国内サッカー雑感(2015/12/7)

■J1
 広島は特殊なサッカー、日本に特化したサッカーと言われる事があるが、一方で視ていて欧州のチームのような雰囲気も感じられる。特にサイドアタッカーの単独突破が多い点が。日本ではユース年代含めて全体的にウイングを活用するチームは少ないので必然的にロッベンみたいなサイドを1人で突破してチャンスメイクするようなタレントも現われず(数少ない例外が東福岡だと思うが。)、サイドアタック時は複数人で組織的に崩そうとするチームが多い。が、広島はミキッチ以外にも清水や柏が単独突破して、そして実際にクロスを上げたり中に切れ込んでシュートまで持ち込める。こういうタレントは日本ではなかなかいない中で、しっかりスカウティングして補強するのは凄い。
 2戦目で同点弾を奪った浅野は齋藤や永井とはまた違ったスピードスターだな。速いだけではなくて力強さもある。今季はついにリーグ初ゴールを記録して最終的に8点取ったが、下位からの固め取りも多かった中で終盤にガンバ相手に頭でゴールというのはまた1ランクレベルアップしたのではないかと思う。クラブW杯もそうだが、来月のリオ五輪予選でもこの好調を。。

■昇格プレーオフ
 ネームバリューだけでなく個々の能力も上回ってたし、会場は長居で先制点まで奪ったので、これまでの昇格POならそのままセレッソが逃げ切ってたと思うが、ここで同点に追い付くのが福岡の組織力であり井原さんの指導力なんだろうな。記事を読むとリードされた状況も想定して練習していたらしいが、後ろや前の人数を変えつつあらゆる状況に対応出来るチームを作る点においてやはりネルシーニョの影響を感じさせる。48歳で監督業開始というのは他のドーハ組、フランス組監督に比べて少し遅めだが、その分この10年間五輪代表や柏でコーチを経験して満を持してという感じだな。
 ずっと東京五輪代表監督は田嶋●三の筑波大の後輩に当たる風間氏と予想してきたが、この人も筑波OBなのを忘れていた。来季の成績次第ではあるが、現役時代の国際経験やコーチとして五輪を経験してる点からも18年始動と予想される東京五輪代表監督の線、十分有り得る。

■J2J3入替戦
 前回大分が先制すれば分からないと書いたが、実際PKで先制するチャンスはあっただけにあれが決まっていれば分からなかったな。大分はずっとナビスコ制覇後の反動に苦しめられているような印象がある。ナビスコ杯を獲るまでの財政的な無理によって西川、清武、森重ら逸材を手放さざるを得なくなり、それによって成績も下降する悪循環に陥ってしまったというか。J1経験チームのJ3降格は初だが、このリーグシステムである以上いつかはそういったチームが現われる。サッカー界は3年も経てば一昔という感覚だが、今後の動き次第で3年後にJ1という可能性だってある。大銀ドームは昔1人旅で立ち寄って見学した事があり、その時マンツーマンで案内してくれた地元のオヤジさんや大分駅までのバスが無い中途中まで車で送ってくれたおばさんの優しさは今でも忘れられない。