ルヴァン杯 決勝 C大阪×広島(国立)

  • 先週に続いてカップファイナル観戦

 天皇杯決勝前から行こうかなと考えてはいたのだが、決めたのは3日程前。何度か新国立の観戦を経験して、あの座席前のスペースの狭さを体感してしまうと、通路沿い以外の席は少し躊躇してしまう。最終的にはバクスタ3階中央からややセレッソ側の、通路から3番目の席を確保。この大会の決勝を観に行くのは4年振り。
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 国立へは久々に千駄ヶ谷駅から向かったのだが、建て替えてから↓の様な東京体育館前を経由したルートが出来たのは大きな違い。以前は駅から左手に進んで千駄ヶ谷門というのが主だった。

千駄ヶ谷駅から東京体育館を経て国立へ

 12時過ぎに着いて、スタジアム内で昼飯を食べた後、試合へ。この大会の決勝と言えば両チームのコレオ。

広島コレオ
C大阪コレオその1
C大阪コレオその2

 セレッソは最後にカップがピンクに染まるという一工夫入れていたのが目を引いた。
全景

スタンド内全景
  • 試合

 試合前の予想としては勝つのはセレッソなのではないかと。広島は先週の結果は重く響いているだろうし、一端広島に戻ってまた今週首都圏に来て試合するのもコンディション的に大変だろうなと。ユース世代の話になるが、かつて高円宮杯が全日本ユースと呼ばれていた頃、準決と決勝は2週連続の国立開催で、広島ユースは準決勝を戦った後、勝てば翌週また東京まで遠征して決勝を戦う日程だったのを思い出したりも。
 試合展開としては広島がボール支配では上回っいたと思うが、相手ゴールにより近付いていたのはセレッソという展開。先週の試合もそうだったが広島はなかなか良い形を作らせて貰えない感はあったな。それだけシーズンが進むにつれて対戦相手の対策も進んできたということなのかもしれないが。ただ前半セレッソがチャンスを迎えて加藤がエリア内左サイドから逆サイド隅に流し込むように放たれたシュートをGK大迫が手を伸ばして弾いたシーンがあった。大迫は入ったと思うようなギリギリのコースのシュートを止めるイメージ無いとこのblogでも度々書いてきたが、初めてその場面を観た。これは予想とは少し違う展開になるかも、と思いつつ前半は0-0。

 後半も同じ展開だったのだが、10分も経ってない頃にDF佐々木のバックパスを加藤がカットしてそのまま大迫もかわしてゴール。セレッソが先制。この選手はセレッソでブレイクして知り、まだ若いのもあって、てっきりセレッソユース出身なのかなと思っていたのだが、実は広島ユース出身という。それだけに懸ける思いがあったんだろうな。
 その後はセレッソが試合をコントロールする時間が続いた。広島のシュートチャンスでも最後はGK正面で終わり、逆にセレッソの2点目の可能性の方が高いのでは無いかとすら思った。後半半ばにベンチの清武、北野をW投入すると、清武はさすが見事なパスセンスでチャンスメイクしていたし。

 そんな試合の流れが変わったのは後半35分頃。ベン・カリファをマークしていたヨニッチがハイボールの競り合いでもつれ合うだけに止まらず手を出してしまい、これがVARで確認されて退場。この伏線として数分前に同じ様にハイボールへの競い合いでベン・カリファに黄紙が出ており、2人はかなり激しくやり合っていたのだが、一線を越えてしまったヨニッチがピッチを去る結果となった。
 これ以降広島が押し込む展開となったが数少ないチャンスもGK正面だったり、キム・ジンヒョンの好セーブでゴールならず。これはセレッソ守り切るかなと思ったAT(何と9分)のCKで再びVAR判定。国立の映像装置はバクスタ中央付近からは小さく見えてあまり確認出来なかったのだが、セレッソの明白なハンドという事だったらしい。このPKをソティリウが決めて同点。ATはまだあったが先週と同じくPK戦まで行くかなとこの時点では思っていた。
 しかしその後も広島の攻勢は続いて再びCKを得て、再びソティリウが足で合わせて広島が逆転。この瞬間はちょっと目の前の現実が信じられなかった。1999年CL決勝のマンチェスターUvsバイエルンを思い出したりもした(ATにマンUが0-1から逆転し優勝)。逆転直後のセレッソの攻めで一本鋭いミドルボレーがあったがこれは大迫の正面。そして試合終了。

