J1第28節 FC東京×横浜M(味スタ)


 水曜から中2日での観戦。今週末のJ1の多くは24節を戦うが、マリノスは水曜が33節で今日が28節。ACL絡みで一足早くリーグ戦を消化せざるを得ない為だが、これで今日でリーグ戦28試合を消化することになり、最も少ない広島、鳥栖、湘南、仙台の23試合とは5試合の開きが。各チーム日程や消化試合数が不揃いな辺りはどこかプレミアっぽさもある。

 味スタでもアウェイ席が解禁となり、遠目には例年と同じくらいの埋まり具合。

 ちなみに自分はバクスタ2階のアウェイ寄りにしたのだが、周りに殆ど人がおらずのんびりとした観戦となった。DAZNで映ってないか後でチェックしたい(笑)

 試合はいつも通りマリノスがボールを支配しFC東京がカウンターという展開だったが、前半はチャンスとしてはFC東京が多かった。マリノスがボールを支配する割に決定機自体はほぼ無かったのに対して、東京はエリア内フリーでクロスに合わせたシーンやゴール前中央でフリーで受けたシーンなど2~3個決定機があったと思うが0-0で折り返し。
 後半も早々に永井がエリア内でDFをかわしてフリーでシュートを打ちながら吹かした場面もあったのだが、直後J・サントスが立て続けに2点を決め、そのすぐ後には松原を裏拳で小突いたアルトゥール・シルバが一発退場してほぼ試合は決まった。2点目は相手DFのクリアが味方に当たり、そのこぼれが目の前に転がってきたというラッキーな面もあったが、JSは戦術を超越した嗅覚、身体能力、あるいはそれらを総合した得点感覚がある。今日は自陣ゴール近くまで戻って守備するシーンもあったりサッカー選手として粗い部分が磨かれている印象がある。ただこの選手も去年のマテウス同様にレンタルなので、来季は恐らく欧州に移籍するであろうオルンガの後釜として柏のCFに収まっているはず。ここがレンタル主体で編成する弱みではある。
 その後もマリノスペースで試合は続き、東京の攻撃で恐かったのはアダイウトンの突破くらい。やはり攻撃は個々のセンスに依存している部分が大きいので攻撃に連続性が無いんだな。ATはカウンターから更にマリノスが2点追加して4-0で快勝。4点目はエリキが左から切り込んでGKのニアを抜いた形だったが、この前の大分戦といい、この選手は本当にこの形が上手い。GKが最も注意するゾーンのはずだが、シュート力そのものもさることながらGKの間合いを外すタイミングや足下をDFの影で見えないようにするポジショニングも良いんだろうな。

 帰りは西調布経由で。今の時期は昼開催が多く、試合が終わる頃は丁度夕方で帰りも遅くならないし、そこまで寒くもないので観戦に一番適した季節。

J1第33節 横浜M×名古屋(日産)


 前回の日産スタジアムからもう1ヶ月以上か。過密日程ながら意外と行かないものだな。この試合から日産の2階席やアウェイサポの入場、太鼓の使用が解禁され、今回はバクスタ2階へ。まぁ今迄アウェイサポ入場禁止と言ってもそれはグッズを付けた人の入場であったり専用の席種を販売しないという意味であって、これまでもメインスタンドのアウェイ側にはユニやマフラーこそ身に付けていないが明らかにアウェイチームの好プレーに反応している人が結構いたりもした(笑)本来の趣旨が多くの人が遠距離移動することによる感染拡大の阻止である以上、横浜近辺に住んでいてアウェイチームを応援している人がルールに従って観戦するのは何の問題も無い。それはともかく試合が再開されて3ヶ月半が経ち、試合前に久しぶりに2階席からピッチを眺めながらようやくここまで来たというある種の感慨もあった。シーズン終盤には2月の開幕時に出来るだけ近い状態で観戦出来ることを願う。

