U17W杯

 U17W杯というと、「世界中のサッカー巧い少年達大集合」てイメージがある。これがU20になれば試合中の駆け引きも覚えてきて”大人の戦い”になるのだが、この年代だと各選手の持てる技が存分に披露されてどこか清々しい。例えばハーフラインを越えた辺りからいきなりGK頭越しのロングシュートを狙ったりとか、1対1で自分の持つあらゆる足技を繰り出したりとか。だから、この年代で組織を前面に押し出したり、集団の中で生きる事ばかり強調してしまうようなサッカーは野暮というものだし、そんなサッカーを実践したところで後に残るものは少ない。例えば01年のU17日本(菊池、成岡、矢野etc)がそうだったように。
 前回の日本はGL敗退ではあったけど、個々のイマジネーションやアイデアは01年より発揮されてて、この世代がプロ入り後活躍しているのと無関係ではないと思う。まぁ柿谷、水沼は伸び悩み気味だけども、米本、山田、河野辺りなどはクラブでも地位を築いている。
 だから今回もブラジル、スイス、メキシコってかなり厳しい組み分けだが、宇佐美、宮吉を始め、個々の技術と、日本らしい連動性を融合させたサッカーを見せて欲しい。この年代はアフリカ勢が身体能力に物を言わせてかなりアドバンテージがあるんだが、幸いなことに今回は同グループにはいない。(まぁ最近のスイスはA代表にもアフリカ系がいるし、もしかしたら今回も何人かいるかもしれないが。)あのナイジェリアWYから10年経ったが、丁度同じ場所でそろそろもう一度夢を抱けるようなチームを視てみたい。