 広島はJリーグを3度、スーパー杯を4度制しつつも、ルヴァンと天皇杯の2大カップ戦は合計9度目の決勝進出で初タイトル。ヨニッチの退場まではセレッソが試合をコントロールしていただけに、先週の試合然り、この試合もまた僅かな差が勝敗を分けた形かな。2週連続で密度の濃い試合だった。

 試合後はホープ軒でラーメン食ってそのまま表参道まで歩いて渋谷へ。いつの間にか東急百貨店が取り壊され、新たな景色が出現していた。諸々買物しつつ帰宅。

渋谷スクランブル交差点

 
 

天皇杯 決勝 甲府×広島(日産)

 昨日に続いての観戦で、開始も同じ14時から。昼過ぎに新横浜に着いて昼飯を食べた後、駅前を歩いているとこんなものが。

相鉄東急直通線出入口(建設中)

 開業まであと半年か。これが出来たら新横浜へのアクセスは大きく変わるが、気になるのが駅からスタジアムまでの導線。今はJR駅ビルを出た後すぐ左に進み、環状2号線道路の高架を潜った後はそのまま直進すればスタジアム入口のスロープに辿り着くのだが(途中コンビニも数軒あって買物にも困らない)、直通線の出入り口は駅ビルから見て主に右手に出来るようだし、ルートは変わってくるかもしれない。

 てなことを考えつつ開始ギリギリに席に座れた。日産でマリノスが絡まない試合を観に行く時は出来るだけ普段行かない席を取るのだが、今日はメインスタンドのホーム(甲府)寄り。

甲府コレオ
広島ゴール裏&天皇杯決勝恒例?の巨大シート

 中に入って驚いたのは↑写真を見ても分かるように甲府サポの多さ。バス20台以上をチャーターというニュースも目にしたが、距離もそう遠くないので14時開始なら行き帰りが早朝深夜にならず日帰り出来るか。自分の席周辺は(自分と同じく)まったり観たい人多いのかなと思いきや甲府ユニ率高く、何より試合展開へのリアクションの早さや大きさ、ゴール裏のチャントに合わせた手拍子する人の多さで、普段から観に行ってる人達なんだなと覗えた。世代も多様で、若者2~3人組もいれば小さい子供連れの家族数組のグループ、あるいは中高年の夫婦だったり色々。甲府のチャンスになりそうな場面で一斉に周りの腰が浮いてその場が何とも言えぬ期待感で充満し、ゴールや(後述する)PKセーブの時の歓喜の爆発と、自分の様な観戦者にもその熱が伝わってきて何だかこちらまで楽しくなってくるほどだった。

 という中で試合だが、序盤から甲府が広島を抑えて隙あらばカウンターで相手陣内に侵入と互角以上に渡り合っていた。そんな中で前半半ば頃にCKから三平が決めて先制。広島は甲府ゴール近くまではボールを運ぶが決定機と呼べるものは無くそのまま前半終了。
 後半もその流れは続き、広島が追い付くよりも甲府の追加点の方が可能性は高いのではとすら思った。実際、後半半ばにウィリアン・リラがカウンターからそのまま打ったミドルがバー直撃というシーンも。時間は進んで後半も終盤になり、さすがに甲府の運動量も落ちてきて広島が押し込む展開が続いたのだが、決定機自体は作らせず、このまま甲府が逃げ切るかなと思い始めた頃に川村がエリア内斜め45度辺りからGKの頭上を抜くシュートを決めて追い付いた。既に時間は後半40分、そして試合展開からして逆にこれは広島の追加点の可能性高まったかなと。90分では決着着かず1-1で延長戦へ。

 延長では広島満田のFKがバー直撃、後はエリア外からのミドルをGK河田が左に飛んでセーブと広島の攻勢が続いた。そして延長後半も終わりが見えてきた時にエリア内ハンドの判定で広島にPK。ハンドしたのは途中投入されたレジェンド山本英臣という辺り運命は残酷であると同時にこれもサッカーだななどと勝手に感慨に耽っていたのだが、満田のPKを河田がセーブ。延長も1-1のまま終わりPK戦となったが、この時点ではまだ勝敗は読めなかった。極限のプレッシャーで片方もしくは双方が連続して外すというのは何度も観てきたし、今回も十分起こり得るなと。
 ただPK戦が始まると両チーム共1人目から確実に決めていったのはさすがだった。上隅とか結構リスキーなコースも多かったし。そんな中で広島4人目の川村のキックを河田が止め、最後甲府5人目のキッカーはハンドでPKを与えた山本というのはあまりに出来すぎていたが、冷静に左上隅に決めて甲府が優勝。