 今日のマリノスは先週土曜のセレッソ戦からメンバーを伊藤、畠中、松原以外8人入れ替え、名古屋は日曜のアウェイ川崎戦から両SBのみ入れ替えて9人同じという対照的な布陣。名古屋は日曜の試合後にそのままこちらに残っていたらしいが、それにしたってメンバーがほぼ同じというのはさすがフィッカデンティというべきか。
 試合は序盤からマリノスがボールを支配するが、直近で観戦した大分戦、清水戦と違うのは前線の迫力不足だったかな。相手ゴールエリアまではボールは運べるのだが、そこから先に進めない。まるで2年前を見ているかのようだった。やはりこのサッカーは最後は前のクオリティ次第な面はある。そんな中での先制点はエジガルが中央でボールを収めて左に展開、そこから松田が低く速いクロスを上げて走り込んだエジガルが合わせるという、普段からこういう練習しているんだろうなという綺麗な展開だった。
 後半は少し名古屋が押し戻したが主導権はマリノス。名古屋は攻撃はマテウスの突破や金崎のキープ力など個々のプレーに依存している部分が大きく、ボールを奪ってもなかなか前に運べないシーンが多かった。後半途中に山崎が入るとこの選手のポストプレーが加わり、後半半ばに中央で山崎が落としたボールをマテウスが決めて同点。山崎は湘南のイメージがまだ強いが、本当にポストプレー職人というかゴール数はそれほどではなくとも試合中にこういう仕事が出来る選手だよなぁ。2年前のルヴァン杯決勝でマリノスが湘南と対戦した時も、前線でドゥシャン相手に上手くボールを収めていたのは覚えている。
 何となくこのまま1-1という予感もしたが、マリノスはエリキや前田を入れて前線をテコ入れし、そして終盤に中央に入れたパスを渡辺が相手DFと競り合いながら合わせたのが絶妙なループになって勝ち越し。最近は水曜の試合専任という印象があるが笑、この選手もようやく本領発揮といったところで、今日の試合もボールを持った時の落ち着きや判断力はさすがヴェルディユース出身というプレーだった。因みに今日のスタメンにヴェルディユースマリノスユースと並ぶ3人(ヴェルディ:渡辺、畠中、和田、マリノス:水沼、天野、松田)。ATは5分あったがこのまま逃げ切ってマリノス勝利。

 日曜の川崎の勝利で今季のリーグ優勝の可能性は無くなったものの天皇杯やACL出場権を争う上で残り試合も決して消化試合では無い中でまず1勝。正直残り試合数や対戦相手を考えると厳しいのも事実だが。上でも書いたが、このサッカーで見た目の美しさだけでなく結果も出すには各ポジションに相応のタレントが必要であって、今は渡辺の様にその才能を伸ばす時期になっている面もある。

J1第21節 横浜M×大分(三ツ沢)


 久々の土曜のホーム戦なのでチケ発売後すぐ買ったのだが、予報を見ると傘マークで、確率は日を追うごとに下がるどころか台風接近でとうとう100%になる始末。雨の三ツ沢は毎年引き当たってる気もするが、これだけ降るのは2年前の仙台戦以来か。
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 いつも通り横浜駅から岡野町まで歩き、そこからバスで向かったのだが、閉店したダイエーの建物が取り壊し中だった。
 

ダイエー
 この辺りも東急ハンズが無くなり(モアーズに移転)、河合塾も移転して大きな建物が随分姿を消した。跡地は未だ駐車場な所が多いが、何かしらの再開発計画でもあるのだろうか。

 そんなこんなで三ツ沢に着いたのだが、ここでポンチョを購入。実は今まで持っておらず、雨天時は普通の雨合羽を着ていたのだが、せっかくの機会?なので。鞄も持参したポリ袋に入れて準備を終え、いざ雨の落ちるメインスタンドへ。

