J1第1節 町田×G大阪(町田ギオン)

  • J1開幕

 今年のリーグ観戦始めということで。マリノスは日曜開催なのでこの土曜に近隣で行ける試合あれば、と思って日程見たらこのカードが目に留まった。思えばゼルビアの試合を初めて観た+野津田に初めて行ったのは9年前、2015年のvsU22Jリーグ選抜。
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当時はJ3だった。サッカーで9年は「大昔」とも言える長さだが、それだけの時間があればJ3からJ1に上がるのも十分あり得るという事だな。15年当時J1だった大宮が今季はJ3という逆の例もあるが。
 
 過去、このスタジアムでは7試合観ているので、よく言われるアクセス面含め多少は勝手が分かっているつもりだが、今日はいつもの鶴川駅ではなく、それ以外からのバスルートを開拓する事にした。公式サイトを見ると、鶴川の他に町田、淵野辺、多摩センター、南町田グランベリーパークの各駅から無料のシャトルバスが出ているようで、今回は町田を選択。ここならシャトルバスに乗れなくても最悪野津田車庫行きの路線バスに乗って終点まで→山上りで行く事は出来る。
 てことでかなり久々に町田駅に降り立つ。個人的に町田と言えば駅前にある回転するオブジェと

駅前のオブジェ

少し離れたJRと小田急を繋ぐ2階の連絡通路というイメージが強い笑。

JR・小田急の連絡通路

 駅前にはこんなビジュアルも。

ゼルビアの街頭ビジュアル

 シャトルバス乗り場は路線バス乗り場とは異なり、駅前大通りを歩いて数分の場所にあるが、開始2時間前の13時頃に行くと「40分待ち」のプラカードを掲げたスタッフが。ただ全員着席型の観光バスタイプの大型バスがどんどんやって来るので列の進みは早く、20分で乗れた。

シャトルバス乗り場(町田)

 ここから約40分で到着。降り場はスタジアム前の駐車場ではなく、その裏手にある高台の上。ここから丘を下ってスタジアムに向かう。行くと丁度アウェイゴール裏、メインスタンド前辺りに出て、ここはキッチンカーもそれほど並んでいなかったのでここで昼食をゲット。

チキンオーバーライスwithハラペーニョ

 そんな感じでバクスタの席に着いたのは14:30頃と丁度良いタイミングであった。

  • 試合
選手入場時(ホーム側)
選手入場時(アウェイ側)

 町田のスタメンは去年の主力は4人、後はJ1上位の準レギュラークラス、同中位・下位の主力クラス、新外国人を上手く集めて来たなという印象。ナ・サンホは元FC東京だがその後は韓国に戻り、去年韓国で観た試合では左サイドからの突破力が頭一つ抜けていただけに町田が獲った時はちょっと驚いた。新戦力は多いが、チームとして目指すサッカーに合ったタイプを連れて来てるので、去年とサッカーそのものはあまり変わらず個々がグレードアップした印象を受けた。
 で、開始から町田がボールを奪ってショートカウンターを仕掛けてチャンスを作る展開が続く。開始1分も経たないうちにナ・サンホが左から突破してクロス→中央で仙頭が合わせるも僅かに枠を逸れる場面。その後もサイドから仕掛けてCKやロングスローのチャンスを迎える場面が続いたのだが、こうしたチャンスからのこぼれをエリア外からシュートする時、町田の選手は皆簡単に浮かさず、低く叩き付けるシュートだったのが印象深い。シュートが相手に当たって再びCKを得る事も何度かあり。多分これは練習時から意識付けされてるんだろうな。
 こんな感じで町田が何度かチャンスを作る中で前半半ばにVARでエリア内のハンドが判定され、町田にPK、これを右SB鈴木が決めて町田が先制。その後ガンバが何度か攻め込むシーンはあったが単発で、前線で目立っていたのはファン・アラーノくらい。町田の良さばかりが目立つ前半。まぁ町田がガンバみたいなタイプを「好物」にしているのは去年同じ場所で観た大分戦でも感じた事だが、これだけあからさまだと、「食われる」方も何か対応出来ないのかとは思ってしまうな。やられるのが分かっていながら自分のスタイルを貫くのが果たして良いのかどうか。余程自信があるなら別だが、前半のサッカーを観る限りまだそのスタイル自体曖昧な印象も有り。

 後半も同様だったが、15分頃に仙頭の足を高く上げたプレー?で黄紙、この試合2枚目で退場となった。ここから流れが少しづつガンバに傾いたかな。ボール支配や町田ゴールに近付く場面が増え始めた。特に後半30分以降はほぼ一方的に押し込む展開。ただサイドに展開→クロスと少し単調な面もあった。相手の退場後はそれまで消えていた前線のタレント、特に山田がボールに絡む機会は増えて、相手の最終ラインと中盤の間で上手くボールを受ける場面も出始めたのだが、クロスに頭で合わせる事が多く、シュートは正確性を欠いた。頭で点取るタイプでは無いと思うのだが、そんな選手がクロスに合わせるシーンが3~4度続くというのはちょっと攻撃の設計としてどうなのかとは思ったな。
 そんな中でゴール前中央付近でガンバがFKを得て、これを途中出場の宇佐美が決めた。この選手は途中投入時のサポの反応を見てもチームの象徴としての存在感の大きさを感じていて、そんな選手がチームを救う同点のゴラッソを決めたので、単なる同点以上の勢いをもたらしたように思う。

 ・・・・話は変わるが、このゴラッソは場内の映像装置では流れなかった。アウェイ側のゴールだからだと思うが、この各クラブお馴染みの仕様もそろそろ再考して欲しいなと思う今日この頃。「ホーム側の失点は流さない」、「相手側が盛り上がらないように」という観点だと思うが、別にホーム側と同じ様に流さずとも、短い尺でも良いから得点シーンのリプレイとして流して欲しい。流したところでそれを見ないで応援するもよし、見て盛り上がるもよしという事で。とかくSNS上ではJや各クラブのマーケ施策について生兵法というかSNS限定の戦略家による様々な意見を目にするが、どれも聞きかじった知識を披露している類のもので、言うなら言うでもう少し地に足の着いた提言をして欲しいものだ。

 同点後もガンバは左右両サイドから攻め続けてチャンスも作り出すが、最後は町田守備陣が体を張って守り抜いた。町田のGK谷はてっきり完全移籍で来たと思ったらまだガンバからレンタル中らしい。試合中ガンバサポからかなりブーイング浴びてたけど、レンタル中に所属元と公式戦ってのもまた微妙な立ち位置だな。1~2年目の修行中の若手ならともかく、今年24歳で一度レンタルで修行後復帰するもレギュラー取り切れず、そのまま海外行ってそこでも試合にあまり絡めずすぐ復帰→レンタルというここまでのキャリア自体も。それだけガンバも期待があるという事なのかもしれないが、いっそ関係を解消してお互い別の道を進んだ方が双方にメリットあるような気もする。

 試合はこのまま1-1で終了。FK以外よく町田が守り切った試合だった。まだ1試合なんで何とも言えない部分はあるが、あの守備の粘りと強度を新加入選手多い中でも披露したのは、J1クラスでも生半可な攻撃は通じないと思った方が良さそう。