 過去J2所属で天皇杯優勝したのはFC東京の例があるが、J2優勝とWタイトルだったしそもそもJ2にいるチームでは無かった。それだけに甲府はJ2で18位(今週末の試合終了時点)で天皇杯獲得というのは前代未聞だよなぁ。Twitter甲府はボール支配率高いほど勝率低く、支配率が低い(つまり押される)試合で勝率高いというデータを見たが、それがJ1相手にドハマりしたということだろうか。それにしたってJ1勢を5チーム破っての優勝は大偉業に変わりないが。

 広島は同点ゴールまで殆ど決定機作れなかったのが気になった。このチームはJ以降天皇杯、ルヴァン(ナビスコ)杯で今回を入れて8度決勝に進出しながら優勝回数ゼロというシルバーコレクター。来週にはすぐまたルヴァンの決勝が控えているが、何となくこのジンクスは続くようにも・・・。これまたTwitterで知った情報だが、GK大迫は過去PKストップが一度も無いというのも驚いた。今日も5人全員に決められたし。PK以外でも、この選手は止めるべきシュートは確実に止めるが、入ったと誰もが思うシュートに手が伸びて止めるという印象は無い。若いGKがJ1で試合経験積むのは喜ばしいが、林卓人の方がそうした「止める」GKであり、チームを勝たせるGKという印象。

 表彰式を見た後、

表彰式

試合の余韻に浸りたかったのと昼に食べた蕎麦がまだ腹にもたれてたのでその腹ごなしに大倉山まで歩いた。良い試合だった。今年の観戦ベストマッチ候補に確実に入る試合。

プレミアイースト第18節 川崎U18×横浜FCユース(等々力)

 今日はJ1は無く、味スタのJ2東京V×新潟にも少し惹かれたが、プレミアイーストの試合が等々力開催てことで行ってみようかなと。高円宮杯という意味では
プレミアファイナル(2015年)
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全日本ユース(2006年準決勝)
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を観に行った事はあるが、プレミアのリーグ戦を観るのは初めて。マリノスユースもプレミアイースト所属なんで前々から試合を観に行きたいとは思っていたが、無観客だったり、関係者、保護者のみ観戦可能という試合が殆どで行く機会が無い。という中でのこの試合は日程、会場、時間、天候等条件が良かった。

 14時開始だがユースの試合だし13時半位に行けば良いだろうという感覚で13時過ぎに小杉からバスに乗ったのだが、車内にユニを着た人が結構いて、あれ、実は意外に人多い?と。この試合は1階席のメインスタンドホーム側、ゴール裏、バクスタ、そしてアウェイゴール裏のみ解放ということで着くとメインスタンド席は半数以上埋まっていて通路沿いから内側の席を確保。

等々力メインスタンド
  • 試合

 プレミアイーストにおいて現在首位は川崎U18で横浜FCユースは中位(全12チーム)という中で試合だったが、序盤は川崎がボール支配しつつ横浜FCがカウンターでチャンスを伺う展開。むしろFCが相手ゴール前に達するシーンが多く、右ウイングの20番が縦に斜めに仕掛けてチャンスメイクと。かなり小柄な選手だったが、こういうタイプはユース、高体連限らずいるよなーと思いつつ観ていたのだが、最も目を引いたのはCBだった。川崎U18高井、横浜FCユース ヴァンイヤーデン共に190cm以上のCBでU代表に選ばれている逸材(背番号4なのも共通)。東京五輪世代以降こうした長身CBが増えた印象だが、2人とも単なる高さ要員ではなくボールを繋ぐ面においても躊躇無いのが印象的だった。表現を変えればボールに触るのを恐れないというか。特に川崎の高井は高さでアピールというよりボールタッチの柔らかさやフィードの正確さが目を引いた。ヴァンイヤーデンも落ち着いたプレーだったが、前半終わり頃にトラップミスして相手にボールを奪われそうになったところでタックルしたのがレイトと判断され一発レッド。以降試合は11vs10に。

 後半はほぼ川崎U18が押し込む展開で、ゴール前で人数を掛ける横浜FCユース陣内はなかなか突破出来なかったが、半ば頃にCKのこぼれを押し込んで先制。ATにも追加して2-0で川崎U18の勝利。

