんというシーンだった。
 で、そこからポスト直撃シュートありでマリノスが一層押し込むようになって、後半35分頃にティーラトンが2試合連続となるミドルを決め、その数分後にはPKを得てこれをエリキが決めて試合を決めた。

 3点差ほど内容に差があったとは思わないが、得点の流れはマリノスによって理想的だったな。先制後にゴラッソからの追加点、そしてそのすぐ後にPK。まさに「快勝」という試合。FC東京が負けたのでこれで残り8試合で勝点4差となり、十分優勝は射程圏内。またこれで今季のリーグ戦はホームで既に11勝(1分2敗)。ホームで10勝以上というのはおそらく優勝した04年以来だと思うので、その意味でもなかなか縁起が宜しい。

東京五輪メンバー予想

五輪まで1年を切ったのでそろそろ東京五輪メンバーを予想してみる。まぁ一部報道ではオーバーエイジ候補で具体的な名も上がっているが、それを考慮しつつ個人的な希望も込めて。
★はオーバーエイジ

GK:★川島、大迫(敬)
DF:★長谷部、冨安、瀬古、菅原
MF:板倉、田中、杉岡、久保、堂安
   安部、相馬、齊藤、橋岡
FW:★大迫(勇)、上田、中村
BU:オビ、立田、三好、小川

■GK
大迫(広島)はJ1で試合に出てる希少なU23世代のGKだが、どうもハイボールや飛び出しに危なっかしさがある。それはこれから経験で解消されるものと思うが、来年の五輪を考えるとまずはここでOA1人目。OAに選ぶなら国際経験が断トツでコパアメリカでも安定したプレーだった川島(ストラスブール)を。

■DF
報道ではOAに昌子の名が上がっていたが、もしこのまま3バックを継続するなら3バックのセンターとしてブンデス有数の存在、かつボランチもこなし、経験、キャプテンシー共に文句なしの長谷部(フランクフルト)こそ相応しい。代表引退しているけど、逆に言えばもうA代表で拘束されることはなく、プレシーズン期間と被るとは言えクラブと交渉の余地はあると思うのだが・・・。その左右はまず冨安(ボローニャ)、そしてもう1人はC大阪でレギュラーを掴んでる瀬古が固め、控えには4バック時の右SBにも対応可能で左サイドや1列前にも対応出来るという菅原(AZ)、MF登録にしたが杉岡(湘南)、板倉(フローニンヘン)、橋岡(浦和)もいるので実は一番層が厚いポジションかもしれない。

■MF
OAで柴崎(ラ・コルーニャ)というのも考えたが、他のポジションとの兼ね合いで、全員U23世代に。ボランチは板倉、齋藤(湘南)、そしてパスを捌けるタイプとして田中(川崎)を。アタッカーとしては久保(マジョルカ)、堂安(PSV)をレギュラー格に安部(バルサB)も選んだ。ずっとこのチームの10番を背負ってきたのは三好(アントワープ)だが、ベルギーでの出場状況如何ではある。両サイドは左杉岡、右橋岡になるかな。どちらも守備に定評のある選手なので片方は生粋のサイドアタッカーを置ければ良いのだが、伊藤(シント=トロイデン)や遠藤(横浜M)、長沼(愛媛)らは攻撃が売りならばゴールやアシストの数字でもう一押しのアピールが欲しい。遠藤はここ最近の得点力が一過性では無くサイドアタッカーとして一皮剥けたのなら選ばれるかもしれないが、あまり途中出場で攻撃の切り札になるというタイプではない。スタメンで一定の時間プレーして徐々に試合に馴染んでいくタイプとでも言うか。現時点では途中出場でも機能し、点に絡めるドリブラーとして名古屋から鹿島に移籍した相馬を。

■FW
登録が18人である以上枠は多くて3人と思うが、まずはOA最後の一人大迫(ブレーメン)を。まぁクラブが招集拒否する可能性の方が大きいが、自ら決めるだけでなく、2列目の得点力も引き出すポストプレーヤーとしてチームに加わったら攻撃は数段階レベルアップする。2人目はエリア内でのワンタッチゴーラータイプで、プロ入り後も点を獲っている上田。そして最後の一人は総勢18人というエントリー枠の少なさから単なる控えではなく大迫、上田とは異なるタイプを選びたい。小川(水戸)のCFらしいプレーは好きなんだが、大迫との2トップは考えにくく、前田(マリティモ)のスピードはスタメンでも途中からでも、2トップや2列目でも機能する汎用性があるが、いかんせんシュート精度が・・・。という中で3トップならサイドアタッカー、2トップでも機能してシュートも上手い中村(トゥエンテ)を。