  • 試合後
試合終了後

帰りのバスについてもこれまでの経験から理解してはいたので、早めにスタジアムを出て鶴川駅行きのバス列に並ぶ。

鶴川駅行き直行バスの並び

 ↑の様に列は伸びているが、回転は速く、15分ほどで乗車。路線バスタイプだったがタイミングよく着席出来た。とにかくここは早めに動いてバスを確保するのが肝心。
 てな感じで個人的に今日のアクセス面には特に不満は無いのだが、通信環境は改善して欲しい。行きのバスで公園内に入った時から既に繋がりにくく、戻ったのは帰りのバスが山を下った後。去年の大分戦(観衆6215人)では特に問題無かったが、今日(観衆13506人)でこうなるということは、1万越えると回線のキャパオーバーという事かな。Jのスタジアム要件も色々あるが通信環境も入れて欲しいところ。
 今日は昨日と違って晴れてはいたが、夕方以降は多少冷え込んだ。明日は雨+最高気温5度以下らしいので今日以上の防寒対策で。
 

スーパー杯 神戸×川崎(国立)

  • 新シーズンの始まり

 既にACLは始まっているが、やはりこの大会でシーズンが始まるという感覚は強い。国立は来週も行くが、神戸は去年の主力は残りつつ+αの補強、川崎は選手もコーチ陣もかなりの入れ替えという事でどんなチームになっているか観ておきたかった。
 午前中の予定が押して現地に着いたのは13時過ぎになってしまい、昼食を調達するつもりだった各Jクラブのスタグルフェスに並ぶ時間は取れず。そんな中でバクスタ1階エリアでやっていた開幕カード別のJ1~J3全クラブユニ展示にはどうにか駆け込んだ。

2/25@国立

ヴェルディが昇格した時からこのカードは5/15に近い日付か開幕戦かなという予感はしていたが、やはり開幕戦、そして国立開催。今季のユニは両チームともシンプルなデザインで色も深めの青、緑なのが対照性を際立たせていて良い。
 ここからようやく入場してバクスタ3階の席に向かったのだが、そこでも何だかんだで時間が掛かり、席に座れたのは選手入場が終わって開始を待つギリギリのタイミングだった。

  • 試合
開始直前

 今日の両チーム、神戸は不在なのは武藤くらいで去年の優勝メンバーそのままというスタメンで、川崎は火曜のアウェー山東戦からスタメン総入れ替えだったが、やはり序盤から神戸が押し気味な展開。サイドに振って佐々木やパトリッキが仕掛けたり、大迫が幅広く動いてボールを受けて展開したり、という場面が多々あったが決定機の数そのものはカウンターでチャンスを作る川崎とあまり変わらなかった。今日のスタメンでは最初右ウイングに入っていた佐々木に注目していて、昨年主力としてリーグで7ゴール取ってアタッカーとして殻を破った感あったのだが、今日はボールに触る回数こそそれなりにあったが決定的な働きには至らず。対面した川崎の左SB田邊はまだ21歳で先日のACLでも怪しい守備だったんで、こういった相手には軽く一仕事出来るくらいでないと、と思ったりもした。前半は0-0。
 後半は早々にFKから相手のクリアに詰めたファンウェルメスケルケン際のブロックの跳ね返りがそのままゴールインして川崎が先制。この選手は2015年頃に「オランダでプレーする日本代表資格を持つ選手」として記事になり、リオ五輪の予選突破後のツーロン国際だったかで初招集された記憶。タイプとしては何かの能力が飛び抜けているというより、経験に裏打ちされた状況判断の良さで勝負するのかなという印象を受けた。まさに今日のゴールはそれが結び付いたもの。
 その後は神戸が押しつつ、川崎がカウンターでゴールを狙う展開が続いたが、瀬古のFKがバー直撃、マルシーニョがサイドを抜け出してGKと1対1など決定機自体は川崎が多かったように思う。そのまま試合終了。

  • 試合後
ホーム側
アウェー側

 基本的には毎年のスーパー杯そのままの内容という試合だった。今年はACLも絡んでターンオーバーという要素も入ったが、シーズン開幕前の最終調整段階の試合だけに選手の動きもそれ相応といった点で。神戸は昨年大迫+武藤で30ゴール以上、そこに佐々木が7ゴールなど各選手出来過ぎな感が否めず、今年は他の選手がどれだけ点取るか次第という印象。それこそ今日は川崎サポから終始ブーイング浴びていた宮代とか。川崎はそもそも選手が結構変わったし、今日は前の試合から完全ターンオーバーなんでこの1試合だけでは尚更分からん。ただそれでスーパー杯を90分で制してしまったのは、かつてのシルバーコレクターぶりからすると隔世の感はある。

 表彰式の前にスタジアムを出て、外苑前、表参道を経由して原宿まで歩き、そこから電車に乗って帰宅。
 

2023年観戦の振り返り

 年を跨いでしまったが去年の観戦を振り返る。
2023年観戦数:49試合
 22年の40試合を越え、これまで最も観戦していた時期である00年代後半に匹敵する水準。マリノス戦始めとするJ1メインにJ2、J3、その他ルヴァン、天皇杯や代表戦、選手権等等・・というのは例年通りだが、今年は特に夏以降に初地域リーグ(関東リーグ)、JFL、18年振り海外観戦など様々なカテゴリの試合に行けた。
 マリノス戦に関してはリーグ戦ホームは11試合、その他ルヴァン、ACLと合わせて14試合のホーム戦に行き、スーパー杯やリーグ戦アウェイ(川崎、C大阪FC東京、広島)と合計して計19試合観戦。リーグ戦11試合では年チケの元が取れたとは言えないが、そもそもホームゴール裏2階での観戦はもう良いかなとシーズン途中からバクスタ2階が定位置となり、年チケは都度リセールに出していた。10試合売りに出して9試合で売買成立。24年は年チケもバクスタにする予定。座席固定では無く都度指定できるタイプの。

■ベストゲーム
※ここでは両チームがお互いに持ち味を高いレベルで出し合う試合を選考
過去の受賞試合

年間観戦ベストマッチ(2006-2022)

1位:横浜M4-3柏(2023/6/10 J1第17節@日産)
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 ATにマリノスが3-3の同点に追い付き、直後に一森が前に飛び出してガラ空きとなったゴールに柏の選手がハーフラインからロングシュートを放つもクロスバー直撃→更にその数分後にマリノスが勝ち越しというこの数分に全てが濃縮されたような試合。 

2位:浦和1-0アル・ヒラル(2023/5/6 ACL決勝第2戦@埼スタ
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 2位は試合そのものというよりスタジアム全体の雰囲気に対して。あれだけの空気を作れるのは浦和ならではだと思うし、(自分が座っていた)バックアッパーの人々でさえもチャントが自然に出てくるスタジアムは他にない。

3位:川崎1-2横浜M(2023/2/17 J1第1節@等々力)
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 ベストゲーム常連のこのカードだが、開幕時点では川崎もまだ前年までの強さを感じたという意味でここにランク。両チーム合わせ鏡のような布陣で、その高いクオリティを存分に堪能。これが7月の日産での試合になると、お互い負傷者がいた影響もあったと思うが、サッカーの質自体も前年までとは変質、低下しているのが感じられた。