 全体を通して感じたのは上手さよりも激しさ。選手権は別としてU18年代の試合を観に行ったのは2015年のクラブユース決勝と上記のプレミアファイナル以来だが、その時より局面の激しさがあった。中盤の上手い子も相手がボールを持っていれば激しく寄せる様は15年当時にはあまりみられないシーンだったな。

 今日の観衆は何と3505人。

今日の観客数

今週は偶々土曜にJ1試合が無く、その他無料、土曜、14時開始、等々力、好天といった条件が重なっての結果と思うが、年に数回でもトップチームと同じ環境で戦えるのは良いなと。マリノスもたまには日産or三ツ沢で、と思うが、使用料や他チームの予定が詰まっていたりでなかなか難しい。故に近年横浜国大と提携して整備したグランドや保土ヶ谷公園が主戦場になる。昔はトップチームの試合前に日産の隣の小机フィールドで試合があったりしたが、それも最近はあまりなく。

 てなことを思いつつ新丸子駅に戻って帰宅。

J1第32節 横浜M×G大阪(日産)

 先週の結果により今日マリノスが勝って川崎が負ければ優勝という試合。久々に来る友人もいていつもより早め、といっても開始1時間前に現地着。このコロナ禍で何が変わったってスタジアムに行く時間だな。以前はこうした多数の観客が見込まれる試合に限らず開門前に並んでいて、例えば今日の様な14時開始なら11時頃に列整理→11:30入場開始という流れだった(はず)。つまりそれまでに現地に着く必要があって家を出るのは10時前だった訳だが、当時に比べてその点大分時間に余裕が生まれた。
 昼時だったんで東ゲートで何か買おうかと思ったが、ご覧の通りどこも長蛇の列で諦めた。

試合前の東ゲート広場

近年マリノスはキッチンカー業者と契約してスタグルを充実させており、それはこれまで評価の低かった飲食面の改善ということだと思うが、どうもサポを含めた自画自賛が目に付くなとも思う。観戦環境改善のために上記の業者と提携したのは素晴らしいと思うが、そりゃ専門業者と組んだら一定のクオリティの飲食は提供出来る訳で、例えば鹿島のモツ煮込みを始めとする各地のコストバランス、品質、オリジナリティあるスタグルとは比較出来ないなと。まぁスタグルに限らずこのクラブのサポ(の一部)は承認欲求なのか虚栄心と表裏一体の自尊心なのか分からないが、やたらSNS上でアピールする傾向にあるけど。個人的には数年前まで毎年5月頃に行われていた、横浜の市場関係者の有志?が出店する焼きサンマの配布(代金は寄付という形で任意の額)はユニークだったし、晴れた5月のスタジアムで焼きサンマとビールというのは最高の組み合わせだったがいつの間にか無くなってしまった。

焼きサンマの配布(2014年5月10日鳥栖戦にて)

 という中での試合だったが、今日はコレオを出していた。自分の席周辺からはこんな感じ。

選手入場時のコレオ

 試合は序盤からマリノスが押し込む展開の中で前半8分頃にCKからファン・アラーノが合わせてガンバが先制。この時間に先制されたのはアウェイのガンバ戦(後半に逆転し2-1勝利)と似た展開で、この時点ではまだ焦る必要は無かった。ただ今日のガンバは守備の意思統一がなされて最後まで足や体を投げ出して守っていたのが印象深い。単純なクロスでは昌子、三浦にクリアされるだけだし、変化を付けても最後は東口が立ちはだかった。東口はキャッチング、セービング技術も勿論だが時間の使い方や駆け引きがまた上手いんだな。一度エリア内でボールを足下に置いてキックでフィードする素振りを見せ、左サイドのエウベルが近くまで寄せてきた瞬間に手にボールを取ってエウベルが動いたことで空いた左サイド(ガンバから見て右サイド)の味方にフィードしたシーンがあり、その辺の相手や展開を読んだプレーはさすがだった。思えば(今日とは条件は異なるが)ホームで勝てば優勝が決まる試合は2013年ホーム新潟戦もそうだったが、その時新潟のゴールを守っていたのは東口。