 水曜にルヴァン杯敗退が決まったマリノスだが、まだリーグ戦、ACLが残っている。リーグ戦は逆転優勝と言うのも憚られるほど首位川崎に離されているが、残り試合が消化試合かと言えば全くそんなことは無く、言わば天皇杯(2位まで出場)、来季のACL(3位以内)の出場権を懸けた予選と言うべき試合が続く。そして2位FC東京とは勝点差10以内なのでまだ十分射程圏内。
 前半はややマリノス優勢ではあったが同じ3バック同士のミラーゲームというか、両チームとも守備がよく機能して0-0。大分は最終ラインから丁寧にビルドアップし、前が詰まっていれば躊躇無くGKまで下げて作り直す、これを何度も繰り返して前にスペースが出来た時にサイド起点にマリノス陣内に攻め込むサッカー。特にマリノスの前線がボールを追っても落ち着いてボールを回すシーン、そしてGKムン・キョンゴンのフィードは素晴らしかったが、その分攻撃は淡泊というか右サイドの田中を始めサイドの突破力に依存している面が大きく、決定機は作れず。
 大分としては前半の流れのまま後半も戦い、少ないチャンスをものにするというプランだったかもしれないが、後半10分にクロスのクリアを松原がエリア外からミドルで決めてマリノスが先制。そしてその約10分後に大分のパスミスを拾ったJ・サントスがこれまたエリア外から巻くような見事なミドルを決めて2-0。ここで勝負あったかな。その後は途中出場のエリキがGKのニアを抜くゴールを2つ決めて最終的には4-0となった。
 試合中LINEしていた観戦仲間の友人(オンライン観戦)が理不尽系ゴールと言ったように、4点とも大分としては上手く守っていた中でそれを無力化するゴールだった。その意味で前線のタレントの差が勝敗を分けたとも言えるが。こう言っては身も蓋もないがJ・サントスやエリキは今の戦術を完璧に理解しているから試合に出て、点も取れている・・・のではなく結果を残せるタレントだから試合に出ているのではないかな。そう考えるとグァルディオラ時代のバイエルンでのレヴァンドフスキを思い出したりもする。グァルディオラとしてはああいう典型的な9番タイプよりはメッシ、アグエロなど小柄だが俊敏で巧いタイプを好みそうなものだが、レヴァンドフスキは試合に出れば結果を残す(9分間で5点取ったこともあった)故に使い続けたんだろうなと。

 そうそう終盤には22年度の加入が内定し、特別指定にもなった筑波大の角田がJデビュー。まだ3年だが、今年、来年と結構出番があるようにも。2年後にはプロに慣れる期間など不要なくらいの即戦力になっていることを期待。筑波と言うと川崎の三笘や清水の西澤など即戦力が多いイメージがあるだけに。常々、大学サッカーの重要性は理解しつつも大学2~3年時点で力を付けた選手、上を目指す選手にとっては4年間は長いとも感じていた。武藤、室屋などの特例もあるが角田の場合は在学したまま両立してどうなるかちょっと注目している。

 帰りは市民病院前のロータリーから横浜駅直行バス(先週横浜FC独自か?と書いたがチームに限らず三ツ沢開催時はいつも行われるようだ)にすぐ乗れて18時過ぎには駅に到着。さすがに90分雨に打たれて冷えたので、龍王でラーメン食って温まってから帰宅。

J1第19節 横浜FC×柏(三ツ沢)


 ここ最近週末のマリノスのホーム戦は日曜が多い。涼しくなって19時開始ではなく昼開催も始まったが、日曜はあまり遠出せず近隣を散策する程度なのでDAZNで良いかなとなってしまう。年チケならば価格の元を取ろうというのが動機になって行っていたのだが。やはり週末に観戦するなら土曜ということで三ツ沢の横浜FC戦へ。
 横浜FCのホーム戦はそんなに行った記憶は無かったのだが、調べてみるとJ1、J2合わせて過去10試合行っていた。直近では16年8月のJ2札幌戦。
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 三ツ沢に行く時は出来る限りメインスタンド上部で見るようにしているが、今日はアウェイ側にて。丁度自分から見て左手が記者席ゾーンで一般客同様に間隔が空くように広くとっており、プレスパスを首から下げた人々が座っていた。入場制限が緩和されてからは初めての観戦で、今日は1席空けての席割だったが、メインから見る限り1席置きならバクスタやホームゴール裏は遠目には埋まっているように見えるな。