4位:福岡2-1浦和(2023/11/4 ルヴァン杯決勝@国立)
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 23年も様々なファイナルを観に行く事が出来たが、その展開だけでなくサッカーそのものも面白かったのはルヴァン決勝。観戦記でも書いたが、開始から仕込んできた狙い通りのサッカーを披露する福岡と相手の予想外の出方に困惑する浦和という構図が18年決勝の湘南とマリノスに重なった。

5位:清水2-2千葉(2023/7/16 J2第26節@国立)
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 5位はJ2最多入場記録を更新した国立の試合。千葉は当時はまだ中位ながらこの試合もでは一時逆転するなど清水相手に引けを取らない戦いぶり。観戦記を読み返すと「両チームにとっては痛み分けと言える結果」と書いていたが、最終的な結果を考えると、特に清水はここで落とした勝点2が響いたと言えるか。

■ベストゴール
過去の受賞ゴール

年間観戦ベストゴール(2006-2022)

1位:松原(2023/3/18 J1第5節 横浜M2‐1鹿島@日産)
www.youtube.com
 この日は相鉄東急直通線が開通し、初めて菊名を経由せずに新横浜駅まで直行して向かった試合。朝から雨が降り続く日でもあったが、丁度バクスタ1階ホーム側で観ていて、地を這うようなシュートを真横で観る事が出来た。ゴールに突き刺さった後水しぶきが飛ぶのと共に爽快なゴラッソであり、この体験がゴール裏2階席から観戦場所を変えるきっかけの一つにもなった。

2位:エルナンデス・ロドリゲス(2023/9/16 Kリーグ1第30節 仁川U2‐1済州U@仁川フットボールスタジアム)
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 超久々に海外で観戦した時のゴール。1-1のままATに入り、相手CKからのカウンターから最後はエルナンデスがエリア外からミドルを決めて劇的な勝ち越し。この選手にはマリノスも3日後のACLでダメ押し4点目を決められた。

3位:荒木(2023/4/16 J2第10節 町田3-1大分@町田GION)
www.youtube.com
 プロの試合でこれほど上手くハマったセットプレーの仕込みを観たのは初めてかもしれない。最初のキックから常にこちらの予想を越える動きとパスで最後はゴール前でフリーの選手が現れるという見事なゴールだった。

4位:明本(2023/11/4 ルヴァン杯決勝 福岡2-1浦和@国立)
youtu.be
 最終的に浦和は敗れたので「忘れられたゴラッソ」となってしまっているが、相手ゴール前に走り込みながら後方からのロングボールを正確にトラップし(しかも相手DFが付いている状況で)、フィニッシュも正確というハイレベルなゴール。

5位:エウベル(2023/6/24 J1第18節 広島0-1横浜M@広島ビッグアーチ
youtu.be
 広島ビッグアーチ最終年という事で行った試合。エウベルは23年もMVP級の活躍だったがサイドアタッカーとして中に切り込んでチャンスメイク&フィニッシュに持ち込む動き、スピードだけでなく緩急を付けて相手を抜いていくドリブル・・等等一番この人らしさが詰まったゴールという事で。

 これ以外で印象深いのはACL山東戦でのヤン・マテウス(横浜M)のループ、FKゴールて事でマテウス・カストロ(名古屋)のJ1川崎戦のゴール神谷(清水)のJ2千葉戦のミドル橘田(川崎)の天皇杯福岡戦でのミドルなど。

■ベスト遠地観戦試合
 これまで「ベスト遠征」としてきたが別にマリノス戦に限っている訳でも無く、旅+観戦のセットで考えているので上記の通り改称。
過去の受賞試合

年間観戦ベスト遠地観戦試合(2006-2022)

受賞:9月ソウル・仁川行
観戦試合:9/16Kリーグ1 仁川Uvs済州U(仁川)、9/17Kリーグ1 FCソウルvs光州FC(ソウル)
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次点:5月沖縄行
観戦試合:5/3J3 FC琉球vs鳥取(タピスタ)
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 23年は11年振り海外旅、18年振り海外サッカー観戦、初海外一人旅だった9月の韓国行てことで。次点は12年振りに行って、離島は初めてだったGWの沖縄旅。この2つでかなり金が出て行ったが苦笑、沖縄では友人にも久々に会えたし、いずれも良き旅であった。
 初訪問したスタジアムは

タピック県総ひやごんスタジアム(沖縄)
スピアーズえどりくフィールド(東京・江戸川区
仁川サッカー競技場(仁川)
ソウルワールドカップスタジアム(ソウル)

の4つ。加えて新スタンド建設後初めてヨドコウ桜スタジアムへ。

 今年は金沢、広島、長崎で新スタジアム開業。マリノス戦で行く機会のある広島は勿論、金沢も新スタに行くのに合わせて未訪の能登にも行ければと名所や交通手段など下調べを始めていたところだった。そんな矢先の元日の大地震。当面難しいとは思うが、復旧、復興の暁には是非行きたい。
 まずはJの日程が出てからまた色々考えますかね。

高校選手権 3回戦(等々力)

 1/2に選手権を観に行くのも恒例行事化している。カードを見ると駒場は2試合でプレミア所属チームが3チーム出るが、さすがに実家から距離があるので近場の等々力で。ここもインターハイ王者明秀日立とプレミアウエスト所属の神村学園が出るなかなかの好カード揃い。武蔵小杉経由で向かったが、フロンターレの試合時と違ってシャトルバスは無いので路線バスで。この路線は東急バス、川崎市営バス共に本数は多いので、混み合うものの待てば乗れる。12時前に到着。今日は普段あまり行かないメインスタンドホーム側に席を確保。

- 第1試合:明秀日立×近江

第1試合両校応援席

 序盤から明秀日立が押し気味に進めて、近江はテクニックをベースにカウンターを仕掛けるもののちょっと前線の迫力不足かなという展開。先ほど述べたように明秀日立は夏のインターハイ王者だが、この大会は強豪校だけでなく、たまに意外な高校が優勝する印象がある。2012年の三浦学苑とか。メンバーを見ると学校のある茨城県北部出身の子をベースに神奈川、東海、四国等のクラブユース出身の構成。高校サッカーを見ているとこういった3種(中学年代)のクラブ名も頭に入って来る笑。そんな中で前半半ばにエリア外中央からのミドルで先制点を上げた選手は横浜の子だった。前半は1-0で明秀日立リード。

 後半は近江も反撃して相手ゴールに近付くシーンも増えて行ったが、そんな中で開始早々にエリア内のハンド?でPKを得てこれ決めて同点。近江のメンバーを見ると、ここも明秀と同様に地元、もしくは隣県でも近場の出身者をベースに関西、東海、広島のチーム出身者を加えた構成。越境して入学する子達にしてみれば15歳でチームを選んで親元離れるので生半可な決断は出来ず、高校(あるいはクラブユース)にとっても強くなるには3種の子供に選ばれる存在になる必要があり、そういった需要、供給が複雑に絡み合った結果が全国のU18チームの構成に結び付いてるのだろう。(単にスカウトするだけでなく自前のU15チームを持つチームもあるが、それもこうした“いかに良い選手に来て貰うか”という活動の反映であろう)。
 同点後もチャンス自体は明秀日立に多かったと思うが勝ち越せず、PK戦へ。PK戦では近江のGKが2本止めて4-2で近江が勝ち抜け。去年の大会でも感じたが、今年はPKで自分の間合いで蹴ったり、キック自体も細かくステップを踏んだり助走で変化を付けたり独自のフォームを見せる選手が増えた印象。それに伴い蹴るまでの時間も長くなっている。恐らく全国のチームがこうしてPKについて細かく突き詰めた練習してるんだろうな。それが結果として日本サッカー全体の変化や底上げに繋がるんだろうと思う。