 後半もほぼマリノスが押し込んでいたが、最後の一線はガンバが守って完全に崩した形はあまり無く、遠目からのクロスやミドルが多かった。そんな中でガンバの攻撃陣はボールに触れる回数も少なかったが、パトリックの空中戦の強さは際立っていたな。とにかく空中戦で勝てるので、前にフィードする東口や守備陣からしてもかなり助かったのではないかと思う。そして終盤にCKからの流れでガンバの追加点を決めたのもこの人。献身的なプレーに試合を決定付けるゴールと、今日のMVPと言える活躍だった。しかし今日のガンバは宇佐美、パトリックの2トップだったが、3冠達成した14年と同じという。その間メンバーに変遷あるとは言え8年経ってまた同じコンビというのもなかなか無い。
 マリノスとしては後半20分頃にチマ、西村、仲川の3枚替えしたのは、まず1点という意図の他に同時刻の川崎vs清水で清水が逆転した(後半12分)情報も入って逆転も視野に入っていたのかなと。交代後も展開はあまり変わらず。1~2本東口にセーブされたミドルがあったが、もう少し中央からミドルを狙える選手がいればと思う。今節の他の試合見ると結構ミドルが決まっているだけに尚更そう感じた。そのまま0-2で試合終了。

 今季ホーム初の敗戦であると同時に自分にとっても今年のマリノス戦観戦初黒星だった(13勝3分1敗)。そしてガンバ戦も一昨年、昨年に続いての敗戦。ホームのガンバ戦はこれまで勝率良かった印象だが、この3年は似たような、押し込みながら少ないチャンスを決められ負けるパターン。川崎が再逆転した為、これで残り3試合で2位とは勝点5差。この勝点5というのは追う側にとっては2連勝した上で上位が1分1敗でやっと追い付くのでマリノスの優位は変わらず。次節はホームで最下位磐田でもあるし。ただリーグ戦のラスト数節はまさに今日の様に残留争い、優勝争いの掛かった相手と難しい試合になることが多く、それが通常とは異なる要素になる。磐田戦(来週水曜)は仕事で行けなさそうだが水曜に優勝が決まるというのも記憶に無く、今日の結果で33節以降にもつれる予感もしているが。

J1第31節 名古屋×横浜M(豊田)

  • 愛知行

 10年振りに豊田スタジアムへ。
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 試合は16時からなので朝行けば色々巡れるなと思いつつも大抵の場所には既に行ったことあるのだが、8時半に名古屋に着いてまずは大須観音へ向かった。名古屋駅からは乗換あるが15分程度と近い。

大須観音

ここは一度行ったことあるが御朱印を拝受するのは初めて。続いて名古屋城へ。大須観音から地下鉄で一本だが、駅から10分程歩いた場所にある。まだ朝の9時半だったが正門前に着くと既にマリノスユニを着た人々がちらほらと。皆考えることは一緒か笑

名古屋城天守

前回来たのはもう15年ほど前になる。それも出張で帰りに少し時間が空いたので立ち寄った程度。耐震性の問題で残念ながら天守閣には上れないが、近年復元された本丸御殿を見学した。

名古屋城本丸御殿

 ここからスタジアムまでは地下鉄鶴舞線名鉄直通で1時間半ほどだが、まだ十分時間があるので途中寄り道しつつ敢えて違うルートで行くことにした。来る時に降りた鶴舞線浅間町駅とは反対側の名城線市役所駅から栄駅で東山線に乗り換え、終点藤が丘駅で更にリニモに乗り換えて芸大通駅近くにあるトヨタ博物館へ。

トヨタ博物館

ここはトヨタ一社の博物館と思いきや世界、日本の自動車の歴史を実車と共に紹介しており、日産、ホンダなど国内他社の車も展示されている。それほど人は多くなかったが、海外から来た人もいて(国内在住者かもしれない)、中にはバルサユニを着たスペイン語話者もいた。館内のレストランで昼食。

 ここから2駅先には2005年の万博会場となった公園や記念館もあり、そこも寄ろうかと思ったが、ここまで予想以上に歩いて疲れていたのもあってスタジアムに向かう事にした。リニモの終点八草駅愛知環状鉄道に乗り換え。ここまで来るとさすがに車内でグランパスユニが目立ち始める。新豊田駅で下車。

 駅からスタジアムまではそこそこ距離があるのでバスに乗ろうと思ったが、乗り場の長蛇の列を見て断念し、既に15000歩以上歩いた体に鞭打ってスタジアムに向かった。距離は浦和美園駅から埼スタまで歩くのに近いかな。電車からもその姿は見えたが、途中の川を渡る頃にその偉容が目に飛び込んでくる。

豊田スタジアム遠景

 故黒川紀章の設計だが、四隅の柱がどことなく同氏が設計したサンクトペテルブルクのスタジアム(2018ロシアW杯会場)を思わせる。前回来た時はアウェイゴール裏だったので今回はバクスタ、それも更に上層部にした。スタジアムに入って4階まで階段を上り、スタンドに入っても傾斜の急な階段を上ることになったが、↓の様な絶景を拝むことが出来る。

