通算1000試合出場

 最近はサッカー選手の選手生命も伸びてフィールドプレーヤーでも40歳まで一線でプレーする選手も多いが、マルディーニ、ギッグス、サネッティなどの記録をWikipediaで眺めていて、彼らは皆キャリア通算で1000試合以上出場している事を知った。これは練習試合等を除くクラブでの公式戦+国際Aマッチ+U21〜U23代表の試合数の合計だが、1000試合出場というのは長く第一線で活躍するトップ選手の1つの目安であり、称号の様なものかなと、他にもいないか調べてみると、下記の通り。

サネッティ   :1114(クラブ957+A代表145+U23代表12)
マルディーニ :1040(クラブ902+A代表126+U21代表12)
ギッグス    :1031(クラブ963+A代表64+U23代表4)
         ※U23は2012年のイギリス五輪代表
<-----------------------------以下現役選手-------------------------------->
ランパード   :1009(クラブ884+A代表106+U21代表19)
ブッフォン   : 930(クラブ765+A代表150+U21代表15)
カシージャス : 896(クラブ728+A代表163+U21代表5)
ピルロ     : 862(クラブ701+A代表116+U21代表46)
ジェラード   : 830(クラブ712+A代表114+U21代表4)
トッティ    : 813(クラブ743+A代表58+U21代表12)

 試合数が多そうな現役選手を思い付くまま調べたので抜けはあるかもしれない。やはりプレミア(イングランド)はリーグが38試合+FAカップ+リーグカップと年間の試合数が多いだけにランパード、ジェラードがこれだけの試合に出ているのも納得だが、イタリアも息の長い選手が多いのは意外だった。あまり世代交代が上手くいっていないのと表裏一体なのかもしれない。
 ブッフォンカシージャスはGKだが、未だ代表レギュラーで、しかもCLなど試合数の多いクラブ所属だけにこのまま行けば1000試合越えはまず間違いない。ピルロ、ジェラードは今夏からMLSに移籍し、欧州ほど試合数は多く無いのであと5年ほどプレーしないと1000試合には到達しないが、年齢的に厳しいかな。

 翻って日本の選手はどうか。試合出場数の多そうな現役選手を挙げてみると下記の様になった。
(記録は9/12のJ1後期10節終了現在)

遠藤    :840(クラブ679+A代表152+五輪代表9)
楢崎    :819(クラブ736+A代表77+五輪代表6)
中村(俊) :778(クラブ654+A代表98+五輪代表26)
明神    :717(クラブ663+A代表26+五輪代表28)
中澤    :711(クラブ584+A代表110+五輪代表17)
川口    :709(クラブ557+A代表116+五輪代表36)
阿部    :708(クラブ625+A代表53+五輪代表30)
小笠原   :676(クラブ619+A代表55+五輪代表2)

 全体的にクラブでの出場数が欧州に比べて少ないが、これは大陸カップ(アジアのACL、欧州のCL、EL)での差だろうな。ACLは出場クラブの入れ替わりが激しいので日本人選手のACL出場数は欧州カップに毎年出る選手ほどほど多く無い。比較的多く出場している遠藤でも通算43試合。それでもこの選手は通算840試合に出場して、年間35〜40試合程度出場するとして4〜5年後に1000試合到達となるが、その時は40手前。果たしてどうなっているか・・・。
 この中で意外だったのは中村俊輔で、これほど多いとは思わなかった。確かに思い返せばキャリアを通じて小さな怪我や病でシーズンのある期間を欠場する事はあっても大きな怪我でシーズンの大半を棒に振る事は無かったはず。今季は怪我で前半戦殆ど試合に出れなかったが、これはむしろ例外的。その他の選手を見てみると、この中で一番若い(と言っても34歳になるが)のは阿部だが、残り300試合弱というのはちょっと厳しいかな。楢崎は1000試合はともかく、あと3試合でJ1通算600試合という大記録を達成する。

 と書いてきた中で1人の選手を忘れていた。三浦カズ。ドーハ世代の選手は旧JSLの試合数が少ない事もあって全体的に通算試合出場数が少なく、計算対象に入れて無かったのだが、この選手は若い頃はブラジルでプレーして48歳の今も現役という稀有なキャリアを持つ。という事はもしかしたらとっくに1000試合越えてるのでは、と調べてみたのだが

カズ   :882以上(クラブ793以上+A代表89)

 「以上」としたのはブラジル時代の記録が一部不明な為なのだが、これを加算してもおそらく900に達するかどうかといった所。それでも現役日本人ではトップではある。

 今後1000試合を達成しそうな日本人選手を考えてみたが、CL、ELの常連クラブに若い頃からレギュラーとして15年位で続けるか、遠藤の様に国内でコツコツと試合数を重ね、しかも代表でも息長く活躍するような選手で無い限り達成は厳しそう、つまり今後しばらく現われ無さそう。という訳で勝手ながら遠藤にはあと5年は一線で活躍して貰って是非1000試合出場を達成して欲しいと願う次第。