こうして眺めてみるとU23世代15名中7名が海外組。OA3名もそうなので18名中10名が海外でプレーするというのは五輪代表最多になる。問題はこのメンバーで集まる時間が非常に限られること。来年には五輪予選を兼ねたアジアのU23選手権があるが、欧州のシーズンと被るので選手はあまり呼べないだろう。呼べたとしたらその選手はクラブであまり重用されてないということでもあるのでそれはそれでどうなのか、という話でもある。自分で選んでおいて言うのもなんだがそもそも菅原や堂安はU20やA代表には選ばれているがこの世代のチームは未招集。なので欧州のシーズンが終わる5月末からが本格的なチーム作りになって、そこで一気に仕上げるしかない。OAとの融合も含め、そこはA代表とスタッフが共通という体制が活きるのを願う。

ルヴァン杯準々決勝 川崎×名古屋(等々力)


 今年もJが開幕してから8月まで月3~4試合のペースで観戦してきたのだが、9月に入ると急に観戦する機会が減る。マリノスのホーム戦は9~12月にそれぞれ月1試合あるのみで、アウェイもそんなに行けなさそう。(ちなみに9/21土が不自然にJ1の試合が無いのは20日に開幕するラグビーW杯の影響か。)なのでこの秋はJ1にこだわらず近隣開催で面白いカードがあれば観に行こう、という中で早速等々力までルヴァン杯の決勝トーナメントを観に行くことにした。川崎のホーム戦も最近は完売続きで行けるのは平日のカップ戦くらいだな。リーグ戦で最後に行ったのは何時かと調べたら丁度2年前のマリノス戦だった。
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 18時前過ぎに現地に着くと、今日はゲームとのコラボ企画だったようで懐かしい8bitのゲーム音楽が流れていて、行列があったので行ってみたらあの高橋名人との写真撮影コーナーだったので並んでしまった。試合前の選手紹介もファミコン風の映像。川崎はとかくその企画力が評価されるが、一番の強みは継続性とコラボ企画によるコネクションの多彩さではないかと思う。「有名な○○と組みました、以上」ではなく、その関係を継続させて別の機会に違う形で組んだりとか、今日のような企画をやればやるほど人脈が広がって益々アイデアが広がっていく。
 それはさて置き、今日の両チームは最近調子が下降気味なのでどうなるかと思って観ていたのだが、序盤は川崎が押す展開。いや押すというより名古屋DFの裏があまりに空きすぎて、中盤からロングフィードを入れる度にそれが裏に通って名古屋ゴール近くで川崎の選手が前を向いて加速しながらボールを持つ状況が生まれていた。ボールを配球する下田も精度の高い左足を持つが、それにしたって空きすぎだろう、という守り。川崎の先制点もその流れで、ロングボールに抜け出た知念がGKもかわしてゴールに流し込んだ。
 川崎としては前半で2~3点取れる内容だったが、その後何度も名古屋ゴールに迫りながら決定機までに至らなかったのは、やはり川崎も調子を落としているのを感じさせた。名古屋は前半30分でDFの若い藤井をジョーに代えた後少し押し返すようになった。
 後半はほぼ拮抗、やや名古屋がボールを支配して押し、川崎は主にボールを奪ってからのカウンターでチャンスを作っていた。そんな中でカウンターからL・ダミアンが自陣からドリブルで持ち込み、最後は走り込んだ脇坂にパス、脇坂はGKとの1対1を決めて2-0。この脇坂という選手は司令塔というか中盤でゲームメイクするタイプだが、巧いけどどうもプレーが淡泊だなと思っていた中でのゴールだった。まぁでもこのゴールは半分以上L・ダミアンのものだったな。この選手は見た目通りの空中戦やポストプレーだけでなく、特にカウンター時のドリブルもなかなか上手い。巨体でゴリゴリ進むので相手も下手に体を寄せたら逆に吹っ飛ばされそうでなかなか近付けない、といった感じ。
 その後は川崎が上手く試合をコントロールして名古屋の攻勢を抑え、そのまま試合は終わった。2点差を付けてアウェイゴールを許さなかったのは川崎にとって大きい。ただ先にも書いたように全体的にサッカーが定まらず、もっと言うとL・ダミアンをまだ上手く組み込めず試行錯誤が続いている印象も受けた。今日は知念、後半は小林と組んでの2トップだったが、このチームは過去2年1トップで結果と内容を残してきただけにそれに未練があるというか。2トップだと中村憲剛、家長、阿部といったタレントを十分に活かせない、それで結果が出ないと慣れた布陣にまた戻してみる、というように試合毎にメンバー、布陣が変わって定まらない為に悪循環に陥っているように見える。これが続くようだとリーグ戦での復調は難しいようにも。
 名古屋はいつもの風間サッカーという感じだったな。観ていて思ったが、風間氏が望むままに選手を入れ替え出来るほど名古屋に資金力があるのが仇になっている気もする(苦笑)川崎時代も志向に合う選手/合わない選手を選別して選手の入れ替えはあったし、川崎も決して金のないクラブでは無いが、さすがに今の名古屋のようにシーズン途中に他チームのレギュラークラス、元代表クラスを呼べるほどでは無い。しかしだからこそ手持ちの選手を育てざるを得なかった訳で、そこから大島や小林、谷口といった選手が鍛えられて主力に成長していった。今の名古屋は今日前半で交代した藤井とか、鹿島に移籍してしまった相馬、磐田が使わないならと獲った(レンタル)はずなのに殆ど起用していないU20代表の伊藤など若い選手にとってあまり良い環境とは言えない。オランダに行った菅原もU18時代にいきなりCBでスタメン抜擢されたが今季はあまり出番が無かった。これ風間氏が去った後は焼け野原になるんじゃないかという懸念が。