- 第2試合:神村学園vs神戸弘陵
 続いて第2試合。神村学園去年の3回戦でも同じ等々力で観ていて、この時は日大藤沢PK戦で破っている。今季もプレミアウエスト所属でU17W杯メンバー2人擁する強豪、神戸弘陵はプリンス関西2部所属だが今季優勝して来季の1部昇格を決めている。神戸弘陵は年末の試合で流れる様なパス回しからのチャンスメイク動画SNSで見たが、試合が始まるとその通りのサッカーで神村を押し込む。個々の技術は勿論、緩急の付け方が上手い。大きなサイドチェンジが多いのも特徴的だったが、サイドチェンジを意識しているというよりも、攻撃のスイッチを入れる10番の選手が左サイドに張っている事が多く、皆この選手を常に見ているので例え右サイドからでもパスを通そうとした結果に過ぎないのではないかと思う。何度もチャンスを作って神村ゴールを脅かしたがゴールは無く前半0-0。
 
 第1試合の途中から小雨が降り始め、この第2試合途中になると一気に冷え込んできた。ハーフタイムにトイレに行っていると突然歓声が聞こえたのだが、後半開始早々に神村学園が先制したようで見逃した苦笑。スタンドに戻ると丁度神戸弘陵の反撃のシーンでシュートを神村DFが掻き出した場面。そしてすぐ後のCKで神戸弘陵は同点に追い付いた。ゴールシーンを見ると、CKの場面で自陣ゴール前中央という場所でジャンプもしてない相手に頭で合わせられてしまう守備に問題があったようにも思うが。
 後半はやや神村学園が押し戻す展開。U17代表の名和田は主に左サイドでプレーしていたが前半はボールを触る回数も少なく、持ってもあまり足に付かずという出来だったが、後半は徐々に持ち味発揮。見ていて神村学園はこの名和田以外にも小柄で俊敏なアタッカーが多かった。名和田も突然変異的に現れたというより、元々こうした選手を育てる土壌があった上で出てきた選手なんだろうなと。もう1人のU17代表吉永は最近主流のCB型SBというより左足のキック力と上下動する動きが持ち味のサイドバックで、例えるならリバプールのロバートソンみたいなタイプ。何度か前に上がってシュートを打つ場面もあった。卒業後はベルギーに渡るが、去年の福田師王(現ボルシアMG)の影響もあったんだろうな。

名和田(白ユニ左手前)と吉永(右手前)

 そして残り10分となった辺りで神村学園が勝ち越し。CKのこぼれを名和田がシュート、これは弾かれるも押し込んだ。その後は神戸弘陵が追い付くべく神村学園を押し込み、チャンスも何度かあったのだが決め切れず、2-1で神村学園の勝利。

後半になると雨が上がり晴れてきた。

 2試合とも好試合だった。今日の観衆は第2試合で7410人。毎年行く度に思う事だが、この大会は年齢層が幅広く、親子連れや中高生同士という客が非常に多い。ユースやプレミアでもこれくらいの観客いれば良いと思うしこの大会も過密日程など色々課題はあると思うが、正月のこの時期にこれだけの人に観られるU18大会という側面は評価すべきかなと。そんな事を思いつつあまりに寒かったので武蔵小杉でラーメン食ってから帰宅。

親善試合 日本×タイ(国立)

 明けましておめでとうございます。本年も様々な試合、スタジアムに行きたいが今年は(も?)元日から観戦始めという事で。このタイ戦の事前抽選に申し込んだら当選し、一昨年の天皇杯決勝以来の元日国立。

  • 初詣など

 初詣はここ数年伊勢山皇大神宮、からのランドマークタワーで眺望というのが元日のお約束だったが、今年は観戦前て事でこちら。

師岡熊野神社
八咫烏の社紋

元日の観戦前にこれほど相応しい社もあるまい笑。10時台だと並びの列もそれほどではなく10分ほどで参拝。
 ここの最寄りは東横の大倉山駅で、そのまま副都心線北参道駅まで乗れば国立に行けるが、まだ少し早かったので渋谷で降りて駅前を少しブラ付く。ハチ公口に行くとハチ公像と写真を撮る為の長い列が。

ハチ公と写真を撮る為の並び列

ほぼ全てインバウンドの人々。このスクランブル交差点が観光名所化しているのは知ってたがハチ公像もそうなのね。
 その後はJRで国立へ。

  • 試合前

 時間を潰してもまだ2時間近くあったので席を確保した後は場内コンコースを昼食を調達がてら散策。事前抽選席だと座席指定できず、この前の天皇杯決勝の様に通路間のほぼ中央になる可能性もある訳だが、今回はなんと通路に面した端の席で、こうした移動には楽だった。まぁ3階の最上段から1つ下の列だったので階段上り下りはあったが。

国立コンコースから望む富士山

 今日は快晴でこの様に富士山もよく見えた。

  • 試合

 そんなこんなで試合の時間となり、選手入場前にはホームゴール裏で日の丸のコレオ。丁度この時間は日の丸の輪郭に沿って陽が当たっておりよく映えていた。

試合前のコレオ

 スタメン後今日のスタメンは代表デビューの藤井、伊藤涼太郎、奥抜を含むキャップ数10未満の選手をベースに伊東純也、田中碧という主力クラスを置く構成。アジアカップメンバーに入るであろう主力の多くはまだ欧州でリーグ戦を戦っていて、今年は今後同大会、W杯予選で新顔をテストする試合はほぼ無いのを考えれば、一年最初の日の親善試合で起用しておこうという判断だったのだろう。タイの方もエカニット、スパチョークといったJリーグ組やティーラトンはサブで、彼らや監督石井氏には選手・監督紹介時に場内から大きな拍手が送られていた。
 開始早々にタイに縦パス一本でCBの背後を狙われたがここは藤井?が上手くカット。その後は日本がボールを支配するものの決定機自体はそれほど無く。シュートの1つ前までは達するが最後は相手に寄せられてシュートタイミングを逃したりブロックされる場面が多かった。相手GKを脅かしたのは毎熊の縦パスに抜け出た伊東のシュート(GKもかわすがカバーに入ったDFがシュートをブロック)とエリアすぐ外からの田中碧のミドルくらいか。中央で攻撃を指揮していたのは初代表の伊藤涼太郎だったが、局面での打開など高い技術こそ見せていたものの、さすがにデビュー戦でピッチ全体を俯瞰して試合を支配しろというのは酷だったかもしれない。それでも右サイドは代表4試合目の毎熊と伊東純也のコンビがある程度出来ていて前述のチャンスも生まれたが、左サイドは2試合目の左SB森下とデビュー戦の奥抜てことで手探り感のある状態だった。奥抜のプレーは初めて観たが、左サイドで三笘の他に縦突破からゴールに絡めるタレントとして呼ばれたんだろうなと。何度か左サイドで1対1の状況はあったが相手に対応されたりクロスを当ててCKにする事が多く、不完全燃焼だった。まぁ先ほど述べたように急増チームで周りのサポートや欲しいタイミングでパスがなかなか来ないという厳しい状況ではあったと思うけど。
 押しながら点を取れずにいるとカウンター一発で失点というのはよくあるパターンだが、実際数回自陣に攻め込まれはしたもののDF陣が余裕を持って対応していた。前半はこのように押しつつも0-0。