スタンド内全景

 この傾斜は鳥栖の駅スタ、北九州のミクスタに近いかな。上ってくる人の中には手摺りに掴まってヒーヒー言いながら来る人もいてその急な角度が分かるというものだが、よく20年前にこれだけの専スタを建てたものだと思う。思うに専スタはそのスタンドの形状に求められる要素はどの時代でも同じなので、通信設備、トイレ、座席などを更新すればあまり古さを感じさせない。ここもまた然り。

  • 観戦記

 そしてようやく観戦記。序盤は名古屋がマリノスゴール前に到達するシーンが何度かあったが、試合を通してマリノスは名古屋の中盤を突破して前線で4×4、4×3といった状況を作り出していたのでゴールは近いだろうと思っていた。特に中央はポッカリ空いてそこにマルコスやAロペがボールを触る機会も多く。先制は左サイドからのクロス→水沼が合わせた形で前半は1-0だったが、他にも点の匂いのするシーンは多かった。
 名古屋は負傷離脱中と思っていたマテウスの復帰は意外だったが、相変わらず高いレベルの個人技だったとは言え本能の赴くままにプレーしている印象で、周囲とは(特に前でコンビを組む永井とは)あまり合ってなかったな。
 後半は開始早々に水沼の2点目。その後名古屋は代表帰りの相馬やレオ・シルバなど3枚替えで少し立て直し、一本バー直撃のシュートもあった。やはりレオ・シルバの間合いは独特だよなぁ。さすがに全盛期のキレは無いが、この人がボールを持つと不思議と展開が落ち着いて名古屋のリズムが生まれる。ただマリノスもカウンターで名古屋ゴールを脅かし、終了間際にレオ・セアラが3点目を決めて勝負は決した。そこから更に1点追加して4-0大勝。
 同時刻に川崎が敗れたため、残り4試合で勝点8差。マリノスはこの後2試合共に今期無敗のホームということを考えると、10/12の32節ホーム磐田戦で決まりそう。

 名古屋、というか監督の長谷川氏は東京時代から通算してマリノスにここ最近勝てていない。18年のポステコグルー就任当初は裏を突くカウンターが機能して勝てていたのが、ある時期を境に逆に完敗する試合が続いている。去年は0-8という試合もあった。これに関連して先日片野坂氏がガンバ監督を辞任した時によく言われていたのが、指導者として新しい知識を入れる時間について。ずっと現場にいるとその時間が限られ、時間の経過と共に徐々にマンネリ化や相手の対策で勝てなくなっていく。長谷川氏は最後にフリーだったのは清水を辞任した後の2011~12年。以降10年ガンバ→FC東京→名古屋とずっと現場にいる(東京では途中辞任だったが11月の35節とシーズン終盤だった)訳で、失礼ながら一度現場を離れて新しい知識や考えを吸収するまとまった時間を設けた方が良いのではと。特にここ数年のJは外国人や若い世代の監督が徐々に台頭しつつあって、所謂ドーハ世代の監督にとっては厳しい時代になりつつあるようにも感じているので。

 帰りは通常なら地下鉄経由でとなるが、調べたら名鉄に乗り通す方が数分早いことが分かり、初めてこのルートを利用。途中知立駅で特急に乗り換えて、そこから20分程で名鉄名古屋に到着。そこで味噌煮込みうどんを食し、8時過ぎの新幹線で東京に戻った。前列に柏ユニの人がいたが今日はガンバ戦か。行きの品川駅でも湘南ユニの人を見たし(アウェイセレッソ戦)、こういう遠征時に新幹線駅や空港でユニ姿の人を見るとつい目が入ってしまう。

9月代表戦雑感/メンバー予想

 昨晩代表戦視た後寝落ちしてしまい、起きたら早朝だったので6月に続いて代表戦の感想とメンバー予想を書く笑。まぁ備忘的に現時点の雑感を残すという意味で。
※前回
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  • 概観

