パリ五輪最終予選 日本女子×北朝鮮女子(国立)

  • 再び国立へ

 元々この試合はTV観戦の予定だったが、第1戦の意外な?苦戦ぶりと協会が公式SNSでチケがあまり売れてない旨告知があって、ならば行くしかあるまいと3日ぶりに再び国立へ。てか、今年に入ってこれが観戦7試合目だが、その内4試合が国立という。更に言えば今日を含む過去観戦10試合中6試合、15試合中8試合がここ。去年の12月からいかにここでサッカーが行われているかという事でもあるが、いい加減食傷気味ではある。国立以外の観戦も日産、等々力、味スタ、町田ギオンなど陸スタばかりで、最後に「球技場」で観たのは去年9月の西が丘(JFL)まで遡らねばならない。いかに東京、神奈川が陸スタばかりかということでもあるが、川崎の専スタ化計画は是非このまま順調に行って欲しい。

 女子サッカー観戦という点では宮城スタジアムまで観に行った3年前の五輪以来か。なでしこの試合は観戦記録を調べると実に2004年7月に旧国立で開催されたアテネ五輪壮行試合(vsカナダ)以来20年振りだった。同じく旧国立開催のアテネ予選北朝鮮戦(2004年4月)も観に行ったが、あれから20年、2011年のW杯優勝後も行ってなかったとは自分でも意外だ苦笑。てことは2005年4月にこのblog始まって以来初めてのなでしこの観戦記となる訳か。
 
 18:30開始というのは平日ではなかなか難しく、国立に着いたのはキックオフ直後。ホームゴール裏1階はほぼ埋まっており2階のバクスタ寄りの席をどうにか確保。2階のゴール裏席は初めてかな。

ホームゴール裏2階席より

見たところ1階はメイン、バック、ホームゴール裏はほぼ埋まり、ホームゴール裏2階も8割以上は入っていたと思う。アウェイゴール裏はSNSでの告知では約3000人との事だったが、全員来た訳ではないだろうから2500人前後といったところかな。日本のホームの試合でアウェイ側を一定規模埋める代表チームはこの北朝鮮か韓国、あとはベトナム、タイなど東南アジア諸国くらいだろうか。2月のホーム北朝鮮戦と言うと2005年のドイツW杯予選を思い出す。あの終了間際の大黒のゴールで勝った試合。

  • 試合

 自分が観始めたのは前半7~8分で、その前は周りの人の会話からすると何度か攻め込まれる場面あったようだが、それ以降はあまりピンチも無く落ち着いてボールをキープしてた。熊谷が3バックの中央にいる安心感よ。この選手は20歳でレギュラーDFとしてW杯優勝するなど代表ではW杯出場4回、クラブでも欧州に渡って女子CL含む数々のタイトルというキャリアは男子で言うなら(若くして代表レギュラーを掴み長らくトップレベルで活躍したという意味で)マルディーニやS・ラモスに相当する。第1戦後のインタビューで醸し出す雰囲気、言葉の強さは13年前の澤を思わせた。
 中盤も長谷川中心にボールキープ力あるタレントが揃い、ここまではスムーズにボールが動いていたのだが、その先はなかなか打開できず。守備に人数を掛け個々の強度も高い相手に、攻め込んでもシュートに至らない場面が続いた。あとパスが1本通ればという惜しいシーンは多かったのだが。
 そんな中で前半半ば頃に、遠目のFKからゴール前で混戦となり、味方が頭で折り返したボールを頭で合わせたシュートはバーを直撃したが、その跳ね返りをCB高橋が押し込んで日本が先制。その後前半の終わり頃に北朝鮮に日本から見て左サイドからクロス→中で合わせられたシーンがあったが、これはGK山下がライン上で掻き出して失点に至らず、1-0で折り返し。

 後半も同じ展開が続き、日本は相手ゴール近くでなかなか決定的な場面を作れない。男子と比較するとIJ、三笘の様な個で打開出来るドリブラーがいないのが大きいのかなと。長谷川、長野など中盤でタメを作れるタレントはいるし、13年前と比較しても個々の能力、パススピードはかなり上がっているように見えるが、こういう相手には良さが出し切れない面はあったと思う。まぁ予選なので慎重にプレーした面もあったかもしれない。
 そうして時間が過ぎていき、後半30分を迎える頃に右サイドから清水がクロス→これを中央で藤野が頭で合わせて2-0。だがその5分ほど後に1点返され、更に北朝鮮の攻勢が続いた時は嫌な予感もしたのだが、最終ラインはよく守り切った。クリアに逃げる場面が多かったものの、判断の正確さというか慌てて凡ミスしてピンチを招くという事が無く、そこは安心して観ていられたな。ATの頃になると日本が相手陣内でボールキープする時間も出来始め、AT5分の後試合終了。2-1勝利で五輪予選突破決定。

最終スコア
  • 予選の緊張感

 予選の緊張感を味わったのは久々だった。21年10月のカタールの最終予選vs豪州もそれまでの3戦で1勝2敗で迎えた試合だったのでもう勝点を落とせない緊張感があったが、それ以来。五輪予選はなでしこはアテネ以来、男子は過去アテネ、北京、ロンドンで突破の瞬間を現地で観ているが(場所は全て国立)、男子は予選がセントラル開催になって、国内で突破決定する事は(大会が日本開催の場合を除き)無くなったしな。女子は五輪もA代表が出るのでW杯との住み分けが難しいが、W杯より参加国数が限られる分、コンフェデの要素と(世界規模の)ネーションズリーグファイナル的要素を備え、それに五輪という歴史ある大会の権威が加わった大会とでも言えるだろうか。強豪ばかり出る難しさはあると思うが、ホスト国とは言え東京五輪のあのサッカーでベスト8行ったのを思えば苦笑、ベスト4、メダルも狙えると思う。今のメンバーはU17、U20でベスト4以上、優勝を経験してきた選手が多く、そうした勝利の経験がそろそろA代表に還元されつつあるのではという期待。今日は終盤の守備固めで出場した18歳のDF古賀など若い世代ほど上手いという点でも未来の成功を予感させる。

  • 試合後
帰路へ・・・

試合後のインタビューを少し聞いた後で国立を出て帰宅。例によって北参道経由。予選突破したし今夜は寿司でも買おうかと思ったら地元のスーパーでは完売してたので、仕方なく肉と野菜買って家で野菜炒め作って食って終わり笑。