PSM FC東京×横浜M(味スタ)


 毎年の事だが天皇杯決勝や高校選手権が終わってから新シーズンまでの1ヶ月半は長い。サッカー自体は海外リーグはやっているし、1月にはU2アジア選手権もあったが、週末にスタジアムに行く習慣が無いとどこかリズムが狂う。先週はスーパー杯があり、ACLも始まってようやく長いオフも終わりに近付いて来た中で、去年と同じく開幕前週に練習試合。去年は無料の反面、スタジアム内写真や試合内容情報のネットへのアップ禁止とか色々縛りがあったが、今年はしっかり2000円取る一方でそういった縛りは無い。
 飛田給から味スタに向かうと、隣接するスポーツショップの壁面広告が昨季のままで、大久保の姿がまだあった(笑)
 
 今日の席割りは1階席のみ開放という事だったので、バクスタのアウェイ寄りに座ろうかなと思っていたのだが、おそらくチケの売れ行きの関係でバクスタは閉鎖されており、メインのアウェイ寄りで観戦した。味スタは過去何度も行っているが、いつもアウェイゴール裏2階かバクスタなので、この辺りは初めて。

 あくまで練習試合、調整試合なのでお互い手の内を見せる事は無いだろうと思っていたが、FC東京はスタメン、ベンチ共にほぼベストメンバーだった。マリノスはスタメンにはほぼ来週出ると思われる面々が揃ったが、ベンチの7人は最年長が20歳の和田と1年目~3年目の選手で占められた。

 マリノスは序盤から最終ラインからボールを繋いでいたのだが、開始早々に飛び出した飯倉のクリアが前田の元に渡り、前田は冷静に無人のゴールに流し込んでFC東京が先制。このシーンに限らず、飯倉は去年以上に前に出る機会が多く、まさに11人目のフィールドプレーヤーという位置付けのようだった。
 先制された後もサッカー自体は変わらず、最終ラインで繋いでサイドに展開し、中央というパターンを繰り返していたのだが、サイド奥深くまで攻め込む割に決定機は少なかった。カウンター、速攻に慣れてきた中で「遅攻のサイドアタック」が未だ身に付いてないとでも言うか、相手の守備が揃う中でどう崩すかあまり見えてこず。新加入のユン・イルロクは期待通りの突破力を見せていたが、シノヅカはちょっと厳しかったかな。プレーから意志、意欲は伝わる選手なのだが、あまり足下が上手くないので、近くに相手がいるとボールコントロールの粗さによってボールを失う事が多い。カウンター時など周りに相手が少ない状態で活きる選手かな。
 一方でセットプレーはゴールこそ無かったがCKでは何度か点の匂いのするシーンがあった。未だ本格的な練習はしていないとの事だったし、この試合では手の内を隠していたと思うが、サイド突破によって何度も(おそらく10回程度)CKを得ていたので、貴重な得点源として活用したい。
 試合はそのまま1-0東京勝利で終わった。先制された後、前半半ばにマリノスはPKを得たのだが、これを伊藤がセーブされ、同点ならず。助走時に何度も動きを止めていて、これは止められるパターンだなと思ってはいたのだが(苦笑)まぁこれも癖を隠すためだったのかもしれない。マリノスは交代無くスタメンの11人が90分フル稼働。扇原、ウーゴといったスタメンを狙える選手、遠藤、栗原、金井といった少なくともベンチには入る選手を登録もしなかったのは手の内を明かさない意図があったと思うが、まだ新監督のサッカーを消化し切れていない故に、少しでも長い時間このメンバーで連携を深めたい意図もあったのだろうなと思う。シノヅカは大津の負傷で空いた右サイドの代役としてをテストされた、と。明日はまた東京と練習試合があるようなので、今日出なかった選手はそこでテストされるのだろう。試合を通して去年以上にボールを繋ぐサッカーなのは伝わってきたが、こうしたサッカーの常で、身に付くには時間が掛かるだろうな。序盤は前線の個人技やセットプレーで点を取り、守備が踏ん張る展開が続きそう。またそもそも今のマリノスがそういったサッカーをするのに適した選手構成なのかという疑問もあるのだが、それはまた開幕までに書いておきたい。

 今日は日中は暖かく、スタジアムでもコンコースは陽が出ていたのだが、スタンドは日陰かつ強風で強烈に寒かった。油断してあまり防寒対策をしてこなかったのだが、ニット帽、手袋、膝掛け、ヒートテックが必要な寒さだった。開幕戦は日曜16時大阪で行けないので、また来週ここに来てしまおうか。