 後半は頭から伊藤→堂安、奥抜→中村敬斗となり、開始5分過ぎにゴール前でのこぼれを田中碧が決めて先制。例え経験浅い選手が主体でもゴールに絡むのはやはり経験豊富な選手というのは代表、クラブに限らずよくあるパターン。実際に後半はシュートまで持ち込む場面が明らかに増えた。そこはやはり主力組の格の違いだったな。後半半ばには(交代で入った)南野のシュートのこぼれを中村敬斗が押し込んで2点目、直後にCKから相手のOG誘って3点目。その後はお互い選手交代もあって緩い展開となり、両チームのレベル差がそのままスコアに反映される展開となる。80分過ぎには右クロスをこれまた途中出場の川村が頭で合わせ、GKが弾いた所を自身が詰めて4点目、ATにはこの日何度もチャンスを逃していた南野がようやく決めて5-0となりそのまま試合終了。しかし南野はクラブでのプレーを見ても思うが、シュート時にワンタッチ多いのがゴールが増えない原因かと思ってしまう。大事に行き過ぎてその分タッチ数が増え、相手が詰める時間を与えてしまうというか。今日決めた場面はゴール前にこぼれたボールを手数掛けずシンプルに流し込んだもの。こういったシンプルなワンタッチゴーラーとなればまたキャリアも変わってくるように思う。

 結果としては5人も代表デビューさせつつも上手く落とし所を見付けた試合という印象。この直後にアジアカップメンバーが発表されたが、それと今日の起用を併せ見ると、フル出場した佐野と細谷はメンバー入り前の最終テストだったか。佐野は重心低く相手に寄せてボールを奪いつつ、(今日は相手の圧がそれほどでも無かった点は考慮すべきだが)奪った後のパスも縦に入れるものが多く、遠藤、守田に続く「ボールを奪えて繋げるMF」として期待。ただ強さに自信があるのか相手に必要以上に食い付いてデュエルする場面が多い印象もあった。遠藤、守田は相手とデュエルで強さを発揮するが、同時にプレーそのものはシンプルで必要以上に相手に寄せたり削ったりしない。今後よりレベルの高い相手になると食い付きに行って一発でかわされピンチを招く、という場面も起こり得る。アジアカップで2人の先達から吸収して欲しいところ。

  • 試合後
国立3階コンコースから望む夕景

 写真のデータを見るとこれを撮ったのは16:13なのだがまさにその時間帯に能登半島で大地震があった。関東でも揺れたようだが国立では全く気付かなかった。今はただ被害が最小限になる事を願うばかり。

 今日は友人も何人か来ていたので試合後に新年の挨拶や去年の年間MVP投票協力への礼も兼ねて少し話した後で帰宅。北参道駅経由だったが、途中急行、特急に乗り換える事なくそのまま各停でのんびりと。

年間表彰2023(後編)

 何とか年内に間に合った・・・2023年の最終日に年間MVPを発表。今年も周りの友人、某SNSで相互フォローしている方々に協力頂き、私を含む総勢42名による投票で決定。

【選考方法】
各投票者は今年活躍したと思う日本人選手1位~5位を選考、それを1位:5pt〜5位:1ptとポイント化しその総合計で選出。仮にポイントが並んだ場合は1位票の多い方が上位、それでも並んだ場合は順番に2位~5位票の大小で決定。順位票も並んだ場合は両者同順位とする。

【過去の受賞者】

日本最優秀選手(2005-2022)

それでは5位から発表。例年通り選考者コメントを太字で引用。
第5位
伊東 純也(スタッド・ランス):57pt
 まず5位は「日本代表で今年最も存在感を示した」、「代表でもチームでも欠かせない存在」、「Sランスでも代表でも大エース」であった伊東純也。2023年はクラブで「もはやスタッド・ランスも戦術・伊東純也」、代表では「森保Japanを森保Japanたらしめる代表にとって最も重要な選手」という活躍の年だった。「世界最高の“右利き右ウイング”の選手」であり、「怪我をせず、どんな状況でも活躍できるタフさ」もまたこの人が持つ強み。
 最近はプレーに凄味が増してきたというか、どんどん上手くなっている印象もある。柏で活躍して代表に入った頃はよくいる「速いけど足元の技術はあまり・・・」と思ってたのだが苦笑、欧州に行ってプレーに緩急が出るようになってスピードがより活かされるようになり、同時にトラップ、パスといった基本技術もより正確さを増した。今はもうサイドアタッカーの域を越え、ドイツ戦先制点の様に中に入ってクロスに合わせたり、カナダ戦の4点目アシストの様なオサレ浮き球パスも見せる万能のアタッカー。
ちなみに後ほど述べるが、私が1位に入れたのはこの人。

第4位
遠藤 航(シュトゥットガルトリバプール):61pt
 4位は今年から代表キャプテンとなったこの人。ブンデスのデュエル王が今夏まさかのリバプール移籍。「ついにプレミアのビッグクラブでアンカーをやる日本人が出て来たか...!と夢のような気持ち」、「まだまだミスやロストはあるけど、改善されればプレミアでも有数のアンカーになれそう」と激しいプレミアにおいて中盤の要となるポジションで試合に出る価値。移籍当初は出場機会も限られていたものの、この12月で一気に評価を上げた。面白いのはこの投票コメントにもそれが反映された事。今回は12月上旬に依頼したのだが、その時すぐ貰った回答では「移籍して出場機会は少し減ったけど、適応もできている」、「厳しいと思われた中で少しずつではあるが結果を残しつつある」とブンデス時代ほどではないがプレミアのビッグクラブなのを考えれば一定の評価というニュアンスが多かったのに対し、12月下旬になると「ステップアップしたリバプールでも試合に出てるのは凄い」、「直近のアーセナル戦では堂々したプレーぶり」、「最近は大いにフィットし欠かせない存在になりそう」、「最初は適応に時間かかったが徐々にフィットし、問題なくやれることを証明」とその活躍が反映されている。
 この選手はリオ五輪代表の頃から長谷部の後継者、将来の代表キャプテンとして期待されていたように思うが、2011年大会の長谷部に続き主将としてカップを掲げる姿を見たい。