 ※全然話は変わるが、移籍した相馬は大学時代から特別指定で出場し、サポーターからも愛されてたので名古屋ユース出身とばかり思っていたのだが、三菱養和の出身だった。ここはこの選手然り、永井雄一郎田中順也と一芸のある、監督が使いたくなるようなアタッカーを生むよなぁ。ガンバからオランダに行った中村敬斗もそう。観戦仲間の弟が養和出身なのでこの前のガンバ戦でそのことを言ったら、自由にやらせてくれるから(アタッカーが)伸びるんじゃないですかね、とのこと。(この弟もトップ下のアタッカーとして大学で結構実績を持つ。)

 帰りはいつものように新丸子まで歩いて帰宅。

J1第25節 横浜M×G大阪(三ツ沢)


■寺社巡り
 前回の観戦時は試合前に東横沿線の寺社巡りをしたので今日も、といきたかったがあまり時間が無かったので横浜駅から三ツ沢方面に歩いて、丘の麓にある浅間神社を参拝した。

 いつも三ツ沢の行き帰りに通る道の傍にこんな社があるとは知らなかった。入り口の鳥居から少し階段を上った先に社殿がある。神社は大概高台にあることが多いが、ここも創建当時(平安時代後期)は一面の海だったであろう今の横浜駅~浅間下一帯を望むように建てられたのだろう。参拝後御朱印を頂こうと社務所に寄ったのだが「社務所」の看板が掲げられているとは言え普通の民家だったのでで少し躊躇したが、呼び鈴を押すとお婆さんが出てきて対応してくれた。今日は宮司不在とのことで書き置きでの配布ということだったが無事御朱印を受領。その後すぐ近くの浅間下バス停から丘を上って列整理前にどうにか間に合った。

■観戦記
 マリノスは現在LINEを使って列整理をしているが、このシステムになってから三ツ沢で並ぶのは初めて。16:30開門という中で抽選された列番号は1700番台と結構後ろの方となり、入場できたのは16:53。この時点でいつものバクスタホーム側は諦めてアウェイ側狙いで行ってどうにか席を確保出来た。17:00には一般チケの入場も始まり、17:10頃にはアウェイゴール裏との緩衝地帯付近にも人が来て埋まり始めたのでなかなかギリギリの勝負だった。まぁ何度も書いているように11月初旬までラグビーW杯で日産が使えないので9/14広島、10/19湘南、11/9札幌とこの球技場での開催が続くのだが。以前も書いたが年チケで一般チケより30分早く入れるからどうにか望む席を確保出来る訳で、三ツ沢開催は年チケメンバー向けの(普段のトラック付とは違う)専スタで観れるサービス、という見方も出来るな。
 
