J2第27節 岩手×仙台(いわぎん)

  • 岩手行

 盛岡出身の友人に誘われ、7/16の岩手vs仙台に行くことになったのだが(チケは発売開始でほぼ瞬殺だったが友人がゲットしてくれた)、折角遠地に行くので盛岡だけでなく他も周りたいなと思いつつ、岩手はこれまで三陸や平泉など色々行っている中で例によって地図を見ながら考えてた所、陸前高田が目に止まった。ただ陸前高田~盛岡間の交通は宮城の気仙沼と一ノ関を経由した電車移動か大船渡経由のバス移動だが、16日当日出発だと始発でもかなりスケジュールはキツく(盛岡到着後ホテルに荷物を置く間もなくそのままスタジアム直行になってしまう)、翌日でも朝早く盛岡を出ないといけないという状況。
 ということで金曜の仕事終わりにそのまま一関まで移動して前泊することにした。これなら一関を翌日7時過ぎに出ればかなり余裕を持って移動できる。基本旅行は早朝出発なので自分にとってはイレギュラーなパターンだが、ふと高校時代、教師が「日本人は旅行ではいつも朝早く出発するがあまりにせわしない。旅はもっと心に余裕を持っていくべきで、昼に出発したっていい。」てなことを言ってたのを思い出した。まぁ今回も十分慌ただしい移動ではあったのだが。

 そして翌朝は6時に大雨の緊急速報メールで起こされ、一関はまだそれほど降っていなかった中で7時頃に駅に向かうとご覧の状況

元々一ノ関~気仙沼大船渡線、そこから先はBRTでの移動を予定していたが代行バスも無く、また東北本線も運休で新幹線しか動いていないという状況。このまま盛岡に行っても特にすることも無く、かといって仙台、秋田等別の場所に行くのもな・・と思いつつ駅周辺のレンタカーを調べたら空きがあったので予約し、駅の立ち食い蕎麦屋で朝御飯を食べつつ時間を潰して9時前に出発。陸前高田までは片道約1時間半だったが、途中からかなり雨脚が激しくなったものの道路自体はよく整備されていて無事到着。
 向かったのは東日本大震災津波伝承館という施設だが、地震の規模や被害の大きさだけでなく、その名の通り避難や救助活動における教訓も様々な事例や関係者の証言と共に語り継ごうという意思を感じる場所だった。過去だけで無く未来にも目を向けているというか。施設は海に面している。

陸前高田の海
奇跡の一本松

 道の駅も併設されているので、ここで昼食と土産を買って一関に戻り(この頃にようやく雨は収まった)、新幹線で盛岡へ。到着直前には車内から今日の目的地が。

新幹線から望むいわぎんスタジアム
  • 観戦記

 ホテルにチェックイン後は友人父に車で送って貰い、3年振りにいわぎんスタジアム到着。思えば3年前はJ3でどこか長閑な雰囲気だったが、今日はベガルタサポが多数来ており、試合の緊張感、空気感は全く違っていた。
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 席はバクスタの芝生席だったが、芝生席でJを観るのは初めてかもしれない。他にもこうした席のあるスタジアムは幾つかあるが、座席のあるメインスタンドで観ることが多いので。予報ではこの1週間雨が多かったが、無事雨は上がり、試合開始頃には日も射してきた。

 さすが隣県だけあってベガルタサポは全体の半数近くを占めるほど来ており、自分の席からは遠目にしか確認出来なかったがバクスタ民もほぼスタンディング。遠征あるあるだが、こうしたアウェイに行くサポは一定以上の観戦歴があるので(コロナ禍以前から)メイン、バクスタ民でもチャントでの手拍子などのリアクションが良く、時にホームチームを凌駕することもある。
 試合は序盤は一進一退という感じで、仙台が個々の力では上回り、前半に先制はしたものの、岩手もサイドへのロングボールからの展開でチャンスをうかがう。相手との実力差を踏まえて下手に繋ごうとせず割り切って得意なプレーを前面に押し出す岩手の姿勢には好感が持てた。

後半開始直前の空

 そして後半は序盤に仙台のパスミスから最後はモレラトがミドルを決めて同点。この時点では岩手の勝点1あるいは3の可能性あるかなと。だがその約10分後に右サイドを駆け上がった名倉が放ったミドルが決まって仙台が勝ち越し、その後も左サイドからの展開で右から走り込んだ真瀬がエリア外からミドルを決めて3-1。岩手も途中出場のビスマルクが右サイドを深く突破するも最後のパスが味方と合わない、という勿体無いシーンが2~3度あった。ここで1点返していれば分からなかったかな。その後は岩手も運動量が落ちて仙台に攻め込まれるシーンが多くなり、終盤には富樫敬真がPK含む2点決めて5-1で仙台の勝利。

 こういった試合だとメンバーに元マリノス勢がいると目に付いてしまうのだが、今日の試合では上記の富樫の他、仙台のGK杉本と岩手の和田がいた。特に和田はユース時代に見ているだけに色々と思う所はあったな。
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ユース時代はトップチームのプレシーズンマッチにスタメン起用され、当時は遠藤渓太より評価が高かったのだが昇格後はなかなか自分のプレーを出せなかった。先日32歳にして初めて代表に選ばれた水沼然りで、マリノスユース出身者は成熟するのが遅いというか、遅咲きの選手が多い。和田も今年25歳と年齢的にはまだまだこれからなので、いつかJ1でマリノスと対戦する日が来ることを願っている。

 試合後はまた車で盛岡市内に移動し、夕飯をご馳走になりつつ2日目が終了。翌日は午前中盛岡城跡付近を巡りつつじゃじゃ麵を食し、昼の新幹線で帰宅。珍しく雨に降られた旅だったが、最後盛岡駅は晴れ間が覗いた。