ロンドン五輪最終予選 U22日本×U22シリア(国立)


 五輪予選へ。この世代を見るのはU19時代のSBS杯以来だったが、着くとトラックを隔てても選手の表情が間近に見えるかなりの良席だった。感謝。

 箇条書きに。
・後半半ばまでのチャンスを決めていれば3−0位で勝ってた試合だった。1人1人の個人技術だけでなく、左右に展開する視野もあって過去の五輪代表と比べても(少なくともアテネ、北京世代よりは)ポテンシャルは高いと思うんだが。山田などは後ろからのロングボールを何度も吸い付くようにトラップしてたけど、その巧さに見てて溜息が出そうだった。けど最後のフィニッシュがやっぱ寒いな。シュートまでは完璧なんだが。特に大迫。これで1−1だったら自滅以外の何物でも無く、かなり悔いの残る試合になってた所だった。

・そんな中で大津が2戦連発というのは、やはり海外にいると決めるべき時に決める判断力と言うか、1撃に懸けるエネルギーが日本に居る時より研ぎ澄まされるのかと。得点シーンを振り返ると2点ともファーに流れてフリーで打つ動き出しが上手かった。今まで身体能力とか個人技に目が行ってたが、こういう動きも出来るのかと驚き。

・まぁシリアはかなり強かったのも事実で、同点ゴールの10番は上手い、速い、強いが備わった好選手。よく高校サッカーとかで、1人突き抜けたエースに率いられて勝ち上がるチームがあるが、そんな感じ。今日は勝ったけど、まだアウェー戦があるので安心は出来ない。

・同点アシストの比嘉のクロスを見返したが、抜き切らないうちによくあれだけのクロスを上げられたな。バーレーン戦は微妙な出来で、何故酒井(高)を使わないのか不思議だったし、今でもそう思ってるが、今日はよく粘ってた。まぁかつての加地さんとか駒野みたいな例もあるし、その2人の同年の頃と比べても決して劣っている訳では無いので、3〜4年後には長友の後継になっていたりして。

・五輪予選、シリア、2−1というキーワードに既視感があったのだが、アテネ予選の日本ラウンドでもそうだった。あの時は前の試合で埼スタバーレーン(これも今回と同じか。)にまさかの0−1という結果を受けての試合で、早々に先制したものの後半にロングボールの処理をミスった一瞬の隙を突かれて同点にされた。だがその直後にクロスを大久保が頭で合わせて勝ち越してそのまま逃げ切った、という試合。こう書いていたら試合展開も似ているな(苦笑)


 試合開始直後辺りだったか、数少ないシリア応援ゾーンが何やら騒がしく、警察まで出動していた。一部の人間がシリア国旗(赤白黒)とは違う旗(緑白青?)を掲げようとして色々揉み合ってる内に、最終的にはそれらの旗は全て撤収され、現国旗のみ出されていた。これも民主化運動の余波なのか。民主化のシンボル旗だとか?
て調べてみたらwikipediaにその旨が載っていた。1936年当時の旗(緑白黒)で、やはり今の一部の反体制派が用いているらしい。