 そんなこんなで試合が始まったが、マリノスは前節と同じく仲川が1トップでマテウス、エリキが両サイド、ガンバはこの前の法政大戦と同じ3バックで、前線にアデミウソン、宇佐美、倉田が入る布陣だったが、開始からマリノスがボールを支配して押し込む展開。ただセレッソ戦同様にエリア近くまでは攻め込むがそこから先はあまりゴールの匂いはせず。マテウスもさすがに公式戦3試合目になると分析されているようで、ドリブルで突っ掛けるしかないのが見抜かれていて決定的な仕事は出来なかった。そんな中で前半終わり頃に中央に絞ったティーラトンにボールが渡り、エリア外中央から綺麗なミドルを決めてマリノスが先制した。これがティーラトンのマリノス初ゴール。この選手はアウェイ鹿島戦の開始早々にやらかしたり決して鉄壁の守備とは言えないが、それでも加入当初よりはリスキーな守備は大分減ったし、今日こうして中央にポジション移動してゴールまで決めたように、このサッカーで求められるサイドバックの動きを徐々に身に付けているのが分かる。それだけの(技術、インテリジェンス含めた)センスがあることがよく分かる選手。

 そのまま前半を終え、後半も同じ様な展開が続いていたが、10分頃にマルコスが追加点を上げて2-0。これでようやくガンバが吹っ切れた形となり、遠藤、パトリックを入れて攻め込み始める。後半半ばに小野瀬が個人技で1点返し、その後もオフサイドで取り消されたがパトリックのヘッドもあったのでこれはちょっと分からないなという中でマリノスが3点目。遠藤が左から切り込んで東口のニアに決めた。
 このゴールは素晴らしかったな。やっと遠藤が決定的な仕事をしたというか。この選手は調子がチームに左右されるというか、チームがイケイケなら前節のようにゴールも決めるが、相手が引いて膠着状態に陥ったり、リードを許している時はそれに合わせて大人しいプレーに終始する。要は流れを変えたり、決定的な仕事をするタイプでは無かった。その中で今日は2-0から追い上げられて流れが相手に傾いている時にそれを変えるゴールを決めた。これまでどんなに不出来でも既にマリノスで公式戦100試合以上出て、過去例を見ないほど大事に育てられてきたが4年目にしてようやくプロとして戦える男になりつつある、のかな?今日のような左から切り込んで決めるゴールをもっと見せて欲しい。

 このまま試合は3-1でマリノスが勝利。ガンバは他にも矢島、井手口といったタレントがいたのにあまりに受け身になりすぎていたのが勿体無い感はあったな。ベンチにも遠藤、パトリックがいるのだし、この面子ならもっとボールを支配して押し込むサッカーが出来ると思うのだが。やはり宮本氏は守備組織は構築出来ても攻撃は選手任せということか。コーチも現役時代守備者だった山口だし、今のガンバで攻撃を構築出来る人はいないのかも。

 超満員の三ツ沢だったので帰りはバスは諦め歩いて下山。ただ喋っている内に着くような距離感ではあった。三ツ沢はあと3試合あるが雨など降らないように。時期的に9/14広島戦は台風の匂いも感じているが。

J1第23節 横浜M×C大阪(日産)


■東横沿線御朱印巡り
 今日はとにかく暑い一日だったが、夜の試合だけで終わるのもそれはそれで勿体無いので昼過ぎに家を出て東横線沿線の御朱印巡りをば。
 まず向かったのは多摩川を越えてすぐにある多摩川浅間神社多摩川駅から徒歩5分も掛からない。

ここは以前も行ったことはあるが御朱印は初めて。本堂脇には多摩川を見晴らす展望スポットもあり、丸子橋や武蔵小杉のタワマン群を望むことが出来る。

 続いては大倉山駅で下車して師岡熊野神社へ。

 ここは社紋が八咫烏なのでサッカー神社としても有名で、JFAのエンブレム入り御守なども売っている。去年のW杯の頃にも参拝したのだが、多摩川浅間社と同じく御朱印を頂くのは初めて。受領後、最後の目的地である菊名神社までは電車で一駅という距離だったので歩いて向かう事にした。16時近くでも強烈な日射しだったので出来るだけ日陰を歩いて。

 この菊名神社は初めて。

参拝後、御朱印を貰う為に社務所に入ったらそこのおばちゃんがいい人で、師岡熊野社から歩いてきたと言うと、“この暑い中で”と、お茶やレモン水を勧めてくれたり、扇風機の当たる場所に誘導してくれたりした。

御朱印は夏バージョン。今日は時間の関係で三社となったが、この沿線には他にも色々あるのでまた寄ってみたい。もう少し涼しくなったら(笑)

