高校選手権2回戦 富山第一×東福岡(等々力)


 何だかんだで毎年一度は選手権を観に行ってしまう。今年のトーナメント表を見ながらどこに行こうか考えていたのだが、今日は第1試合に神奈川勢の桐蔭、第2試合に4大会前の王者富山第一と2大会前の王者東福岡の対戦という事で等々力行を決めたものの、例によって(寒いから)観戦は1試合限定という中でとても迷ったが第2試合に。
 武蔵小杉で買い物した後、徒歩で向かったのだが、競技場に近付くと数十秒おきに歓声が聞こえてきたので第1試合がPKになったのは察した。結果は奈良の一条が3回戦に進んだ様で、桐蔭は今年色々あったようなので是非勝ち進んで欲しかっただけに残念。
 14時少し前にスタンドに座ってのんびりしているとすぐに第2試合の選手紹介が始まって選手が入場してきた。普段Jで試合前の選手のアップや場内イベントを観ながら小一時間ほど過ごしている身には新鮮だったが、寒い中で進行が手際良く進むのはありがたかった。選手権と言えば主にバクスタに陣取る両チームの応援だが、どちらもJの各チームのチャントからの取り入れたものが多く(どのチームのチャントか大体分かってしまうのだが(苦笑))、特に東福岡は男子校だけに太い声で、ゲーフラまであって面白かった。

 試合前は東福岡が押す展開かなと思っていたのだが、開始から富山第一が前からプレスを掛けてボールを奪って東福岡ゴール近くまで攻め込んできた。ロングスローの使い手もいて何本も東福岡ゴール前にボールを供給するなど、相手の良さを消しつつ自分達の特長を良く出していたと思う。ただ東福岡のCBの阿部(岡山加入予定)はさすがの落ち着いたプレーで最後の要所を締めてはいた。序盤の東福岡は殆どボールを前に運べなかったのだが、前半半ば過ぎに監督の大きな声が聞こえて、そこから選手同士の声が活発になって徐々に押し戻す様になった。前半は0-0。
 後半は一進一退でお互いチャンスはあったもののGKが好セーブして得点ならず。東福岡は伝統的にサイドアタックが強いが、今日主に左サイドでプレーしていた10番の福田(ガンバ加入予定)は縦に早いサイドアタッカーというより2列目のテクニシャンタイプで、左サイドから中央もしくは右サイドにボールを展開というのが攻撃パターンの一つの様だったが、カウンター時に左サイドを突破するにはスピードが足りず、また中央or右に展開するにしても数秒時間が掛かってしまうので相手に戻られて数的優位を活かせなかった感が。余談だが東福岡はこういった2列目タイプやサイドアタッカー、CBでプロ入りする選手が多いが、OBで最も大成したのが高校時代ボランチで大学になってからSBに転向した長友というのは育成の奥深さが窺えて興味深い。

 このままPK突入かと思っていたのだが、アディショナルタイムのCKから富山第一がニアで合わせて先制。そこからほどなくして試合が終わった。どちらが勝ってもおかしくなかったが、より戦術的に洗練された富山第一が最後の最後で上回った、という事かな。選手権は準決勝まで延長無しの即PKなので結果を予測するのは難しいが、富山第一は来季のU18プレミア・ウエスト昇格も決めている様だし、再び北陸の雄として存在感を出してきた印象。

 試合後は多摩川浅間神社まで歩いて初詣して帰宅。