 試合前にスタメンを見てクリスティアーノは久しぶりに見るなと思ったのだが、2月の開幕戦以来の出場だった。来週水曜にはマリノスとのルヴァン準決勝が控えているがこのタイミングでの復帰、そして江坂をベンチにも入れず温存。やはり10/7はこの前のリーグ戦とは違う展開になりそう。
 試合は開始から横浜FCがボールを支配しつつ柏がカウンターでチャンスを作る展開だったが、開始5分で縦パスに抜け出したオルンガが決めて柏が先制。オルンガはこの試合でもう1点決めるのだが、この選手にボールが入る度に、スタンドから何とも言えぬ感嘆の空気が出ていた。特に2点目は長い足を伸ばしてクロスに触れて、周りに相手DFが数名いたにもかかわらずその触れたタッチで方向を変えてフリーになって左足でズドン!というもので、あんなの見せられたらもうお手上げというプレー。この選手は得点力は勿論だが、スピードもあり、ボールをしっかり足下に収めて相手に取られず周りにパスが出来る万能性こそが脅威。これまではこういった長身FWはポストは上手いが得点は少ないとか、ヘッドは強いが足下は巧くないというパターンが多かったように思うが、ドルトムントのハーランド然り、近年こういう万能タイプが登場しつつある印象。
 横浜FCはボールを支配して柏ゴールエリアすぐ外までは行くのだがそこから先はなかなか進めず。数少ないチャンスも決めきれず、チャンスを逃した直後に失点するなど勝負弱さが出てしまったかな。失点時間が5分、76分、91分というのも相手の強かさにやられた試合展開を裏付ける。選手個人ではMF安永があの安永聡太郞の息子と最近知って見てみたが、寄せの速さやスペースのカバーなどどちらかというと守備に特長のあるタイプなのかな。パスはサイドに大きく展開というよりも比較的近くの味方に渡す事が多く、相手にカットされカウンターを食らったりとまだ改善の余地有りという感じだった。しかし安永(父)ぐらいの世代の子供がプロ選手になるという事実がまだ消化しきれない(苦笑)ドーハ世代は高木、前川等の子供がJでプレーするようになってもう数年経つが、あと数年経てばシドニー世代、アテネ世代の子供がプロ契約なり高校やユースの有望株として名前が上がるようになるのだろう。

 上で書いたようにATに大谷が決めて柏が3-0で勝利。ここ最近の三ツ沢観戦の帰りは楽してバスを使うことが多いのだが、今日は新しく出来た市民病院前のロータリーから横浜駅西口直行バスが出ていて長い列が出ていた。初めて見るので最近始まった、あるいは横浜FC独自なのだろうか?お陰で通常のバス停が比較的空いていて、来たバスにすぐ乗れた。駅では無く1つ前の岡野町で降りてドンキやムービルの辺りを歩いて夕飯を食って帰宅。

お茶の水界隈を散策

 観戦記以外を書くのも久々。投票で選ばれた代表の歴代ベスイレブンの展示がサッカーミュージアムであると知り、久し振りに行ってみようかなと。お茶の水や神保町界隈の落ち着いた雰囲気は元々結構好きだし。
秋葉原で降りて昼を食べてバスでお茶の水に向かったのだが、まず行ったのはバス停近くにある東京都の水道歴史館。

ここは先日たまたまネットで知った場所。少し前にNスペの江戸特集で上水建設をテーマにした回を見たが、それ以来こういうインフラ面も興味があった。入場無料で1階は明治以降、2階は江戸時代についての展示。


展示で、明治維新で江戸以来のインフラがメンテされなくなって荒廃したという記載があったが、今に残るローマ水道の遺跡なんかを見ても、やはりインフラの維持は国力あってこそだし失われるのはあっという間だよなぁと。一口に内政と言ってもこうしたソフト、ハードのインフラの維持メンテが占める割合が大きいのではないだろうか。その割に地味なのでなかなか重視(評価)されない分野でもあるが。

 見学後は歩いて10分も掛からない距離にあるサッカーミュージアムへ。歩いてて気付いたがこの辺りは定食屋、中華、うどん、蕎麦屋など色々店が多い。今回は秋葉原で食べてしまったが次(いつかは分からないがw)は行ってみたい。

 前回行ったのは18年7月だから約2年振りだが、
※当時の記事
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通算でも5回くらいは行ってるので通常展示はそこそこに今回の特別展示へ。