第3位
大迫 勇也(神戸):82pt
 3位は今季のJの得点王&MVP。神戸をリーグ初優勝に導き「得点のみならず高いキープ力&アシスト力を発揮、未だ日本最高の万能型FWである事を証明」したシーズンとなった。「やっぱハンパないっすね。格が違う印象」、「もう1位大迫とだけ書いて送ってもいいかなと思った笑」とのコメントも寄せられたが、この投票、票が海外組に偏らず国内で活躍した選手にも票が集まるのが良いのよね、と自賛したい笑。
 今年で33歳となったが「意外にドリブルでの運び・かわし、そこからのパスも気の利いたプレーができるので、対峙したDFはどうしようもなかったのでは」、「Jリーグでは反則級のポストプレーとボールキープはさすがの一言」というプレーで「逆に言うとそれを抑えきれない国内組DFは、代表に選出されないだろうという指標」でもあった。「出戻ってから短いスパンでMVPとなり一花を咲かせた彼のキャリアは日本サッカーの幅を広げたのでは」というコメントもあったが、神戸の酒井高徳や武藤、後は浦和でACL優勝を果たした酒井宏樹など、欧州から戻った選手達が日本の若手に“プレーの基準”を伝える事は非常に重要だなと。その意味では彼らは今31~33歳だが、この歳は言葉で伝えるだけでなく自身もまだ動けてプレーで示せる適齢期という気もする。

第2位
三笘 薫(ブライトン):85pt
 2位は昨年のMVP。この選手のプレースタイルについて今更語る事は無いが「夜中の配信にもかかわらずプレーを観たいと思わせてくれる選手」であり「日本のみならずアジアのスターとしてPLに台頭。三笘女子なるブームも作り代表に貢献(笑)」し「日本社会においてサッカーの存在感を向上させることができる選手」。「川崎繋がりで解説のテセが楽しくなってるのが好き」という声も笑。私も現地で観たが「3月国立での代表戦(W杯後最初のホーム)、ボール持った瞬間の歓声が凄かった」。なお現地観戦組では「ブライトン現地観戦・三笘のゴールを目撃して始まった2023年」という投票者も。羨ましい。
 ただ最近は負傷がちで開幕当初から調子も下降気味。デ・ゼルビの酷使など事情もあるが、この点はIJと違って小さな負傷が多いのは気掛かり。
これからもどんどん世界のDFを抜きまくって欲しい」が「次の移籍が全て。日本人最高額を更新するのではという期待」。もし国際移籍で最高額更新すれば(現実的にはプレミアの外に出る移籍で高額移籍金となるのはバルサ、レアル、バイエルン等のクラスに限られると思うが)、川崎に入る連帯貢献金は幾らになるのかとちょっと皮算用。ただその為にもまずはコンディションを整えて欲しい。負傷の程度にもよるが、クラブで酷使されるなら一旦代表に合流して快復に努めつつアジアカップのラウンド16以降から復帰という手もあるのではと思うが。

2023年日本最優秀選手
久保 建英(R・ソシエダ):128pt

 てことで今年の日本最優秀選手は久保に決定。投票者42人中32人から票を集め、22歳での受賞は最年少。
 この人は何と言ってもクラブでのプレー。「リーグ上位&CL出場チームの核」であり「師匠のシルバが故障が原因で不本意な引退を強いられてもチームを牽引し」、「安定して高次元のプレーを見せて」、「マドリーに戻ってもやれるんじゃないかと思わせる」プレーで「リーガ屈指の右ウイングになってしまいました」。「毎週のように彼の好プレーのニュースを見た1年間」。「完全に選手としてのランクが一回りも二回りも上がったプレー」で、「W杯後のチームでの活躍は貫禄すら感じる」。なおソシエダ繋がりで「2000年代初頭の強いソシエダ好きでした。ニハトコバチェビッチカルピン」というコメントも寄せられた。懐かしい。
 代表でも今年後半にかけて徐々に存在感を増し、アシストだけでなくゴールも決めるようになってきたが代表の右サイドには伊東がおり、どちらかをベンチに置かねばならない贅沢な悩みもまたある。
 「圧倒的に代わったのは、前を向いてから仕掛ける回数もだが、緩急をつけてサイドバックの上がりを引き出す動き」、「常に「見えているな」と思わせるプレー選択ができるので、対峙する相手は常に後手を踏むこととなり、結果どんな試合でも久保の間合いでプレーできるようになっている」、「自身で打開するだけでなく、立ち位置で相手を揺さぶる術も身につけている」、「スペースを作る、できたスペースに自分が入ってボールを引き出す。または味方にスペースを使わせる、特に中央での動きがより変わった」と具体的なプレーに言及するコメントが多かったのも特徴的だった。久保に限らずだが、ある一定以上のレベルに到達すると相手のリスペクトを受けられるようにも思う。最初は相手も思い切って飛び込んで来たりタックルしに来たりするものだが、あるレベルを越えると迂闊に飛び込んで来なく(来れなく)なって、結果“自分のプレー、自分の間合い”を出せる場面が増える。その究極がメッシやクリロナ
 三笘と共に「今後の日本代表人気を占う。マーケティング面でも非常に重要な選手」だが、サッカー選手としてスペイン育ちなのもあってか現地では流暢なスペイン語によるぶっちゃけトークで人気の様だし、過去の日本人トップ選手や他競技でも見られるような“過保護”感は無い。例えば代表で背番号10が与えられるとか所属事務所にコメント1つであっても管理されるとかの。その意味で三笘と同じく“次”がどこになるかが重要になるだろう。「今後のステップアップが楽しみ」だし「ビッグクラブに行くのはほぼ確実で、どういった洗濯をするのかが非常に興味深い」。

全順位は以下の画像を参照。

2023年全順位

以下雑感を箇条書きに。
・今年の投票傾向として上位5人に票が集中して6位以下は得票少ないのだが、6位は19ptで去年と同じく冨安。「代表が好調なのも最終ラインを押し上げられる彼のお陰で前線からプレスかけられる」為であり、クラブではSBとして「最近は守備だけでなく攻撃参加時にも光るプレーが見られるサッカー界の二刀流」、「サイドバックできないと勝手に判断してすみませんでした。」という活躍ぶりでリーグ初ゴールも決めた。だが一方で「彼はケガさえなければ...」、「怪我がなければ。。」と良いプレー見せた後に負傷してしまうサイクルにハマりつつあり、今は三笘同様にコンディションを整えて欲しいと願うばかり。

・リーグ優勝した神戸勢は大迫筆頭に8名が得票。GK前川黛也クロス対応、飛び出し、PKストップ、パント。どれをとっても一流でした」(ちなみに前川はGKとして唯一の得票)、MF山口螢いつ見てもいぶし銀」などコメントもあったが、このクラブは何と言ってもオーナー三木谷氏を抜きに語る事は出来ない。「ここまでサッカーに湯水の如く金使ってくれて有難うございます!これからもお願いします!」。ここまで約20年。近年は新興企業によるクラブ買収例も増えているが、ここは年季が違うというか(頻繁な監督交代など個々の動きに全て同意する訳ではないが)タイトル獲りたければこれくらいやり切れよというメッセージにもなったのではないかと思う。

