J1第23節 横浜M×G大阪(日産)

 3週ぶりの観戦、そして4週ぶりの日産スタジアム。この試合もバクスタに席を取って年チケはリセールに出し、無事成立。以前あった(今もある?)チケットアップグレードを個別にやっている形だな。今日は観衆33,261人だったがホームゴール裏2階は空きが目立った。42,772人入った4週前の川崎戦でもこの場所は埋まってなかったんで、試合を観ようと思う人にとって席種の中で優先順位はかなり下、というのが共通認識として定着しつつあるようにも。言わば最後に埋まる場所。1階ならゴール裏で声出して飛び跳ねて、という別のニーズがあると思うが、2階は映像装置直下以外は座ってまったり観る人(含自分)がメインで、そういう人にとってはやはり少しチケ代が高くなってもバクスタ、メインの方が試合を観やすい、となるのだと思う。

ホームゴール裏

 ナイトゲームだったので試合前はお馴染みの場内暗転だったが、今日は水を使った演出。

水演出その1
水演出その2

ここ最近他のクラブで火を使った演出は割とあるが水は初めて。相当な水量を使ってると思うが、その手があったかというのと夏場の涼という意味で面白い企画だった。

  • 試合

 ガンバはシーズン序盤は負けが込んでポヤトスの去就も色々報じられていたが、6月以降は絶好調でリーグで最後に負けたのは5/20マリノス戦。今日も開始早々にマリノスゴール前にボールを運んで枠内シュートという場面を作ったが、それ以降はほぼマリノスが押す展開だった。ただボールを支配してサイド深く侵入する場面も何度かあったが、そこからなかなか決定機までに至らず。サイドからマイナスのクロス→エリアすぐ外からミドルという場面は何度かったが枠を捕えきれず。これを見ても普段いかにエウベルのチャンスメイクとアンロペの決定力に依存しているかという話なのだが、前半の半ば過ぎに喜田がエリア外から意表を突いて放ったグラウンダーのシュートがスピードは無かったもののポスト直撃し、跳ね返りをヤン・マテウスが押し込んでマリノスが先制。
 先制したし、後はガンバの攻撃をいなしつつ後半に追加点で試合を決めるかな、などとこの時は頭を過ったが、前半終了間際に中央に縦パスを2本通されて最後は食野に決められて同点。マリノスに限らずここ最近のサッカーはいかにサイドを攻略するかという点が重視されどのチームもサイドアタックのメカニズム構築に注力していると思うが、ここまで見事に中央にパスを通されてフリーでシュート打たれたのは久しく記憶に無い。パスを出した選手もさることながらジェバリや食野のボールを受ける技術も光ったゴールだった。

アウェイ側

 後半は開始早々にエウベルが突破してPKを得て、アンロペのキックは東口に止められたのだが蹴る前に動いていた?ラインの前に出ていた?為に蹴り直しとなりこれは決めてマリノスが勝ち越し。ただその後ガンバの選手やベンチが激しく抗議していたので何かと思ってDAZNで見ると2度目のキックの前にマリノスの選手がエリア内に入っていたということか。そのままゴールは認められた。
 その後は一進一退の展開だったが、後半半ば頃にエウベルが相手を後ろから蹴って黄紙2枚目で退場。味方のパス受けようとしたところで背後から前に体を入れられた結果、というプレーだったが、今日のガンバは背後からぴったりと体を寄せて、上手く前に体を入れてボールを奪う場面が何度かあった。ファールになる事もあったが、このマンツーマンはマリノスからしたら嫌な守り方だったとは思う。
 数的不利となったマリノスだが、その序盤こそガンバに押し込まれる場面が目立ったものの選手交代で中盤、前線の選手を代えて守備にシフトした以降は決定機までは作らせなかった。ガンバの攻めはサイド→クロスに偏ってあまり脅威では無かったなと。同点時の様な中央にパスを通される攻めの方が怖さがあったが、メンバーを見るとウイングタイプがいない中でサイド攻撃に偏重した影響はあったかもしれない。まぁマリノスが中央を閉じてサイドに追いやったとも言えるが。
 後半から宇佐美、鈴木武蔵といった選手が入って攻撃の圧が高まるかなと思ったが、そうでも無かった。特に宇佐美は3トップの後ろの辺りにいたが、左に流れてクロスを放つくらいで「自分の居場所はここではない」感が強かったな。この選手は1トップor2トップでCFの周りを自由に動いて力を発揮するタイプで、サイドの動きも求められる3トップとは相性悪いように思うのだが、ポヤトス体制続く限りどこかでポジション云々を越えた決断が下されるんだろうなと思った。
 AT7分も含めマリノスは守り切って勝点3を得たのだが、チームとしての引き出しの無さは感じてしまった。ポステコグルー時代は退場で数的不利になってもそれを感じさせないサッカーというか、1人少ない中でもボールをキープし、相手ゴール前まで運ぶ場面を作れていたように思うのだが、今日は割り切って守るばかりで相手ゴールを脅かす場面は殆どなかった。それはアンロペやヤン・マテウスに代わって入った選手の力量という事にもなってしまうが、攻撃は特定の個人(アンロペ、エウベル)に依存し、守備面では去年の成功体験という貯金で守り切ってるのを感じるのよね。序盤戦の観戦記でも書いたと思うが去年の川崎に近い。この先神戸と優勝争う中で、神戸もベテラン揃いなのは2013年のマリノスぽさがあって最後息切れする予感もあるのだが、マリノスも9月からACLが始まって、今の体制だと掛け持ちは厳しいだろうなと思う。新戦力かつアジアでの経験豊富なナム・テヒがフィットすれば助かるが。

  • 試合後

 終了後すぐスタジアムを出たのだが新横浜線はこの時間帯あまり本数無く、10分ほど待って乗車。乗ると等々力で試合のあった川崎、神戸サポも途中で乗って来て、4チームのユニが揃う車内となった。