前列両端はカズ(PUMA)と小野(asics)だが、90年代には当たり前だった、同じデザインをadidas、PUMA、asics3社で各年代のチームや期間を持ち回りというのは今考えると面白いシステムだったなと。デザインの意匠権?はどうなっていたのだろうか。
 因みに自分が投票したベスト11は

GK:川口
DF:内田、中澤、井原、長友
MF:遠藤、長谷部、中村俊輔中田英寿
FW:カズ、釜本

投票では井原、釜本→本田、小野という結果。
 そしてサッカーミュージアムで忘れてはならない展示がこれ。

開館当初は1階のエントランスの隅に半ば放置気味に置かれていただけだったと記憶しているが、いつの頃からか常設展示コーナーに置かれるようになった。スタッフの思いが伝わってくる。

 ミュージアムを出た後は最後に湯島天神へ。ここは受験以来だな。あまり当時の記憶は残ってないが、階段を上って境内に入ったのは覚えている。今日は正面から入ったのもあって初めて来たような感覚だった。

参拝後に御朱印を拝領。思えば御朱印を集めだしたのは前述の18年7月のサッカーミュージアムに行った日からだった。今日は朝から霧雨だったが、丁度この参拝中から雨が強くなり、この後は階段を下って湯島駅まで歩き、帰宅。

J1第17節 FC東京×仙台(味スタ)


 4連休なので普段なら遠地観戦行、19(土)はマリノスはアウェイで鳥栖戦だったので1泊か2泊で九州行などするところだが、さすがにそれは出来ず、近隣の試合をば。埼スタの浦和×川崎も興味を惹かれたがチケがすぐ完売してしまい、味スタに行くことにした。ここに行くのも今年初めて。

 味スタで観るときはアウェイゴール裏席2階かバクスタアウェイ寄りと決まっているが、どちらも今は販売されていなかったり完売していたりで珍しくメイン2階ホーム側を購入。ここだと飛田給から来て入場口から席が近いのが良いな。1時間ほど前に着いてコンコースで夕飯を買ったり時間を潰しつつ開始を迎えた。

 試合前の状況としてFC東京は前節は負けたものの3位、仙台は3連敗中で下位に低迷という中での対戦だったが、序盤からやや東京が押してはいたものの、どちらもボールを落ち着かせてテンポを操る司令塔が不在で、ボールが行ったり来たりするせわしない展開が続いた。そんな中で前半15分頃に中央のパス交換から三田が抜け出して1対1を冷静に決めてホーム東京が先制。仙台もCF長沢のポストプレーや左SB石原のオーバーラップなどで攻め込むが、継続性に欠けたりシュートがGK正面だったりで点を取れず。失点直後にCKの流れでエリア外からダイレクトボレーしたシュートはポストを叩き、結果的にこれが一番のビッグチャンスだったかな。上記長沢以外にも関口やジャーメインなどタレントはいるものの、それがチームとしての攻撃の形になっていない印象。スタメンに真瀬とアピアタウィアという大学在学中の特別指定選手が2人もいたのは、この2人の能力だけでなく過密日程下での選手層の薄さ、負傷者など厳しい事情も感じさせた。

 後半はややオープンな展開になりお互い相手ゴールに迫るシーンも何度か有ったがスコア変わらずそのまま1-0でFC東京の勝利。東京はこれで3位キープだがACL圏争いは最後までもつれそうな予感。川崎、C大阪が抜けていて、最後の1枠をFC東京以外にも鹿島、名古屋、柏、そしてマリノスもまだチャンスはある。ただ東京はとにかく前線の外国人選手次第ではあるな。攻撃は最低限の約束事のみで後は個々のタレントに依存しているので、D・オリヴェイラアダイウトンレアンドロがどれだけ点に絡めるか。こういうサッカーだと永井の様に俊足の選手はまだ良いが、原や田川といった選手は若さを差し引いても存在感を出すのは難しい。特に原は高さがあるのでCFとしてサイドからのクロスに合わせるタイプなのかなと思いきや、途中出場で右サイドから自らクロスを上げるシーンが何度かあった。実は矢野貴章の様な(長身ながら俊足で中央よりもサイドに適性のある)タイプなのかなと思ったが、展開によって中央寄りに動いたりもしたので、その辺の役割が曖昧なんだろうなと。こういうサッカーは状況判断など経験が重要になるので若い選手にとってはなかなか厳しい。