 エクアドル戦は後半10分過ぎからしか視れなかったが、スタメン構成や前半の内容を読む限り、これは本大会2戦目想定なんだろうなと。今大会は前回より試合間隔が短く(中4日→中3日)、ドイツ→コスタリカ→スペインの順に対戦することを考えると2戦目は総入れ替えまではいかずともある程度替えた上で勝点を取らねばならず、そのテストだったのだろうと。そこは前回の3戦目で主力を休ませるも0-1でギリギリの突破だった経験を踏まえているのかもしれない。忘れがちだが、森保氏は前回もコーチで参加しているのでその辺は肌感覚で理解しているだろうし。監督と言えば6月にも書いたが、やはりどこか吹っ切れたというか、迷わなくなった(少なくともそれを表に見せなくなった)印象を受ける。それが本大会に向けて楽しみになってきた一要素でもあるのだが。監督がブレると現場は勿論だが、見ている方も伝わってくるものだし。

  • 本大会向けオプション

 6月はブラジル戦メンバーが軸と書いたが、今回はあのレベルの相手はいなかったので試しつつの試合だったと思うが、アメリカ戦で鎌田をトップ下に置いたのは本大会向けの一端が見えた感。ただ試合中に冨安を右に回したり3バックにしたり色々変えたのも今迄の代表に無い姿だった。これまで代表でこうした複数の選択肢を持つチームはあまり無かった。ザックも最初は3バックを試してたがいつの間にか止めてしまったし、更に遡って加茂・岡田(第1次)監督時代は3バック、4バック併用してたのを思い出したが、シンプルに左右SBをウイングバックに上げる位であまり流動的では無かった。
 今のチームはそれが出来るメンバー多いというのはあるだろうし、そうした選手をこの4年で呼んできたというのもあるだろうな。特に後ろはほぼ中央/サイド、4枚/3枚どちらも対応出来る選手が多い。これは本大会に向けて対戦国の目を眩ますという点でも効果的。

  • セットプレー

 今回FKは別としてCKは単純に蹴ることが多かったが、本大会は何か仕込むと予想。同時期に欧州行ってたU21はイタリア戦でかなりデザインされたCKから点取ってるし、A代表にもセットプレーコーチが既に入ってるので協会がこの点を軽視しているとは思えない。
 

  • メンバー予想

てなことを踏まえつつメンバーを予想する。前回同様太字は確実と思う選手、+の後は候補で可能性が高いと思う順。
GK:権田、シュミット、川島+谷、大迫
 谷はE1日韓戦で代表デビュー戦ながら落ち着いたプレーを見せて今回選ばれたので、これは本大会あるかなと思ったのだが、この2試合でシュミットが確実になった感。エクアドル戦の無失点、PKストップもポイント高かったとは思うが、アメリカ戦で正GKが負傷で試合中に交代という状況にも落ち着いて対応出来たのも大きかったのではないかと(相手も枠内シュートゼロという状況ではあったが)。サブGKとして求められる動きに完璧に対応したというか。個人的にチュニジア戦で食らったミドルがまだ頭に残ってるんだが、ベルギーで成長してるのも事実で。

CB:吉田、冨安、板倉、谷口+瀬古
 ここは板倉が間に合うと仮定して。瀬古は今回2試合ともベンチ外で、将来に向けた招集という意味合いが強かったのかなと。エクアドル戦で谷口とCBを組んだのは伊藤だったので、板倉が間に合わない場合でもこの選手で対応するのだろう。

SB:酒井、中山、伊藤、長友、山根+菅原
 本大会エントリーは26名と決まったようだし、CBに関連してSBは5枠と予想。上で書いたように伊藤はCB(4バック中央、左、3バック左)に、長友は左右SBに対応可能なバックアップで、山根はエクアドル戦の様なサブ組主体時の右SBと攻撃をテコ入れしたい時のカードとして考えているのではないかと。一応候補としてクラブで好調な菅原を挙げたが、恐らく6月に山根の役割を試したかったであろう中で負傷離脱してしまったのは痛かった。

MF:遠藤、守田、鎌田、田中、原口、柴崎+旗手
 ここに来て一気に鎌田の存在感が増しており、かねてより私が提唱してきた、日本サッカーに10年に1人現れるキングの継承者(1966年度生まれカズ→76年度中田英寿→86年度本田圭佑→96年度??)はこの人だったかと答え合わせの時期が来た。スパイクがadid○sではないのも条件を満たしている笑
 鎌田の台頭で田中碧の出番が減りそうではあるが3センターをオプションとして持つ以上メンバー入りは堅い。またこの2試合で原口、柴崎への信頼感は依然として大きいなと。原口はアメリカ戦、柴崎も6月のブラジル戦というガチ面子を出した試合で終盤に途中出場したのはその表れ。サブ組主体の構成ではスタメンとして計算できるという点でも恐らく選ばれるはず。
 という中で旗手はこの2試合ベンチ外、出番無しという結果となり、ちょっと厳しいか。思うに森保氏は3センターならより守備で計算できる堅いメンバー、トップ下を置くなら得点、アシストを量産出来る人を軸に考えているように思うが、そのどちらにもハマらないんだよな。リードした状況で試合を締める、サブ組中心時のスタメンとして力を発揮するという役割はより経験豊富な原口、柴崎が担っており、今のチームには使い所が無いというのが正直な所ではないかと。
 個人的には藤田譲瑠チマのサプライズ選出を最後まで期待したいが、今回はU21ということで厳しいか。