・例年通り引退選手への票も集まったが、今年は何と言っても小野伸二。「我々世代のサッカーファン、サポーターは彼に夢を見て憧れた」。1997年に日本がW杯予選を突破した際、“高校には中田よりもっと凄いのがいる”と言われたあの未知の怪物感は今でも覚えている。今でもこの人の練習での何気ない超絶技巧動画がたまに出てくるが、もしこの97年当時に今の様に高校年代のプレー動画を簡単に視れる状況だったらどうだったかと思う。後はやはり「あの怪我がなかったらいったいどこまで行けたんだろうって今でも思う。」その他「引退がここまでニュースになったのはやはりここまでの功績の大きさ」、「これで98W杯組がついにいなくなってしまった。フェイエ時代のホーイドンク、ペルシ、トマソンとの前線は激アツで、深夜にGAORAで見ていたのが懐かしい。」と惜別コメントが寄せられた。引退後は特定のチームの指導者ではなくかつてセルジオ越後氏がやってたようなサッカー教室なりイベントで全国の子供たちにその超絶技巧を披露するなどしてサッカーの楽しさを伝える役割が似合ってるのではないかと思う。

影山優佳はもはやこの投票の常連とも言える存在だが笑、毎年投票してくれる某友人が去年予想した通り今年グループを卒業。「地頭が良いので、変なことをしなければ5年くらいはこの地位を維持すると思う」との事。自分はサッカーを通してしかこの人を知らないのだが、卒業のニュースを見た時感じたのは「チームを越える選手はいない。だが選手がそのクラブの器を越えたらもはやステップアップするしかない。」というサッカーの世界における不変の法則。

・今年はJ2以下のカテゴリ所属の人が例年より多く得票した様に思うが、1位は選手では無く現横浜FCコーチで先日の引退試合でもその左足の技を披露した「ウルトラレフティ中村俊輔。そして選手の最多得票はPOで昇格を果たしたヴェルディの主将森田晃樹。例年通りここはヴェルディサポ某友人のコメントを全文掲載したい。「今年J1チームからのオファーも蹴り、J1に上げる男になりますと宣言したシーズン。まさに有言実行。キャプテンとしてバランスを考えたプレーは彼本位では無かったと思う。正直しんどい…と思う場面たくさんありましたが、最終的に昇格プレーオフ決勝の試合後の涙が全てでしたね。ありがとうキャプテン森田晃樹。来年もしっかり頼むぜ!

・最年少得票者は久保・・ではなく同学年ながら3か月差で柏の細谷真大。「個人的に見ていてワクワクするFWが出て来た」、「チームが下位に低迷しても2桁得点を記録してエースに相応しい活躍」等のコメントが寄せられたが、この選手はプレースタイルが“Jユースで育った世界線の浅野琢磨”という印象。基本的なプレーはよく似ているのだが、ユース育ちらしく浅野よりもトラップ等のボール扱いは上手いという意味で。既に欧州からオファーは幾つも届いていると思うが、敢えて残留→パリ五輪予選突破、本大会を経て移籍というプランなのではと思う。まずは来年4月の五輪予選での活躍に期待。

・毎年代表未招集ながらJで活躍する選手が得票し、この投票の後を追うように翌年代表に入ったりするのだが、今年もそんな選手をピックアップ。
河原創鳥栖
全試合走行距離No.1は引いてしまう。笑 この人が居なかったら鳥栖のJ1残留はあり得なかったです。彼の能力の高さを見ると近年のJ2がいかにハイレベルかが分かりますね。」(今季初挑戦のJ1で全34試合フル出場)
紺野和也(福岡)
ルヴァン優勝はこの人の功績」(決勝で2アシストの活躍)
安居海渡(浦和)
前線から最終ラインまで顔を出すかつての鈴木啓太みたいな気の利いた動き、スルーパスミドルシュートもあり、長谷部誠を彷彿とさせるドリブルもある玄人好みな選手
小森飛絢(千葉)
決定力、トラップ、ポストプレー、90分走れるスタミナ、全てが揃った万能型CF。顔も良い。日本代表に推したい。」(大卒1年目ながらJ2で13ゴール)

・投票者で最多勢力であろうマリノスは5名が得票。最多ptは松原喜田で「今シーズンの個人的クラブMVP。守備の落ち着きが増し、野戦病院と化した最終ラインではストッパーも務めた。若手にとっても良い兄貴分的存在」。「(渡辺と合わせて)この2人は今年マリノスにいなきゃやばかった」。3月の雨の鹿島戦でのミドルは個人的にも観戦ベストゴール候補。

・投票とは直接関係ないが、この投票をお願いしている友人は同世代が多く、コメントも例えば10年前から変化を感じるものが散見されるように。「(数年前に票を入れた選手達のその後の成長に比して)自分はあの頃から大した成長も出来てないな、と日本のトップ選手達と比較して反省」、「遠藤航が)ヨーロッパでの日本人プレーヤーのプレゼンスを更に高めてくれたと思うし、1人の日本人・ビジネスパーソンとしてもとても勇気づけられた」、「ベテランになると無駄なことを省いて、効率的に自分の役割を果たすのは、それは社会人と一緒なのかも
これらのコメントを見た時、自分も内心感じていた変化が可視化されたような感覚だった。やはり年齢と共に視点、視座は変わって来るものよ・・・。

・最終結果が出てから気付いたが今年は投票制導入後初めてカズへの投票が無かった。鈴鹿の後ポルトガル2部に行ったが今どういう状況なのかよく分からないというのもあるし、ある意味で一つの時代が終わったようにも。この投票はその年の日本サッカーを反映したものと言えるが、今までこの人が得票していたのは何だかんだ存在感を見せてきたからで、それが無くなったという事はつまり、と。

・最後に前回に続いて選考者別投票一覧を掲載。上から回答が来た順に並べており、回答日を自分の回答を探す目安にして頂きたい。

投票者別回答

 先ほど書いたように私の回答は一番上だが、菅原由勢をどうしても入れたくて悩んだ末に三笘を外した。地味ながらクラブでの2023年を通した安定感ではトップを争うんじゃないかと。23歳の若さでCLこそ未経験だがELとECLで既に50試合出場。代表では「内田、酒井、と続いてきた代表の右SBの穴を完全に埋め」、「定まらなかった日本代表サイドバックで、ほぼ固まりつつある信頼感がある」。また「JFAYouTube「Team Cam」においても圧倒的な存在感。」、「TeamCamで見せるムードメーカーぶり」というキャラからも、今後代表の中心になっていく姿が見える。名古屋ユース出身のA代表選手は吉田麻也に次いで2人目だが、どちらも“リア充感”を醸し出してるのは偶然だろうか。

 この投票も10年以上続いて、投票の常連も多いので段々得票者も絞られていくのかと思っていたが、去年(48人)を越える59人が票を得た。100%とは言わないがこの結果はその年の日本サッカーを反映したものと思っている。投票に協力頂いた方々には心より感謝を申し上げたい。どうにかこれを年内に書き終わった安堵感もありつつ。

年間表彰2023(前編)

 1年の最後は例年通り日本サッカー表彰を。例年通り前後編に分け、今日の前編では年間MVP以外の各賞を私が勝手に選出する。

■年間ベストマッチ
※過去の受賞試合

年間ベストマッチ(2005-2022)