 まぁ東京のサッカーは基本変わらないというか、いつの時代も攻撃陣が相手ゴールに向かってスピードに乗って突撃するというイメージで、そのブレなさにどこか安心感すらあったのは事実。アマラオ、トゥット、戸田光洋、石川ナオといった選手がいた頃からそうだった。そういう選手達を操るパサーがいればより効果的なのだが、その意味で今日は東、高萩が負傷などでいなかったのが大きかったな。

 味スタ帰りは混雑を避けて西調布駅を利用するが、今日は人数制限下なので帰りも飛田給から。特急ですら座れて快適な帰宅だった。

J1第24節 横浜M×清水(日産)


 前回の観戦から3週空いた。この間マリノスは連戦で、ホーム戦も9/5川崎戦、9/13C大阪戦があったのだが別件予定だったり日曜夜ならDAZNで良いかとなって足が遠のいていた。年チケなら少なくともリーグ戦はほぼ全て行っていたが、今の様に試合の数日前に買う形式だとその都度状況を鑑みてしまう(チケ価格という要素も勿論ある)。前回に続いて水曜観戦となったのもある意味必然ではあり、日曜夜よりかは水曜の方がちょっとした気分転換にスタジアムに行こうかなという気になるんだな。

 リーグ戦はようやく折り返しという中で今日は24節。前回観たのは29節だったのだが(笑)、ACL絡みで今日も代替開催の日。ACLやコロナ感染による中止で各チーム消化試合数がバラけているが、どこかプレミアっぽさがある。マリノスは上位相手にリーグ戦3連敗という中で今日を迎えた訳だが、相手の清水の監督は去年までポステコグルーの片腕だったクラモフスキー。似たサッカーを志向する者同士、日本平の試合は4-3の打ち合いだっただけに今日もそうなるか・・・・
 と思っていたら開始早々に畠中が負傷退場し、10分経たない内にマリノスが先制、その直後に抜け出した仲川を倒した立田が一発退場と、最初の15分で試合は大きく動いた。そしてその後は一方的にマリノスが押し込む展開となり、30分経たずに3-0。前半でほぼ試合は決まった。
 後半もマリノスが押し込んではいたが最後のツメが甘くノーゴール。後半から出た天野、大津といった選手はこの展開だから出場出来たと言っても過言では無く、例えば直近3試合の様な均衡、あるいは押される展開での起用はちょっと厳しいなと。逆に中盤の渡辺、畠中の負傷で急遽3バックの中央に入った喜田は押し込む展開でありがちなカウンターからのピンチの芽を未然に防ぐクレバーなプレーが目立った。喜田もドリブルでボールを前に運ぶ、縦パス入れるなど攻撃面で絡もうとすると空回りすることが多いが、目の前の相手を潰し、素早く近くの味方にボールを回す、といったプレーなら欠かせない戦力。

 清水は1人少ない状況ではあったがあれほど押し込まれるのは意外だった。見ていてGKやCBから繋げないのはこのサッカーではキツいよなぁと。連戦で選手を入れ替えざるを得ず、出る選手によってサッカーの質が大きく変わってしまう状況なのかもしれないが。日本平で対戦した時はまさに2年前のマリノスのような目指すサッカーの原理原則に忠実な印象を受け、またそれ故の恐さもあったが、厚くは無い選手層でやり繰りしながら結果が出ない悪循環の中で今は自信を失っているのかなと。ただ今季降格が無いのは大きなアドバンテージではある。同時にマリノスがそうだったように、このサッカーに適した選手を少しづつ集めることも重要であると思うが。

 後半は冗長な内容だったが在宅が続く中で気晴らしになった。次のホームは9/23仙台戦だが連休明けで仕事を考えるとちょっと厳しいかな。その後は三ツ沢開催が続き、条件緩和後も(おそらくは席間隔を空ける為に)収容上限は3800人程度という話なのでチケ取りは難しいかもしれない。マリノス戦に拘らず、先月のYSCC戦の様に近隣で開催される試合に行こうか。