WG/2列目:伊東、三笘+堂安、久保、相馬、南野
 攻撃陣は確定と呼べる選手が少ない。サイドは↑の2人は確実と思うが、後はCFとの兼ね合いもあって流動的。堂安、久保はクラブで好調で、今回も攻撃だけでなく守備面での奮闘、上手さがこれまでになく感じられて可能性高いかなと思うが、南野は実は当落線上ではないかな。クラブであまり結果が出ておらず、代表でも元々3トップ時には左であまり機能して無かった中でトップ下には鎌田が台頭してポジションが無くなりつつあるようにも。これまで背番号10背負ってきた中心選手にそれが起こり得るのかという話だが、2002年に前例があるしな。
 むしろオプションとして相馬の可能性も結構ある気がする。三笘とポジション重なるというのはあるが、得てしてこういう国際大会メンバーには10年の矢野貴章(高さ)、14年の齋藤学(ドリブル)然り、一芸持った選手がサプライズで呼ばれたりするものだし。

CF:前田、大迫+上田、古橋、浅野、町野
 もう前田は確実だな。あのスピードとチェイシングはそれだけで強烈な武器。という中でその他の候補が一長一短という。古橋は代表だとあまり機能せず、上田もエクアドル戦は悪くは無かったが代表では10試合で未だノーゴール。町野もアメリカ戦はあのレベルでどれだけ出来るかのテストだったと思うが、厳しい出来だった。
 という中でいつの間にか負傷から復帰していた大迫は前田とは違う武器を持ったアタッカーとしてありそう。

 ここまで太字の選手は22名。中盤から後ろは埋まり、残りは前線で4枠。その中では堂安、久保は濃厚で、後は南野と相馬、古橋と上田からそれぞれ1名ずつではないかと思う。サプライズ色強めに相馬と古橋と予想。上田はエクアドル戦で前線で体張ってキープしてた場面が印象に残っているが、恐らくその役割は大迫となるのではと。
 

J1第29節 横浜M×福岡(日産)

 7/6の広島戦以来、実に2ヶ月ぶりの日産スタジアム。在宅勤務メインで季節感を失っている今日この頃だが、今日は中秋の名月。丁度夕方から月が上りスタジアムと良い感じに共演していた。

満月とスタジアム

 正直、今日の試合でこのblogに語ることってあまり無いんだよな。いつも通りのサッカーでしっかり勝点3を得たという以外に何かあったかなと。マリノスのサッカーはポステコグルー以来人は変われどコンセプトは変わらず一定の質を保ち続けているが、故に何となく結果や内容が予測できてしまう面もある。今度の試合は相手の状況からして恐らくこのような展開、結果になるんだろうなと。で、大体当たるのだが、そんな予測可能な試合をわざわざ観に行くのかという話になってしまう。まぁ年チケだし都合付く限り行く訳だが。
 
 そんな訳で今日の試合もマリノスの勝点3は堅いという予想の下で始まり、実際前半半ばにA・ロペスのゴールで先制して湘南戦みたくこのまま追加点を挙げて2-0、3-0で終わるんだろうなという思いで観ていた。
 だが、福岡も押されつつマリノスゴール前に到達するシーンが前半だけで幾度かあり、その点に於いてこれまで(特にこのスタジアムで観たチームと)違うなと。確固たるコンセプトが浸透しているチームは個々のプレーも迷い無く、やはり手強い。ファンマのポストを中心に前半だけで2~3度、後半も何度かゴールを脅かされたが最後はマリノスがしっかり試合をコントロールして1-0で勝利。

 これでマリノスは首位キープ、今節は2位3位の直接対決もあったが、残りの対戦相手を考えるとやはりマリノス有利かな。ただ明らかにチームとしてのコンディションはピークを過ぎているし、今後先制された時にどうなるのかという懸念はあるが。