1位:ドイツ戦(○4-1/2023.9.10/親善試合@ヴォルフスブルク
 今年のA代表は10戦8勝1分1敗という好成績。8連勝、5試合連続4ゴール以上など記録も残したが、相手の格やアウェイでの結果なのを踏まえればベストはやはりこの試合ということで。ドイツは去年のW杯以来の低迷期にあったとはいえ(そのW杯でGL敗退に追いやったのもまた日本なのだが)、相手のホームに乗り込んで4-1という結果は素晴らしかった。特に印象深いのは先制点で、右サイドからクロス→ゴールという、ラッキーな形でも滅多に見れないゴラッソでもなくプラン通りに攻めてその通りに点を取った、その「普通さ」が逆に日本の強さを際立たせた感があった。

■年間ワーストマッチ
※過去の「受賞」試合

年間ワーストマッチ(2008-2022)

1位:コロンビア戦(●1-2/2023.3.27/親善試合@大阪)
 先ほど述べた様に今年は僅か1敗、引分け入れても計2試合だが、その2試合も決して内容的に悪いものでは無かった。その中で敢えてということで唯一の敗戦である3月のコロンビア戦をワーストとして挙げておく。ただ強化試合としては相手の強度含め意義あるものだったし、同じ3月に対戦したウルグアイ(△1-1)もそうだが南米勢は親善試合でも強度高く臨んでくれるので強化試合としては常に良き相手。 
 
■年間ベストゴール
※過去の受賞ゴール

年間ベストゴール(2005-2022)

1位:三笘(ペルー戦2点目)
2位:伊東(ドイツ戦先制点)
3位:伊藤(敦)(トルコ戦先制ミドル)
4位:上田ミャンマー戦での自身2点目)
5位:上田(シリア戦での自身2点目)
 今年は10試合で36ゴール、1試合平均で3.6点も決めてきた訳だが、目を引くのは最多得点の上田(7点)筆頭に実に17人も得点している事。その中からベスト5を選んでいくが、1位はペルー戦で三笘が左からカットインして決めたゴール。このゴールはその前に右SB菅原が伊東のヒールパスも織り交ぜつつ右サイドを突破して中央に長いフィード、これを鎌田が上手くトラップし、タメを作って左の三笘に展開、という流れが今の代表を象徴というか、個々の高い技術とメンバー間の意思疎通、全てが詰まっていたゴラッソ。
 2位はドイツ戦の先制点だが、ゴールそのものもさることながら、右クロスに対してエリア内に入った伊東がニアで合わせてGKとポストの間を抜くという綺麗な展開かつベストマッチの項で述べたように強豪相手にあまりに普通に崩して点を取ったのも評価して。
 3位、4位は個人の技術の高さを感じたゴール。トルコ戦の伊藤敦樹のミドルは豪快だったし、ミャンマー戦の上田の2点目は引いて守る相手に対して狭いスペースを逃さず走り込み、そこに正確なパスも入って、最後は角度の無い位置から流し込む技術の高さ。
 5位は迷ったが、シリア戦の上田の2点目はゴールそのものはワンタッチで合わせるシンプルな形だったが、これもミャンマー戦と同じく引く相手に右サイドから複数人が連動して崩し切ったのが素晴らしかった。

■最優秀若手選手(U-20)
※対象は2003/1/1生まれ以降の選手
※過去の受賞者

年間最優秀U20選手(2006-2022)

1位:山根 陸(横浜M
2位:鈴木 章斗(湘南)
3位:宇野 禅斗(町田)
4位:後藤 啓介(磐田→アンデルレヒト
5位:内野 航太郎(筑波大)
 この部門はこれまでベスト3を選んできたが、選びたい人が多く選考に迷うので今年からベスト5にする。
 今年は2003年世代が出場したU20W杯もあったがクラブと代表でインパクト残した選手というのがパッと思い浮かばない。松木FC東京)はU20代表で主将、W杯で1ゴール、クラブでもレギュラー格ではあったが、ゴール数始めもっと出来たようにも思えてベスト3に入れるのは少し抵抗があるのよね。他に北野(C大阪)も前年J1デビューしての今年なのを踏まえるともっと出来たようにも思ってしまう。J2所属だと大分でレギュラーを確保したDF保田などもいるのだが、J1でプレーするU20代表という点ではマリノスの山根はクラブと代表で継続的に試合に出て、特に9月以降はマリノスに不可欠な戦力となったというのも踏まえて1位はこの選手に。
 J1での実績を見ると、U20代表ではないが鈴木章斗(湘南)はリーグ戦27試合3ゴール、公式戦通算では37試合10ゴールと二桁に乗せた。阪南大高から加入して2年目てことで思い出したが選手権で観てたわ。
barcaw.hatenablog.com
この試合で青森山田に敗れたが大会得点王を獲得。2年目で結果を出しつつある辺り、本人の資質もさることながら湘南の育成力の高さも感じる。

 3位は町田の昇格に貢献した宇野を。単純にこういった攻守に機能する中盤タイプが好きだってのはあるのだが笑、J2優勝クラブで最後はレギュラー確保したのは大きいなと。U20W杯には選ばれなかったが五輪はまだ可能性ある。4位は高校3年でJ1自動昇格したクラブで7ゴール取った後藤を。
 5位はこの表彰では2014年室屋(当時明治大)以来の大学生である内野を。U20W杯には呼ばれなかったが、追加招集されたU22のアジア大会で5試合4ゴール、その後の北米遠征でもメキシコ戦でゴールと結果を出し続けている。所属チームでも1年生で関東大学1部13試合9ゴール、得点ランク3位タイ。てっきりマリノスユースから昇格と思いきや大学に行った選手だが、3年後にマリノスに戻ってくるのかも含め今後が楽しみ&地元が昔のバイト先の近所なんで応援している笑

■最優秀監督
※過去の受賞者

年間最優秀監督(2009-2022)

1位:長谷部 茂利(福岡)
2位:森保 一(A代表
3位:吉田 孝行(神戸)
4位:黒田 剛(町田)
5位:横内 昭展(磐田)
 ここも例年以上に選考に悩んだが、戦力に対する結果を考えると福岡にカップタイトルもたらした実績で長谷部氏かなと。このblogでは以前から桐蔭で李国秀氏に教わった世代が鹿島系、広島系に続く監督の第3極になると提唱してきたのだが笑、その1期生である同氏がここまで最も実績を上げているのはなかなか興味深い。この「桐蔭系監督」は来季J1~J3の60クラブ中6名と1割を占める勢力に。(J1:長谷部[福岡]、J2:渡邊[山形]、小林[千葉]、J3:米山[讃岐]、林[鳥取]、戸田[相模原])
 2位は今年の代表の好成績で森保氏、そして3位は神戸の吉田氏かなと。今まで失礼ながら繋ぎの監督代行が多くJ2長崎でも結果を残せなかった中で、大迫、酒井ら経験豊富な選手が揃っていたとは言え、イニエスタやマタをベンチに置く決断やその上で前年13位のチームにリーグタイトルをもたらした点は評価すべき。
 そして4位、5位はJ2から。高校からJ監督に転身して1年目でJ2優勝、昇格達成した黒田氏と、補強禁止の中で就任し、2位自動昇格を成し遂げた横内氏。他にも新潟松橋氏、POを勝ち抜いて昇格果たした城福氏などもいて例年以上に悩む選考となった。

 異常が前編となる。残すは年間MVPだが、まだ投票回収&集計中につき大晦日までには・・・。