■観戦記
 2週振りの日産スタジアムだが、今日を最後に最終節(12/7)までこのスタジアムとはおさらば。来月開幕のラグビーW杯に向けて西ゲート前の施設や座席の更新も進んでいたが、芝はここ10年では最悪の状況だった(↑写真)。今年は梅雨時の日照不足で、という話もあるようだが、梅雨時にそうなるのは別に今年が特別ではない中でここの芝は毎年一定のクオリティを保っていた。思うにハイブリット芝に代えた為に育成がこれまでと勝手が違うという側面が大きいのでは?
 実はセレッソには公式戦で過去13戦勝利が無い状況だという。最後に勝ったのは8年前、2011年8月のリーグ戦。今日のマリノスのスタメンは新加入の渡辺、マテウス、エリキをいきなり起用してきたが、中盤から前は喜田、渡辺、マルコス、仲川、マテウス、エリキと小柄な選手を並べ、一番背の高いエリキでも170cmという構成。マンCを見ていても思うが、アグエロスターリンク、サネなど、このサッカーだとより俊敏にプレー出来る選手が求められるので、必然的にそうなるのかなとは思う。
 開始からマリノスがボールを支配する(いつもの)展開ではあったのが、清水戦から感じる傾向として相手のカウンター時にシュートまで持ち込まれることが多くなったように思う。好調時は相手にシュートすら打たせず押し込む展開なのだが。今日も主に中央やや左に位置した清武からいいパスが出てセレッソの左サイドから何度かチャンスを作られ、そして前半10分過ぎにその清武のクロスを奧埜が合わせてセレッソが先制。
 その後もマリノスが攻めるのだが、セレッソはサイドに対応しつつも中央はしっかり固めてチャンスを作らせない。今日中央に入ったエリキはどうもサイドに流れる傾向にあってCFやゼロトップの適性は無いんじゃないかという疑問もあった。このまま前半終了。
 後半も同じ展開だったが、半ば頃にチアゴが相手の縦パスをカットしてそのまま前線フィード、そこから前線のマルコスにパスが通ってこれを決めて同点に追い付いた。チアゴのカットからパス2本。決まる時はこういうもんだな。その後押せ押せの展開になって惜しいチャンスもあったが、決めきれないうちにセットプレーからセレッソが勝ち越し。FKで後ろから走り込んだ奧埜がフリーで合わせた。このようにセレッソはその守備陣形やセットプレーにおいて色々仕込んできたのが覗えたのだが、マリノスは特にセットプレーにおいてあまり工夫を感じなかった。前線に高さが無い分ショートコーナーにするのは分かるが、パスを出した後で考えるかのようなプレーが続き、ひょっとして特に約束事は無いのかなと。何度もCKのチャンスを得ながら決められないのが続くと、途中からショートコーナーを止めてティーラトン、マルコスによるインスイングによるキックになったのも場当たり的ではあった。

 AT突入頃にスタジアムを出て後はDAZNで視ていたが、このまま1-2で終了。これでリーグ3連敗。負傷離脱者や移籍で選手が入れ替わったという面はあるにせよ、初スタメンのマテウスはこのサッカーにおけるサイドアタッカーというより単なるドリブル小僧という感はあった。交代の切り札であってもレギュラーで使うほどの選手なのかと。まぁこれから徐々に馴染んでいくかもしれないが、もうリーグ戦の2/3が終わった時点ではそういう時間も限られる。去年の終盤に状況が似てきたようにも思うが。その他GKも朴の負傷により杉本だったが、致命的なミスは無かったとは言えキャッチングが不安定で、「キャッチして即前線にフィード」というリズムをボールをこぼすことで失っていたのは、今後のスタメンは危ういようにも。GKがそうだと味方もそれを見越したポジショニングをしなければならず、チーム全体に影響を及ぼす。
 
 今日のセレッソの中で目を引いたのはCBの瀬古。CBというポジションでユースから昇格したばかりの19歳でスタメンというのも驚くが、マリノスのサイドアタックに対しても中央で的確に跳ね返して、繋ぎでも落ち着いていた。この2000年生まれ世代は今夏にオランダに行った中村や菅原、他にJ1で出番を得ている鈴木(湘南)など好選手が多い。代表ではU15の頃から代表監督の森山氏に「お前らは(今は良くても20歳の頃には同世代に追い抜かれて)消える」と発破掛けられて、逆に発憤した世代でもあるな。いつの間にかCBの層も厚くなってきた。